受験勉強の時間を短くする方法【なぜ長くなってしまうのかを解説】

「受験生になったら長時間勉強しなきゃ…」と思っている人は多いと思います。

たしかに合格体験記などをみると難関大学に合格した人はおおむね長い時間(毎日7~8時間程度)勉強していることが多いです。

しかし、工夫すれば短時間で済むような勉強も時間でカバーしていたという場合もあるのです。

可能であれば受験勉強の時間は短くしたいですよね。

本記事では受験生のときに1日の平均勉強時間が4~5時間程度だった僕が、なぜ勉強時間が長くなってしまうのかを分析しながら、短時間で済ませる方法を解説します。

使う予定の参考書、問題集が多すぎる

勉強時間が長くなってしまう人は使う予定の参考書、問題集が多すぎる可能性があります。

「自分が勉強していないところがテストに出たらどうしよう…」と不安に思ってしまう人が陥りやすい罠です。

不安感が強い人は、受験は満点をとらなくても合格する、ということを強く認識してほしいです。

国公立であれば平均的に6割5分、私立であれば7~7割5分をとれば合格します。
*詳細は各大学の合格最低点を確認してください。

つまり参考書に書いてあることをすべて頭の中に入れておく必要がないし、問題集の問題をすべて解けるようになっておく必要もないのです。

証拠として僕は世界史を勉強するとき、教科書と一問一答しか使っていません。

それでも偏差値70を出すことができます。
関連記事:偏差値70まであげた世界史の勉強法を紹介!【反省点あり】

ということで、使う参考書、問題集は厳選しましょう。
下記に各文系教科の厳選基準を示しておきます。

【英語】
単語:基本単語1冊、発展単語1冊
文法:基本文法1冊、発展文法1冊、調べる用に文法の参考書1冊
英文解釈:基本1冊、発展1冊、英文和訳がある難関大学はさらに発展1冊
長文:長文はたくさんやってもかまいません(ただし1冊1冊丁寧にやりこみましょう)
英作文:基本的な英作文対策が書いてある本1冊
リスニング:基本的なリスニング対策ができる本1冊、センター試験の過去問をやりこむのもOK
要旨要約:要旨要約対策本1冊(東京大学など要約問題が出される大学のみ)

英語はどうしても多くなってしまいますので、とくに厳選する必要があります。

受験生活の時間は限られているので厳選しないとあっという間に本番がきます。
関連記事:単語暗記だけ、文法の勉強だけでは英語力を伸ばせるはずがない理由

【現代文】
語彙力:語彙を鍛えられる参考書1冊
漢字:受験向けの漢字を網羅してある本1冊
読解:英語の長文と同様
記述:記述対策本1~2冊
関連記事:現代文の勉強法はあります【国語の偏差値を10上げた勉強法を公開!】

【古文】
単語:基本単語1冊、発展単語1冊(早稲田など難関私立対策)
文法:基本文法1冊
古文常識:基本的な内容の本1冊
解釈:解釈本1冊(古文を得意科目にしたい人向け)
読解:英語、現代文と同様(配点が少ないのであまりやりこまないように)
記述:記述対策本1冊
関連記事:古文は外国語!学習方法は英語と同じ!

【漢文】
句法:基本的な句法が書いてある本1冊
読解:英語、現代文、古文と同様(配点が少ないうえ、出題されない大学もあるので注意)

【歴史】
通史:教科書や参考書(歴史の参考書はいくつかの巻にわかれているので数冊)
一問一答:基本~発展まで網羅している本1冊
問題集:基本1冊、発展1冊
論述:ポイントと問題が書いてある本1冊(国公立大学など論述が配点の大部分を占めている大学向け)
その他、世界史はタテとヨコのつながりを説明した本が1冊あると便利です。

文系数学、地理、政治経済、現代社会、倫理については2019年11月4日時点で調査中です。

間違っても参考書、問題集マニアになってはいけません。

常に「どうやったら大学に合格するか」ということを念頭に置いて勉強をしましょう。

基本ができていないのに応用ばかりやる

基本ができていないのに応用ばかりやってしまう人の特徴は学習計画を自分で考えて作成していないという点です。

予備校や学習塾の先生に言われるがまま勉強をしているので、基本が身についていないのに応用問題ばかりをやってしまいます。

ちゃんと仕事をしている予備校講師や学習塾講師であれば、基本ができていないことに気づいて応用問題を解かせないようにするのですが、やる気がない講師の場合アドバイスが適当になることもあります。

基本ができていないまま応用問題をやると、解くのに時間がかかるし、解説をみても理解することができません。

何も身につかないし、ひたすら時間がかかるという最悪の状態ですので早めに気づいて対処しなければいけなくなります。

明確な基準としてセンター試験の過去問で7割以上とれていないときは基礎ができていないと判断しましょう。

7割以上を得点できない間は応用問題に取り組んではいけません。

受験直前だからといって志望大学の過去問を解き始めてもいけません。

受験直前になって基本が完成していなければ、残念ですが、それなりの結果が待っているということを覚悟してください。

作業が丁寧すぎる

勉強といえば、覚える・理解する・慣れるの3つの柱をバランスよく立てることが重要です。
関連記事:成績を上げる秘訣は「覚える・理解する・慣れる」

上記以外のことはすべて勉強ではなく、「作業」なのですが、この作業に時間を多くかけてしまう人がいます。

例えばノートづくりなどが「作業」にあたります。

自分の理解を整理するためにノートをつくり、それを何度も見返すのであれば効果的なのですが、ノートをキレイにつくって満足してしまう人は要注意です。

ふせんやマーカーなどを引いて見栄えをよくすることに9割方の力をつかって、いっさい見返さないのであれば何も勉強していないのと同じです。

ノートづくりは意外と労力を費やすので達成感を感じてしまい、それ以上なにかやるということが難しくなる傾向にあります。

キレイなノートを見るのは気分がいいかもしれませんが、そこは本質に立ち返り、見返すためにノートをとるようにしましょう。

今回はノートづくりを例にあげましたが、他にも作業にあたることが多々あります(単語集にふせんを貼りまくるなど)ので本質はなにかということを考えて勉強をすべきです。

まとめ

受験勉強の時間を短くするために注意すべき点は…

・使う参考書、問題集は厳選すること
・基本を重視すること
・作業の時間を短くすること

以上の点に気をつけて効率よく勉強していきましょう。