大学入学共通テスト・地理Bの分析【2022年1月15日実施分】

2022年1月15日に大学入学共通テスト(1日目)が実施されました。

本記事では大学入学共通テストの地理Bを分析しています。

2021年度の試験と比較しています。

全体について

○出題内容について
図などを使用して解く問題が出題された。
マーク数は31問であり2021年度から1問減った。
自然災害・自然環境、資源と産業、村落・都市と人口、ラテンアメリカ、地域調査から出題された。

○出題形式について
図表が前年度と比べて増えており、単純な知識を問う問題は減り、文の正誤判定問題が増えている。

○難易度について
2021年度と比べても難易度に変化がなかった。
平均点は58.99点(1.07点DOWN)であった。

大問1について

設問数は6問で、配点は20点であった。
2021年度も同じであった。

世界の自然環境や自然災害がテーマで、図、表、地図をもとに回答する問題が出題された。
設問は組合せ問題であった。

大陸棚、河川、植生、降水量の等値線、自然災害の発生数・気候から出題されており、いずれも知識と資料の検証を組み合わせる問題であった。

大問2について

設問数は6問で、配点は20点であった。
2021年度も同じであった。

資源と産業がテーマで、図、資料、表をもとに回答する問題が出題された。
設問は組合せ問題、適当でないものを選ぶ問題であった。

油田、エネルギー消費量、二酸化炭素排出量の変化、化石燃料と再生可能エネルギーの発電量、森林資源、資源利用の課題と取り組みから出題されており、組合せ問題と知識の応用問題であった。
知識とグラフや表の利用を組合せる問題が多く出題されている。

大問3について

設問数は6問で、配点は20点であった。
2021年度も同じであった。

村落・都市と人口がテーマで、図をもとに回答する問題が出題された。
設問は適当でないものを選ぶ問題、組合せ問題、条件に合う図を選ぶ問題であった。

航空写真の考察、公共施設と役割、ジェントリフィケーション、航空便の旅客数、人口ピラミッド、死亡率から出題されており、国や地域の知識とグラフなどの図を読み取る問題であった。

大問4について

設問数は6問で、配点は20点であった。
2021年度も同じであった。

ラテンアメリカの自然と社会がテーマで、図、表をもとに回答する問題が出題された。
設問は組合せ問題、図から読み取れることで適当でないものを選ぶ問題、指定の国に当てはまるものを選ぶ問題であった。

河川の流域と河道の図と流量観測地点の読み取り問題、エネルギー源、農産物の輸出額と輸出総額に占める農産物の推移と輸出品目の図の読み取り、GNIの図、チリとニュージーランドの自然条件の特徴、チリ、ニュージーランドと北アメリカ、西ヨーロッパの組合せ問題が出題された。

大問5について

設問数は6問で、配点は20点であった。
2021年度も同じであった。

北海道苫小牧市とその周辺の地域調査がテーマで、図、地図、表、資料をもとに回答する問題が出題された。
設問は組合せ問題、正誤判定問題、空所補充問題であった。

図の読み取り問題、図の読み取りと会話の空所補充問題、図を読み取り会話の中で誤りを含むものを選ぶ問題、統計の業種を選ぶ問題、資料と地区の組合せ問題が出題された。

まとめ

資料、図、地図、表を読み取って知識と組合せて回答する問題が多く出題された。
共通テスト全体の傾向であり、学習するときも意味も分からず覚えていくのではなく、周辺知識も含めて理解することが得点につながる。
今後も覚えていれば回答できる問題ではなく考察を必要とする問題は出続ける。