慶應義塾大学 総合政策学部の小論文対策
本記事では慶應義塾大学 総合政策学部の小論文対策について記載しています。
総合政策学部の小論文の試験時間は120分で、配点は200点です。
問題解決をテーマとして様々な文章に対してアプローチしていく必要があります。
問題文の冒頭に総合政策学部が求めているものや人物像について書かれていますので、それに沿った内容を書いていきましょう。
総合文化政策学部の入試情報
年度 | 募集人員 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 | 合格最低点 |
2024 | 225 | 2,609 | 2,351 | 433 | 5.4 | 270/400(67.5%) |
2023 | 225 | 2,852 | 2,574 | 441 | 5.8 | 257/400(64.2%) |
2022 | 225 | 3,015 | 2,731 | 518 | 5.3 | 275/400(68.7%) |
2021 | 225 | 3,164 | 2,885 | 404 | 7.1 | 243/400(60.7%) |
傾向と対策
冒頭では総合政策学部が受験生たちに求めていることや人物像などが書かれており、次に小論文を書く際の思考ツールや考え方の基礎となることが書いてあります。
総合政策学部が想定している政策とは政治に関することではなく、様々な主体が問題解決をするときに講じる策のこと全般を指しているので、政治に限定されるものではありません。
●過去4年分のテーマと問題内容
・2024年度
問1:5つの資料をすべて読んだ後、4つの資料を選択し、それぞれの資料の主題について言及する。今から10年後の日本について、米国と中国との相対的な関係を展望しつつ、どのような姿になっていると思うかを800字以内で論述。
問2:日本経済の活性化のために政府の政策立案者だとしたら、どのような政策を打ち出すか。政策を3つ列挙する。3つのうち1つの政策について、なぜそのような考えに至ったのか、またどのような効果が期待されているのか、副作用や弊害も併せて800字以内で論述。
・2023年度
「学び」とは何か
問1:4つの文章のうち少なくとも3つに言及し、大学の学びにおいて重要だと考えるものについて600字以内で論述。
問2:(ア)社会における「知」としてもっとも重要だと考える要素や役割を簡潔に示す (イ)そのうえで世界の政策の具体的事例をあげ、(ア)の「知」がどのように活かされているか、あるいは活かされていないかを含め、800字以内で論述。
・2022年度
「トレードオフ関係」について
問1:(1)各テーマについて重要であると思われるトレードオフ関係を1つずつ指摘する (2)なぜ(1)がトレードオフ関係の関係になるのかという理由をそれぞれ120字以内で論述。
問2:問1で指摘したトレードオフ関係の中から1つ選び、冒頭の対処方針を用いて、どのような方策で解決するべきか1000字以内で論述。
・2021年度
課題の構造分析
問1:各ケースについて実施された政策とその目的を記し、アクターを書き出す。
問2:課題をフレーミングし、タイトルを記す。課題の構造をアロー・ダイアグラムの形式で描く。
問3:問2の課題について、システム思考の観点にたった改善の提案を800字以内で論述。
上記のとおり、扱っている内容は様々ですが、ある課題や問題に対する方針や方策を考える際の背景にあるものについて考える問題が多いです。
●対策
・構造分析
時事問題や日本を含む世界がどのような問題に直面しているかを考え、それを構造分析していくことを習慣にしましょう。
例えば、SDGsが話題になっていますが、課題を1つ選んでネットや書籍で調べながら、何が問題になっていて、何が原因で課題解決に進んでおらず、何が背景となっているか分析し、それに対して自分は何ができるのかを考えてみましょう。
対策以前に様々な問題について考え、表現することができないと問題に取り組んでも学べることが少ないです。
いろいろな意見が来る可能性がありますが、SNSなどで発信してみるのも面白いでしょう。
・様々な政治・経済に関する知識
800~1000字以内ということが多いため、何も時事的なことを知らない状態で、このボリュームの文章を書くのは厳しいです。
構造分析につながりますが、普段から政治や経済に関する時事的なことに興味をもっておきましょう。
・過去問演習
上記2つを意識することを習慣化しつつ、過去問演習をしていきましょう。
タイプは少々異なりますが、環境情報学部の問題も演習として効果を発揮します。
最低10年文以上に取り組むと慣れてくると思います。
慶應義塾大学対策のまとめはこちらです。