東京理科大学(理学部第一部・B方式)の化学対策

本記事は東京理科大学(理学部第一部・B方式)の化学対策について記載しています。

東京理科大学の理学部第一部は昼間部で、数学科、物理学科、化学科、応用数学科、応用物理学科、応用化学科、科学コミュニケーション学科にわかれています。
*第二部は夜間部です。

東京理科大学(理学部第一部・B方式)の化学は化学科、応用化学科80分150点満点で、その他の学部は100点満点です。

理学部第一部の入試情報

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各項目の傾向と対策

大問は全部で7つです。
各大問の問題構成は下記の通りです。

2025年度2024年度2023年度
1・結晶構造の比較、イオン半径比、単位格子の密度計算
設問×6
・Nacl型およびCsCL型結晶格子
設問×5
・小問集合(化学結合、金属/イオン結晶の配位数・充填率、遷移元素の性質、二クロム酸カリウムによる酸化還元滴定、燃料電池)
設問×7
2・金属イオンの系統分離、溶解度積と沈殿の選択析出
設問×7
・海水の濃縮、各領域のイオン移動、HClOの電離平衡、NaOH質量計算
設問×9
・鉄およびナトリウムの工業的製法、錯イオン、水ガラスの定量計算
設問×7
3・メタンの生成、完全燃焼、燃焼エンタルピー、生成エンタルピー
設問×2
・過酸化水素の触媒分解、反応速度式(v=kc)、温度変化と反応速度定数、気体の水上置換
設問×6
・溶解度と気体の分圧(ヘンリーの法則)、一酸化窒素/二酸化窒素の反応、気体平衡と圧平衡定数Kp
設問×5
4・弱酸、強塩基の緩衝液のpH計算、アレニウスの式
設問×2
・蒸気圧降下、沸点上昇、凝固点降下(分子量測定)、硫化水素の電離平衡と金属硫化物の沈殿、溶解度積 Ksp、結合エネルギー
設問×3
・水酸化鉄(III)コロイドの調製と浸透圧計算、コロイドの性質(凝析、電気泳動、ブラウン運動)
設問×4
5・アルカン、アルケンの性質と沸点比較、ジクロロブタンとC4H1Oの構造異性体、不斉炭素、有機反応性
設問×5
・芳香族化合物の反応(クメン法、サリチル酸合成など)、分液ろうとを用いた系統分離(有機化合物の分離操作)
設問×5
・芳香族化合物の反応経路図(クメン法、ジアゾ化、アゾカップリング)、液性(酸・塩基)の強弱比較、アミンの異性体数
設問×4
6・糖類の還元性と構造、アミノ酸の側鎖、プロリンの電離平衡と等電点、核酸
設問×7
・不飽和脂肪酸のシス・トランス異性体、ヨウ素価、けん化価の計算、硬化油(部分水素添加)の異性体数・融点比較
設問×7
・プラスチックのリサイクルと密度分離、ポリ乳酸(生分解性高分子)の開環重合・立体異性体、ヨードホルム反応
設問×5
7・合成繊維と樹脂の性質、ブチルゴムの共重合体の計算
設問×2

東京理科大学理学部第一部の化学は、標準的な知識だけでは対応しにくく、短時間で正確に思考・計算する力が求められる難関レベルの試験です。80分という限られた時間で大量の問題を処理しなければならず、知識・計算力・判断力のすべてが問われます。

●対策

出題傾向① 圧倒的な問題量と独特のマーク方式

試験時間は80分ですが、大問は6~7題、設問数は30~40問程度と非常に多くなっています。さらに、通常の四択だけではなく、

  • 正しい組み合わせを選ぶ問題
  • 数値や指数を別々にマークする問題
  • 複数の条件を整理して解答する問題

など、理科大特有の形式が多く出題されます。

単なる知識だけでなく、素早く正確にマークする力も得点を左右するため、過去問演習によって形式に慣れておくことが重要です。

出題傾向② 物理化学の比重が非常に高い

「理論化学全般が重い」というよりも、物理化学分野が特に頻出です。

特に重要なのは、

  • 結晶構造
  • 化学平衡
  • 溶解度積
  • 気体
  • 反応速度
  • 電池・電気分解

です。

結晶構造では、単なる単位格子だけではなく、第2近接・第3近接イオンや密度計算、イオン半径比など、空間把握力まで問われます。2024・2025年度でも結晶構造を題材とした発展問題が出題されました。

また、化学平衡や溶解度積では、複雑な条件整理から自分で式を立てる力が要求されます。

出題傾向③ 無機化学は「理由まで理解」する

理科大では無機化学も暗記だけでは対応できません。

結晶構造や遷移元素、周期表の性質について、

「なぜその性質になるのか」

まで理解しているかが問われます。

例えば2023年度には、結晶構造や遷移元素の性質について文章の正誤を判断する問題が出題されました。

教科書本文だけでなく、資料集に掲載されている解説まで確認しておくことが重要です。

出題傾向④ 有機・高分子は構造決定まで問われる

有機化学では、

  • 構造異性体
  • 立体異性体
  • 構造決定
  • 反応経路

が頻出です。

異性体を数えるだけではなく、反応の流れを理解して構造を推定する問題も多く出題されます。

さらに高分子分野では、

  • 生分解性高分子
  • 合成繊維
  • タンパク質
  • 核酸

など、教科書・資料集レベルまで細かく学習しておく必要があります。

効果的な学習法

まず最優先なのは、物理化学分野の立式力を鍛えることです。

理科大では計算自体より、「どの式を立てるか」で差がつきます。平衡、溶解度積、反応速度、気体などは、条件整理から式を作る練習を繰り返しましょう。

次に、無機化学では暗記ではなく、「なぜその性質になるのか」を説明できるレベルまで理解を深めます。

有機化学では、構造決定や異性体を書き出す練習を繰り返し、高分子は資料集まで含めて知識を整理しておきましょう。

最後に、過去問演習は必須です。理科大独特のマーク方式や時間配分に慣れることで、本番での失点を大きく減らせます。

おすすめ参考書

基礎固めには『鎌田の理論化学』『福間の無機化学』『有機化学演習』がおすすめです。その後、『化学重要問題集』で典型問題を完成させ、さらに余裕があれば『化学の新演習』や『化学の研鑽』で応用力を養いましょう。

まとめ

東京理科大学理学部第一部の化学は、「物理化学を中心とした立式力」「無機の本質理解」「有機・高分子の構造把握」が合否を分けます。問題量も非常に多いため、知識だけでなく、速く正確に処理する力も欠かせません。過去問演習を繰り返し、理科大特有の出題形式に慣れることが合格への近道です。

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