東京理科大学(創域理工学部・建築、先端化、電気電子情報工、機械航空宇宙工、社会基盤工学科・B方式)の物理対策

本記事は東京理科大学 創域理工学部(建築、先端化、電気電子情報工、機械航空宇宙工、社会基盤工学科・B方式)の物理対策について記載しています。

東京理科大学では2023年4月に理工学部が総域理工学部と名称を変えています。
科目は数理、先端物理、情報計算、生命生物、経営システム工学科と建築、先端化、電気電子情報工、機械航空宇宙工、社会基盤工学科で分かれています。

物理の試験時間は80分で、配点は100点です。

創域理工学部の入試情報

東京理科大学の公式サイトをご参照ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で3つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2026年度
1・惑星上の小球の運動と貫通トンネル(第一・第二宇宙速度、万有引力、球内部の万有引力による単振動、具体的数値計算)(35点)
設問×2
2・磁場中を運動する回路と台車(ファラデーの電磁誘導、磁場からの電磁力、運動方程式、終端速度Vs、エネルギー保存)(35点)
設問×5
3・熱気球の浮上モデル(大気の密度・圧力、ポアソンの法則、浮力と重力のつり合い、高度と温度変化)(30点)
設問×3
2025年度2024年度2023年度
1・斜面と円筒面をつなぐ台の上の小物体(等加速度運動、垂直抗力、非固定台の慣性力と運動方程式、弾性衝突)(35点)
設問×2
・あらい水平面上の円板の衝突(動摩擦力、壁との斜め非弾性衝突、2円板の弾性斜め衝突、運動量保存とエネルギー)(35点)
設問×2
・ばねで吊るされたおもりと台の運動(単振動、分離条件、等加速度運動、力学的エネルギー、運動領域のグラフ選択)(34点)
設問×4
2・平行平板コンデンサーと金属板の運動(静電誘導、静電エネルギー、金属板に働く静電力、ばねと接続した単振動と回路の流れる電流)(35点)
設問×3
・回転する磁石と扇形コイル(電磁誘導、誘導起電力、回転する円板に働くトルク、仕事率・ジュール熱の最大化)(35点)
設問×2
・一様磁場・電場中の荷電粒子の運動(ローレンツ力、等速円運動、加速、ピッチ・周期の評価)(30点)
設問×2
3・鉛直シリンダー内の理想気体(断熱変化、ヒーターによる加熱、微小変位による単振動の角振動数ω、ストッパーへの到達)(30点)
設問×2
・3層薄膜による光の干渉と屈折(経路差、位相変化、屈折率と見かけの深さ、移動する光源の見かけの軌跡グラフ)(30点)
設問×2
・理想気体の状態変化サイクル(等温・等圧・定積変化および断熱変化、PVグラフの面積・仕事・熱量の比較)(36点)
設問×2

東京理科大学創域理工学部の物理は、標準的な公式を覚えているだけでは対応が難しく、物理法則を状況に応じて使い分ける力が求められます。過去4年を見ると、典型問題を少し発展させた設定が多く、誘導に従いながら論理的に考えられるかが合否を左右します。

●対策

出題傾向

近年4年間では、大問1が力学、大問2が電磁気、大問3が熱力学または波動・光という構成が続いています。

力学では、運動方程式、力学的エネルギー保存則、運動量保存則を土台に、円運動、ばね、万有引力などを組み合わせた総合問題が多く出題されています。2025年度は斜面を滑る物体と可動する台、2026年度は惑星上での万有引力を題材にした問題が出題され、基本法則を正しく使い分ける力が求められました。

電磁気では、電場・電位、コンデンサー、磁場、電磁誘導、回路などが幅広く扱われます。単独の知識だけではなく、力学と組み合わせた問題も多く、電流が磁場から受ける力や、誘導起電力と運動を結び付けて考える問題が目立ちます。

第3問は年度によって熱力学または波動・光から出題されています。熱力学では状態方程式、熱力学第一法則、断熱変化、ピストンのつり合いなどが中心です。波動では反射・屈折・干渉など、光学分野を含めた出題も見られます。

全体を通して特徴的なのは、一つのテーマについて複数の設問が連続する誘導形式です。最初の設問で求めた結果を次の設問で利用するため、途中でつまずくと後半まで影響します。一方で、誘導をうまく利用すれば難しい問題でも着実に得点できます。

効果的な対策

まず最優先に取り組みたいのは、力学・電磁気・熱力学・波動の標準問題を確実に解けるようにすることです。応用問題が多い試験ですが、その土台となるのは教科書レベルの基本法則です。

力学では、運動方程式、エネルギー保存、運動量保存、円運動、ばね、万有引力を確実に使い分けられるようにしましょう。状況に応じてどの法則を使うべきかを判断する練習が重要です。

電磁気では、コンデンサー、電位・電場、電流と磁場、ローレンツ力、電磁誘導、回路計算まで幅広く復習しましょう。力学との融合問題にも対応できるよう、物体の運動と電磁気現象を同時に考える練習が効果的です。

熱力学では、状態変化ごとに圧力・体積・温度・物質量を整理し、状態方程式や熱力学第一法則を正確に立式できることが重要です。波動・光では、反射・屈折・干渉・光路差などの典型問題を繰り返し演習しておきましょう。

また、この学部では図や模式図を読み取る問題が多く見られます。グラフや図から物理現象を正確に理解し、力の向きや運動の変化をイメージする力も欠かせません。

学習のポイント

おすすめの勉強法は、「標準問題の完成→入試標準問題→過去問」の順にレベルアップすることです。過去問演習では答えだけを見るのではなく、「なぜその法則を使うのか」「なぜその式を立てるのか」を意識して復習しましょう。

試験時間は80分です。問題量は比較的多いため、一つの問題にこだわり過ぎないことも大切です。各大問を20〜25分程度で進め、最後に見直しの時間を確保する意識を持つと、本番でも安定して得点しやすくなります。

創域理工学部の物理は奇抜な知識を問う試験ではありません。基本法則を深く理解し、それらを新しい状況で柔軟に使いこなせる力を身に付けることが、合格への最も確実な近道です。

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