立教大学(法学部、経済学部(経済政策)、異文化コミュニケーション学部の国語対策

本記事は立教大学(法学部、経済学部(経済政策)、異文化コミュニケーション学部)の国語対策について記載しています。

立教大学は2020年度まで学部や学科ごとの問題がありましたが、2021年度より学部ではなく日程ごとの出題となっていますので、厳密にいうと2020年度までの法学部、経済学部(経済政策)、異文化コミュニケーション学部の分析と2021年度(2月6日日程)の分析となります。

法学部、異文化コミュニケーション学部は試験時間が75分で、配点は200点満点です。
経済学部(経済政策学科)は試験時間が75分で、150点満点です。
*配点が異なるのでご注意ください。

過去の出典

立教大学の国語は選択肢式の問題記述式の問題があります。
科目は現代文と古文で、漢文は出題されません。

現代文の過去の出典
・2015年度
『音楽の聴き方 – 聴く型と趣味を語る言葉』岡田暁生
『世界平和はナマコとともに』本川達雄
・2016年度
『オートマトン、自由意志、不確定性』坂本百大
『海辺の光景』安岡章太郎
・2017年度
『快楽主義の哲学』澁澤龍彦
『小さな礼拝堂』長谷川四朗
・2018年度
『器具としての肉体』種村季弘
『愛玩と所有 – 動物を愛するということの逆説』浅見克彦
・2019年度
『日本鉄道歌謡史』松村洋
『集合知とは何か』西垣通
・2020年度
『憲法のimagination』長谷部恭男
『借家と持ち家の文学史』西川裕子
・2021年度
『〈死〉の臨床学 超高齢社会における「生」と「死」』村上陽一郎
『「論理的な文章」って何だろう?』阿部公彦

古文の過去の出典
2015年度:『風俗文選』
2016年度:『源氏物語』
2017年度:『戴恩記』
2018年度:『石清水物語』
2019年度:『源氏物語』
2020年度:『うつほ物語』
2021年度:『狭衣物語』

各項目の傾向と対策

全体の傾向
現代文の問題が2題、古文の問題が1題という形式は変わっていません。
また、小説からの出題はいっさいありません。
古文の出典の平安~江戸時代の作品までまんべんなく出題されています。
2015年度~2021年度までで『源氏物語』から2回出題されていますが、『源氏物語』はどの大学でも一番出題されやすいので、立教大学に限らず、国語で古文が出題される大学を志望している人は必ず『源氏物語』をおさえておきましょう。

現代文
大問が2つありますが、どちらも問題の形式は似通っています。
主な問題は漢字の読み書き、傍線部の内容説明の選択、空所補充、下線部の語句の意味、内容正誤問題などです。
漢字の読み書きについては入試標準レベルですので落とさないようにしましょう。
『漢字マスター1800+』などを使って覚えていきましょう。

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傍線部の内容説明の選択については5つ選択肢があるので、まずはありえないものから削っていき、残ったものを比較検討して文章と整合性がとれているかを素早く確認します。
いまいち決めてが見つからないときは、「どちらかというとこっちの方が筋が通っていそう」程度でいいのでとりあえず答えておきましょう。

空所補充問題は接続詞(したがって、さらに、要するになど)や四字熟語、本文中からの抜出などが出題されています。
四字熟語などの知識系については事前に対策可能です。
基本的なものは学校で配布される国語便覧などに記載されているので覚えていきましょう。

下線部の語句の意味については語彙力と推察力が必要です。
そもそも言葉の意味を正確に知っていれば即答できますし、知らなかったとしても前後の流れからどんな意味なのかを判断することができます。

内容の正誤問題は過去問演習の段階で時間無制限でいいので、選択肢一つ一つを本文と照らし合わせて検証するという練習をしていきましょう。

●古文
出典は平安から江戸時代まで幅広く出題されています。
主な問題は傍線部の内容説明、傍線部の意味、傍線部の解釈、文法問題、傍線部の現代語訳、傍線部の理由説明、本文の内容正誤問題などです。

単語と文法と古文常識をおさえていれば傍線部の意味問題、文法問題、傍線部の現代語訳については確実に正答を選ぶことができます。
*古文常識とは作品が書かれた時代の常識だったことです。例えば、「「清涼殿」が天皇の私生活の場を指す」などです。

残りの問題については基礎知識をおさえたあと、読解の練習を積んでいくことで対応することができます。
適当に読まずに1文1文を正確に読んでいくことと、読み終わったら声に出して読んでみることをオススメします。

全体的に読みやすい文章(センター試験、共通テストレベル)ですが、設問が多用で回答がしぼりにくいです。
時間切れにならないように、受験勉強の段階から文章を正確に読む練習を重ねていきましょう。
すぐに解答を見たり、根拠があいまいなまま答えていたりすれば、いくらたくさん文章を読んでも読解力はつきません。