現代文の勉強法はあります【国語の偏差値を10上げた勉強法を公開!】

2020年4月18日

僕が所属している千葉県鎌ケ谷市にある「かまなび」に以下のような質問をいただきました。(この通りの質問をいただいたわけではなく概要のみ)

中学時代は5教科のうち、英語、数学、理科、社会は得意でしたが、国語だけはずっと苦手でした。
かといって勉強法もわからず、今後どうしたらいいかわかりません。

現代文の勉強法とおすすめの参考書、問題集をお教えいただけますでしょうか?

いただいたご質問にあるように、多くの人は現代文の勉強はないし、唯一センスで解くものだと考えている傾向があります。

僕も現役生時代は現代文の勉強方法を知らなかったので、いっさい対策をしていませんでした。

僕が受験した大学は英語よりも圧倒的に国語がむずかしいと言われている早稲田大学法学部。

国語の偏差値が57しかなかった僕はいうまでもなく玉砕しました。

しかし、浪人生活中に出会った勉強法で僕の国語の成績は大きく変わりました。

57しかなかった偏差値は68まで上がったのです。

偏差値を10以上あげることができた勉強法は…

・漢字力・語彙力を鍛える
・精読する
・すばやく解答根拠をみつける練習

以上3つを徹底的にやるというものです。

漢字力・語彙力は日本語の要となる力

まずはじめに漢字力語彙力を徹底的に鍛えましょう。
いうまでもなく、現代文の問題は漢字すぐに理解することができない日本語で構成されています。

多くの学生はそもそも何が書かれているかわからないのです。

どうやって答えを導き出そうか考えるというレベル以前の問題です。

何が書かれているかわからないというのはしょうがないことで、漢字はそもそも中国から伝来してきた外来語ですし、問題文自体はわざわざわかりにくく書かれた学術的な論文や文章から抜粋された文章です。

英語とおなじで、外来語である漢字は意識的に勉強しないと身につかないし、たいていの高校生はいきなり学術論文を読めるほどの語彙力も背景知識も持っていません。

漢字力もない、語彙力もない、背景知識もない高校生が読めないのは当たり前なので、だからこそ貪欲に知識を吸収する必要があります。

漢字は問題に即答できるようになるまで繰り返して、語彙や背景知識については人に説明できるようになるまで繰り返しましょう。

語彙を学ぶときの注意点ですが、説明を丸暗記しないようにしてください。

例えば「客観」という語彙があり、説明にはこう書いてあります。

「あらゆる主体から独立し、いかなる主観にもとらわれない、事柄の正確な認識」
(『評論文・小説を読むための新現代文単語』より)

塾で語彙のテストをするとしっかり覚えてきているのですが、「覚えてきているけど、この説明がどういうことを言っているかわかってる?」と聞くと「よくわかりません」という人が多いです。

それでは何の意味もないです。
意味を覚えているけど、理解はしていない語彙があったときは例文を調べてみてください。

「客観」を使った例文だと、「自分のことを客観的にみて悪いところを直そうと思った」などです。
客観はつまり「第三者目線」のような意味であることが理解できるかと思います。

ここまで理解してやっと「語彙が身についた」といえますので、丁寧に覚えていってください。

【オススメ参考書、問題集】
<漢字>
『入試漢字マスター1800+』

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<語彙力>
偏差値65以上の難関大学を受ける人は『日本語チェック2000』

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一般的な大学を志望する人は『評論・小説を読むための新現代文単語』


<背景知識>
『ことばはちからダ!現代文キーワード入試現代文最重要キーワード20』


ただ、ここまででは「読めない文章がなくなる」というだけで、実際に正しい答えを導き出せるのかについては別です。

文章を丁寧に読みこみましょう

漢字力と語彙力を鍛えつつ、文章を読んでいきましょう。
最初から速読の練習をするのはNGで、文章を丁寧に読みこんでいく練習をすべきです。

丁寧によみこむというのは、問題に回答するときに根拠を明確にするということを意味しています。

なぜその答えになるのかを他人にわかりやすく説明できるまで徹底的に文章を読みこんでください。

よく「現代文は“このときの筆者の気持ちを選べ”みたいな人それぞれ答えが分かれる問題を出すから、学生の個性をつぶしている」という意見を目にしますが、僕はそんな問題みたことがありません。
関連記事:小説文で「人によって感情の受け取り方が違うから答えが一つになるわけない!」というけど、それは嘘です

入試問題として出題する以上、論理的に導き出せるように配慮されていますし、万が一、人によって回答がわかれる問題が出された場合は悪問なので、そもそも飛ばしてもOKな問題です。
*人によって回答がわかれる悪問の場合は後日にお詫びがあり、無条件で正答あつかいになるケースがあります。

なので、正しい答えが何個もあるようにみえる人は、単純に文章を正しく読めていないということになります。

与えられた情報を誤解・誤読してしまうクセは社会に出てからも足かせになるので、ここで克服しておきましょう。

初めは根拠が明確になるまで何日でも考えてOKです。

自分が弁護士になったと仮定して文章の中から証拠となる事実をなにがなんでも探しだすという姿勢でのぞみましょう。
関連記事:現代文の成績に安定感がない理由と解決策

【オススメの問題集】
『入試現代文へのアクセス 基本編』(偏差値40~55)


『入試現代文へのアクセス 発展編』(偏差値55~60)


『現代文と格闘する』(偏差値60~70)

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すばやく解答根拠をみつける練習をしよう

ご存じのとおり、入試には制限時間があります。
何時間でも根拠を探すということはできません。

解答根拠をみつけることができるようになったら、制限時間をもうけて、すばやく問題に回答する練習を積んでいきましょう。

制限時間がかなり厳しい試験の代表といえばセンター試験の国語です。

80分間で解ききる必要があり、多くの受験生が苦戦します。

入試が近づいてきたら、センター試験の問題をつかって制限時間がある中で回答の根拠を明確にする練習を重ねていきましょう。

まとめ

入試現代文の勉強法は…

1.漢字力・語彙力を鍛えよ!
2.解答根拠をみつける練習をせよ!
3.制限時間内で答えをみつける練習をせよ!


以上です。
国語を苦手としている人が多いので正しい勉強法で差をつけてしまいましょう。