共通テストになるからセンター試験の過去問はやらなくていいなんてことはない

2021年度の入試からセンター試験にかわり大学入学共通テストになります。

暗記重視の入試から思考力や表現力が必要となるような問題内容になっています。

例えば、英語だとアクセントや文法問題はなくなり全問長文読解にかわるなどです。

そこで「共通テストに変わるならセンター試験の過去問なんて解かなくていい」と思ってしまう人も少なくないと思います。

結論からいってそれは大きな誤解ですので、できる限りセンター試験の過去問を解くようにしましょう。

センター試験は31年にわたって練り上げられた良問

センター試験は1990年にはじまり2020年に最後をむかえました。

31年にわたって練り上げられてきたので基礎力がついているかどうかを試すのには最適な試験なのです。

英語を例にだすと、最初は平均点のバラつきがあるものの徐々に60%あたりに落ち着いていき、1990年度から2019年度までの平均点を算出したところピッタリ120点(200点中)でした。*一般的に平均点が60%になる試験が理想的といわれています。
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ここまで精度の高い試験は珍しく、受験者が多い分、多種多様なデータを駆使して改善が続けられてきたに違いありません。

自分の基礎力を試すためにセンター試験の過去問を解くことを強くオススメします。

大学の個別試験でセンター試験の問題が参考にされることがある

共通テストに変わったからといって、大学の個別試験も形式が変わるということではありません。

例えば、英語では冒頭で述べたとおり文法問題はなくなりますが、大学の個別試験では文法問題がなくなるわけではないということです。

また、国立大学は別として私立大学のなかにはセンター試験の問題を形を変えて出題するところもあります。

共通テストですべてが決まるということは基本的にありませんので(共通テスト利用入試などは別)、あまり気をとられすぎるのもよくありません。

僕が出題者だったら「共通テストにかわるからセンター試験の過去問はやらなくていいや」という受験生の逆をついてセンター試験の過去問を参考にすると思います。

逆をつくだけで合格者と不合格者の線引きができるのであればこんな楽なことはないです。

「他の受験生もがんばっている」というのは事実ですが、「楽してやるべきことをやらない受験生がいる」というのもまた事実なのです。

できることはすべてやって受験にのぞむべし

そもそも受験は一発勝負なのにもかかわらず、あれはやりたくない、これもやりたくないなんて言っている場合ではないわけです。

センター試験は基礎演習をするには絶好の教材ですので、やらないという選択肢はありません。

難関大学を目指している受験生は少なくとも夏終わりまでに各受験教科を20年分こなしてもらいたいと思います。

受験制度がかわっても出題される問題が極端に変わることはありません。

どんな問題が出されても対応できるように二度と出題されないセンター試験の問題も積極的に利用していきましょう。