東京理科大学(理学部第一部・B方式)の数学対策

本記事は東京理科大学(理学部第一部・B方式)の数学対策について記載しています。
東京理科大学の理学部第一部は昼間部で、数学科、物理学科、化学科、応用数学科、応用物理学科、応用化学科、科学コミュニケーション学科にわかれています。
*第二部は夜間部です。
東京理科大学(理学部第一部・B方式)の数学は数学科、応用数学科が100分×2で200点満点、他学部は100分で100点満点です。
理学部第一部の入試情報
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各項目の傾向と対策
大問は全部で全学部対象が3つ、数学科、応用数学科対象が2つです。
各大問の問題構成は下記の通りです。
・全学部対象の数学
| 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | |
| 1 | ・小問集合(40点) 1. 定積分 2. 二次曲線 3. 高次方程式と判別式、複素数 | ・小問集合(40点) 1. 定積分 2. 定積分 3. 平面ベクトルと面積比 4. 平面ベクトルと面積比 | ・小問集合(40点) 1. 平面ベクトル 2. 格子点、二次曲線、複素数平面 3. 漸化式、場合の数 |
| 2 | ・数列、整数、不等式(30点) 設問×3 | ・図形と方程式(30点) 設問×3 | ・方程式と不等式(30点) 設問×5 |
| 3 | ・確率(30点) 設問×4 | ・微積分(30点) 設問×3 | ・微積分、三角関数(30点) 設問×5 |
・数学科、応用数学科のみに課される数学
| 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | |
| 1 | ・格子点の個数と無限級数、極限(50点) 設問×5 | ・無限等比級数と定積分、面積、極限(50点) 設問×6 | ・集合の要素の個数と倍数、剰余(40点) 設問×6 |
| 2 | ・放物線の法線、通航領域と微分法、積分法(50点) 設問×5 | ・絶対値を含む定積分と関数、方程式の解の存在(50点) 設問×5 | ・デカルトの葉線(陰関数)と不定式証明、範囲(60点) 設問×5 |
全学部対象の数学:微積分、ベクトル、平面上の曲線は重要です。
2024年度には定積分、平面・空間ベクトル、放物線と軌跡、面積と極限が出題され、2025年度には定積分、双曲線、複素数を含む三次方程式が出題されました。
一方で、2025年度の大問2は数の並べ方と最大・最小、大問3は確率でした。
したがって、数学Ⅲ・Cだけに偏らず、数列、確率、複素数、方程式、不等式まで含めて、全範囲の標準問題を仕上げる必要があります。
数学科、応用数学科対象の数学:東京理科大学理学部第一部の数学科・応用数学科の入試数学は、一般的な理工系学部の数学とは異なり、「数学を論理的に考える力」を重視する問題が多く出題されます。2023~2025年度の過去問を分析すると、数学Ⅲを中心に据えながらも、数列や整数、図形などを融合した総合問題が特徴的です。また、2025年度には全問記述式となり、論理的な答案作成能力の重要性が一層高まりました。
全学部対象の数学の傾向と対策
大問1は総合的なマーク式問題
大問1では、積分、ベクトル、平面上の曲線、複素数、方程式、数え上げなどから複数分野が出題されます。
毎年同じ単元が固定されているわけではありません。
大問1では、計算力だけでなく、分数を既約分数にすること、根号を簡単にすること、符号や桁数を正しく処理することも重要です。
最終結果を指定形式に直すところまで含めて、一つの問題として練習しましょう。
大問2・3は誘導型の記述問題
大問2・3では、一つの題材を段階的に掘り下げる問題が多く出題されます。
2024年度の大問2では、放物線上の2点から正三角形の頂点を求め、その動く範囲や軌跡を考えます。
2025年度の大問2では、数の並べ方から積の和の最大値・最小値を求めます。
前半で得た式を後半で利用するため、設問を独立した問題として考えず、全体の流れを意識することが重要です。
文字を整理する力が重要
記述問題では、複数の文字をそのまま扱うのではなく、条件を使って文字を減らす力が求められます。
例えば、x+yやxyを新しい文字と置いたり、座標条件から不要な文字を消去したりします。
「どの文字を残すか」「どの条件を使うか」を判断する力が、計算力と同じくらい重要です。
記述答案では根拠を示す
大問2・3では、答えだけでなく途中過程も採点されます。
軌跡では式だけでなく点の動く範囲を示し、最大・最小ではその値を取る理由を説明する必要があります。
場合の数・確率では、重複や数え漏れがないことが伝わるように整理しましょう。
長い文章を書く必要はありません。
式と短い説明で、考え方が途切れず伝わる答案を作ることが大切です。
学習の進め方
微積分では、置換積分、部分積分、三角関数の積分、面積、極限を重点的に練習します。
ベクトルでは、位置ベクトル、内積、面積比、体積比、空間図形を確認しましょう。
平面上の曲線では、直線との交点、接点、弦の長さ、軌跡を扱えるようにします。
さらに、数列、確率、複素数、方程式、不等式についても、標準問題を自力で解ける状態にする必要があります。
基礎固めには『チャート式』『Focus Gold』『1対1対応の演習』などが適しています。
その後、『理系数学の良問プラチカ』『理系数学 標準問題精講』などで応用力を養いましょう。
最も重要なのは、東京理科大学理学部第一部の過去問です。
時間配分
目安は、大問1に35~40分、大問2・3に各25~30分、残りを見直しに使う配分です。
ただし、大問番号順に解く必要はありません。
最初に全体を確認し、大問1の解きやすい小問や、大問2・3の前半から進める方法が有効です。
大問1の一問に時間をかけすぎず、分からない問題は飛ばして後から戻りましょう。
記述問題は完答できなくても、途中式や前半の設問で得点できるため、空欄を避けることが重要です。
まとめ
東京理科大学理学部第一部の全学部対象数学では、数学Ⅲ・Cを重点的に学びながら、全範囲の標準事項を仕上げる必要があります。
大問1では速さと正確さ、大問2・3では誘導を利用する力と記述力が求められます。
標準問題を確実に解ける力、文字を整理する力、長い計算を最後まで続ける力を身につけることが、合格への近道です。
数学科、応用数学科対象の数学の傾向と対策
数学Ⅲを軸とした総合問題
最も大きな特徴は、数学Ⅲの微分・積分・極限を中心に、他分野を組み合わせた問題が出題されることです。
例えば2025年度大問1では、数え上げ・数列・極限・対数を一つのテーマとして扱い、複数分野を横断する総合問題が出題されました。
また、大問2では指数関数の法線、共有点、領域、面積、最小値までを一連の流れで問う構成となっており、単なる計算力ではなく、関数全体を理解する解析的な思考力が求められています。
そのため、「数学Ⅲだけ勉強すればよい」のではなく、数学ⅠA・ⅡB・Cの知識も含めて統合的に扱えることが重要です。
誘導形式を活用する力が重要
数学科対象の問題は、一つのテーマを設問(1)から(5)まで段階的に掘り下げる「誘導型」の構成が特徴です。
前半で導いた式や結果を後半で利用するため、各設問は独立していません。途中で計算ミスをすると後半にも影響しますが、逆に誘導をうまく利用できれば難問でも解き進めやすくなります。
問題を解く際は、「次の設問で何を使わせたいのか」を意識しながら読む習慣を身につけましょう。
計算量より式変形の質が問われる
一般的な理工系学部では大量の計算を処理する力が重視されますが、数学科・応用数学科では少し事情が異なります。
重要なのは、
- 適切な文字整理
- 上手な置換
- 対称性の利用
- 恒等式の活用
- 極限へ導く式変形
など、計算を簡潔に進める発想です。
公式を機械的に適用するだけでは対応できず、「なぜこの変形を行うのか」を理解している受験生ほど有利になります。
記述力も合否を左右する
2025年度は全問記述式となり、答えだけでなく導出過程も採点対象となりました。
求められるのは厳密な大学数学の証明ではなく、
- なぜその式になるのか
- なぜその範囲だけ調べればよいのか
- なぜその方法で極値が求まるのか
といった論理を省略せずに説明する力です。
普段から模範解答を参考にしながら、自分でも記述答案を書く練習を積み重ねることが重要です。
効果的な学習法
最優先は数学Ⅲの微積分・極限を完成させることです。そのうえで、数列・整数・図形などとの融合問題を演習し、「複数分野を結び付ける力」を養いましょう。
また、過去問では設問同士のつながりを意識して解くことが大切です。解答後は、「どの設問が次へのヒントだったか」を振り返ることで、誘導形式への対応力が向上します。
おすすめ参考書
数学科・応用数学科志望者には、以下の教材がおすすめです。
- 『1対1対応の演習』(東京出版)
- 『理系数学標準問題精講』(旺文社)
- 『やさしい理系数学』(河合出版)
- 『理系数学の良問プラチカ』(河合出版)
- 『新数学スタンダード演習』(東京出版)
基礎を固めた後は、これらの標準~やや難レベルの問題集を通じて、論理的な記述力と式変形の技術を磨きましょう。
試験時間の使い方
試験時間は80分です。
最初の5分で両方の大問を確認し、解きやすい方から着手するのがおすすめです。目安としては各大問35分程度、最後の10分を見直しに充てると、計算ミスや記述漏れを防ぎやすくなります。
まとめ
東京理科大学理学部第一部数学科・応用数学科の数学は、単なる難問演習ではなく、「数学Ⅲを軸とした総合的な思考力」と「論理的な記述力」を測る試験です。公式暗記だけでは太刀打ちできません。過去問や標準~難関レベルの問題集を活用し、誘導を読み取る力、式変形の技術、そして論理的に説明する力を身につけることが、合格への最短ルートとなるでしょう。
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