大学入学共通テスト・地理Bの分析【2023年1月14日実施分】
2023年1月14日に大学入学共通テスト(1日目)が実施されました。
本記事では大学入学共通テストの地理Bを分析しています。
2022年度の試験と比較しています。
全体について
○出題内容について
図などを使用して解く問題が多く出題された。
マーク数は2022年度と同じ31個であった。
自然環境と自然災害、資源と産業、日本の人口や都市の諸問題、インドと中国の経済発展、利根川下流域の地域調査から出題された。
○出題形式について
2022年度と同じく単純な知識問題ではなく考察や読み取りを必要とする問題が多く出題された。
○難易度について
2022年度と比べて難易度に変化がなかった。
平均点は60.46点(1.47点UP)であった。
大問1について
設問数は6問で、配点は20点であった。
2022年度も同じであった。
自然環境と自然災害がテーマで、図をもとに回答する問題が出題された。
設問は図の読み取り、組合せ問題、条件に当てはまる地域を選ぶ問題であった。
モンスーンの時間スケールと空間スケールを選ぶ問題、マングローブと海流の向きの組み合わせ、都市名と気温分布の組合せ、火山や熱帯低気圧による災害があてはまる地域、地震の震源と地域の組合せ、豪雨と水位の変化に関する組合せが出題された。
大問2について
設問数は6問で、配点は20点であった。
2022年度も同じであった。
資源と産業がテーマで、図をもとに回答する問題が出題された。
設問は図の読み取り、文の正誤判定問題、組合せ問題であった。
中世ヨーロッパの村落の形態や農業に関する問題、灌漑面積の割合と1haあたりの穀物収穫に関する問題、遺伝子組み換え作物の栽培状況と栽培面積上位に関する正文判定問題、食肉の生産量が1%以上の国、地域における輸出量の割合に関する組合せ問題、輸送手段割合からフランスの輸出額に該当するグラフを選ぶ問題、パルプと古紙に関する各国の組合せ問題が出題された。
大問3について
設問数は6問で、配点は20点であった。
2022年度も同じであった。
日本の人口や都市の諸問題がテーマで、図、会話、表をもとに回答する問題が出題された。
設問は図の読み取り、地図の読み取り問題、文の正誤判定問題、表の読み取りと組合せ問題であった。
人口移動に関する組合せ問題、東京に関する統計についての組合せ問題、地図の読み取り問題、会話の正誤判判定問題、従属人口指数に関する図の読み取り問題、イギリスの外国生まれの人口に関する表の組合せ問題が出題された。
大問4について
設問数は6問で、配点は20点であった。
2022年度も同じであった。
インドと中国の経済発展がテーマで、図をもとに回答する問題が出題された。
設問は図の読み取り、組合せ問題、文の正誤判定問題、空所補充問題であった。
インドと中国の周辺の耕地・草地、裸地・森林・その他を表わす図の読み取り問題、インドと中国の作付総面積に占める小麦と米の割合区分に関する組合せ問題、インドと中国の総生産と出生率を示した図に関する正誤判定問題、図からインドと運輸・通信業の組合せを選ぶ問題、輸出額と移民の送出数の図から組合せを選ぶ問題、PM2.5に関する図と文の空所補充問題が出題された。
大問5について
設問数は6問で、配点は20点であった。
2022年度も同じであった。
利根川下流域の地域調査がテーマで、図、資料、写真、表をもとに回答する問題が出題された。
設問は組合せ問題、図とグラフの読み取り問題、誤っているものを選ぶ問題であった。
語句と数値の空所補充問題、土地利用に関する図にある地域にあてはまるものを選ぶ問題、地図と渡船と橋いずれかの分布を示した図、会話の組合せ問題、水害に関する資料と図、会話に関する組合せ問題、ウナギの供給に関する資料と図に関する組合せ問題、探究課題の調査方法として適当でないものを選ぶ問題が出題された。
まとめ
2022年度と同じように図、資料、写真、表などを使用して回答する問題が多く出題された。
基本知識を意味もなく頭に入れるのではなく、関連知識や意味も考えながら覚えないと解くことができない。
過去問や模試問題集などを使用して形式に慣れておくこと。