英語学習を挫折してしまう人の特徴と対策
僕は塾での仕事のほかに英語学習をサポートするメンターを個人的におこなっています。
メンターですので英語を教えるというわけではなく、あくまで学習計画をたてたり、週に1回もしくは2日に1回のペースで学習進度を確認させていただいています。
英語学習をサポートしていくなかでやはり途中で挫折をしてしまう方もいます。
挫折をしてしまう人に共通することがいくつかありますので本記事で紹介し、その対策法をご説明します。
目標が高すぎる
早くに挫折をしてしまう人の特徴その1は「目標が高すぎる」です。
たとえば現在TOEICの点数が600点台なのに「2か月以内に800点以上とりたい」といった目標です。
TOEICを受検したことない人にとってはわかりにくいかもしれませんが、この目標は無理ではないものの1日中英語の勉強をしないと達成できません。
目標を聞くときに必ず1日に割ける勉強時間を聞くようにしていますが、だいたい1~2時間が限界のようです。
「あまり勉強したくないけど、それなりの結果を出したい」という気持ちが見え隠れしており、これでは挫折をしてしまいますね。
おそらく異様に目標が高くなってしまうのは情報がないからだと思います。
TOEICがどのような性質の試験なのかを知らないまま得たい結果だけが先にきているので目標が高くなってしまうわけです。
他にもけっこう簡単に「映画を字幕なしでみれるようにしたい」という目標を伝えてくる方もいますが、映画を字幕なしでみて理解できるようになるまで最低でも3年以上は毎日英語に長時間触れていないとできません。
この例も同じで「映画を字幕なしでみれるようになる」レベルがどの程度のものなのかについて情報がないから簡単に目標設定してしまうのでしょう。
対策としてはまず自分の立てた目標がどの程度のものなのかについて情報を集めましょう。
ちなみにTOEIC800点は英検準1級を取得できるレベルで、必要な学習時間は英語力が0からスタートすると仮定して約1200時間程度です。
中学・高校の6年間で約900時間弱、英語学習をしてきていると思いますが、この時間は「全授業休まず集中した結果」なので、ほとんどの人は900時間も勉強していません。
以上のような情報を踏まえたうえで2か月でTOEIC800点以上とれると思いますか?
目標があいまいすぎる
早くに挫折してしまう人の特徴その2は「目標があいまいすぎる」です。
例えば、「英作文ができるようになりたい」や「日常会話ができるようになりたい」などです。
こういう目標をいわれても「どこまでいったらできると判断するつもりなのか」と疑問が浮かぶだけです。
計画も立てづらいし、今のレベルもわからないのでアドバイスをする側としても非常に困ります。
また、こういうあいまいな目標を立てている自分自身もどこまで何をやったらいいのかわからないと思います。(だからメンターに依頼しているのだと思いますが)
英作文であれば、英検のライティング問題で合格点をとれるレベルなのか、それとも学術論文を人に見せれるような形で書けるレベルなのかで大きく努力の量と方向性が変わってきます。
日常会話であれば、旅行にいって不自由しない程度なのか、今日本語でおこなっている会話をそのまま英語でもできるようにしたいのかで大きく違いますよね。
対策としては、定量的(数値で測れる)な目標をたてるべきです。
具体的な試験が数値化しやすいですね。
日常会話については数値化が難しいですが、正直「今日本語でおこなっている会話をそのまま英語でもできるようになる」レベルになるとメンターをしてどうにかなるような話ではありません。
留学などをして現地の人たちの輪にはいって生活をしないと身につけるのは難しいでしょう。
面倒なことに時間をかけすぎている
早くに挫折してしまう人の特徴その3は「面倒なことに時間をかけすぎている」です。
英語学習において多くの人が面倒だと思うことは、英単語の暗記と文法学習だと思います。
英単語や英文法を勉強しているときは「いつになったら使えるようになるんだろう」と不安になったりイライラしてしまったりして大きな挫折の原因になります。
かといって手っ取り早くYouTubeの動画などでその場しのぎの会話表現をきいて満足しているようではまったく英語をつかえるようにはなりません。
こういった面倒なことは早く終わらせてしまったほうがいいです。
1年以上かけて英単語や英文法をやっていませんか?
対策としては、英単語や英文法はどんなレベルでも長くて半年以内にケリをつけたほうがいいです。
だらだらやって飽きたらYouTube動画をみて…なんてことをやっていると結局何もできないまま時間だけがすぎていきます。
面倒なことは早く終わらせるというのは何をするにも鉄則です。
英語学習は「基礎は短期決着・目標はできる範囲で定量的なもの」で進めるべし
挫折しにくい英語学習の鉄則は「基礎は短期でかけぬけて、目標は実現可能な範囲かつ数値であらわせるもの」にしましょう。
この鉄則を守れば挫折する可能性が非常に低くなりますし、メンターからも適切なアドバイスをもらいやすいです。