早稲田大学 商学部の英語対策

2023年8月7日

本記事は早稲田大学商学部の英語対策について記載しています。

早稲田大学商学部は倍率が非常に高く、毎年10倍前後で推移しています。
何としてでも合格したい受験生は倍率の高さを気にしている場合ではないのですが、高いがゆえに1教科でも失敗すると合格することは難しいということは事実です。

商学部の英語は早稲田大学の中でも難易度が低いのですが、あくまで「早稲田大学の中」であって、大学入試全体でみたら難易度は高いです。

「簡単」「難易度が低い」などのワードに翻弄されないようにしましょう。

商学部の英語の試験時間は90分で、配点は80点満点です。

目標得点について

早稲田大学商学部の合格最低点は65%前後で推移しています。
ただ、私立大学は得点調整が行われるため実際の割合は不明です。
関連記事:私立大学が公表する「合格最低点」を鵜呑みにしてはいけない理由【答えは得点調整】

目標得点は60/80点(75%)に設定して勉強しましょう。
英語が苦手な人は50~55/80点に設定してもかまいませんが、英語の配点が一番高いので、国語、地歴公民数学で高得点を取る必要があります。

各項目の傾向と対策

全体の傾向
2010年度から2020年度まで調査しました。
大問は全部で5つあり、大問1が会話問題、大問2~5までは長文読解という構成は変わりません。
一問一答的な文法・語法問題は出題されず、せいぜい文中での整序問題くらいです。
長文読解がメインですので文法・語法や単語、熟語暗記ばかりをやっていると対応することができません。基本的な部分は早々に終わらせて、長文をひたすら読んでいきましょう。

会話問題(目標解答時間:15分)
2人の会話が展開され、会話の流れに合うように適当な表現を空所に入れていく問題が出題されます。
年度によってはインタビューをもとにした問題が出題されています。
また、空所補充の他に下線部の意味にもっとも近いものを選ぶ問題や和訳、指定語数内での英訳なども出題されています。
会話問題には文脈から判断するもの会話表現をアウトプットする問題がありますが、商学部の会話問題は2つ組み合わせた問題です。
会話表現を覚えているのは前提で、そのうえ文脈で判断するというタイプなので、過去問演習を欠かすことはできません。
ある程度、空所に何が入るのかを予測して選択肢にあたると解答スピードが速くなります。
下線部の意味にもっとも近いものを選ぶ問題は、意味を文脈から判断するものが多く、何かを覚えてどうにかする問題ではありません。

長文読解(目標解答時間:60分)
大問2から大問5まで長文読解が続きます。1題15分程度のペースで解いていきましょう。
主な問題は下線部の意味にもっとも近いものを選ぶ問題、空所補充、内容一致問題、下線部の和訳、タイトル決定問題、文中の整序問題(日本語を英訳するという前提)、文中の表現を指定語数内で英語にする問題、T/F問題などです。

下線部の意味にもっとも近いものを選ぶ問題は難しい単語簡単だけど文しだいで意味が変化する単語が狙われます。
語彙力は多いに越したことはないのですが、出題者の意図は「わからなくても文脈から判断できるかどうかを確認する」ということです。

空所補充問題もある程度の語彙力があるのが前提として、文脈で判断するというタイプです。
文法や熟語などの知識で対応できるものは少なく、あくまで読解力を試されます。

内容一致問題でよくあるパターンは段落ごとに問題があるというものですが、商学部の内容一致問題は段落ごとに設定されておらず、文全体の内容を理解していないと回答できません。
T/F問題(文内容の正誤問題)も同じで、文全体の内容を理解していないと対応できません。

文中の整序問題は、ある程度文法や熟語のかたまりを作り、並べかえるという手法で対応できますが、できあがった文が文脈に合致しているのかを確認する必要があります。
文法的には正しくても意味が通じないので間違えというタイプの問題が出されます。

早稲田大学商学部の全体観

すでに述べていますが、やはりどれだけ早く長文読解の演習に入れるかが重要です。
いつまでたっても文法・語法問題や英文解釈をやっているようでは到底間に合わず、理想としては高校3年生の夏休み前までに単語、文法・語法問題、英文解釈は終わっている状態でいたいところです。*覚えるものは受験本番まで継続します。

夏休みはセンター試験の過去問、共通テストの過去問、日東駒専あたりの過去問などで長文読解の練習を重ねて、9月からGMARCHや早慶上智の個別対策、他の受験科目の本格的な対策にうつっていければベストだと思います。

英語は成績上昇までとにかく時間がかかりますので、早めの対策を心掛けましょう。
英語で点が取れなかったら終わりだと思って、手を抜かないようにしてください。