慶應義塾大学(看護医療学部)の英語対策

2021年8月5日

本記事では慶應義塾大学の看護医療学部の英語対策について記載しています。

看護医療学部は総合政策学部や環境情報学部と並び、SFC(湘南藤沢キャンパス)に属する学部です。

看護医療学部の英語は90分300点満点です。
1次試験は英語、数学もしくは理科、小論文があり、2次試験では面接があります。

合格最低点は60%前後で推移しているので、英語が得意な人は70%以上、苦手な人でも60%以上は得点できるようにしましょう。

各項目の傾向と対策

●全体の傾向
大問はぜんぶで7題です。
文法・語法の空所補充、長文の空所補充、文挿入、文整序、単語問題、長文読解、語句の整序問題という構成です。2020年度までは最後に自由英作文が出題されていましたが、2021年度は長文中の語句の整序問題にかわっています。この傾向がこのまま続くのかは不明です。
問題数は多いのですが、それぞれ比較的平易なものが多く含まれているので、見かけほど難しくありません。
ただ、それは慶應義塾大学内で比較したときの話で、大学受験全体からしたら難易度の高い試験になります。

●大問1(文法・語法の空所補充)
慶應義塾大学の中では珍しい、シンプルな文法・語法の空所補充問題です。
選択肢が4つあるので、文の空所にはいる表現を選ぶ問題です。全部で20問あります。
問題数は多いですが、問題のレベルは標準的ですので、5分程度で終わらせたいところです。
『ネクステージ』などの定番の文法・語法・イディオム問題集を完成させておけば難なく答えることが出来ます。

●大問2(長文の空所補充)
長文中に10個の空所があるので、適する表現を選択する問題です。
語彙知識や文法、語法、イディオムの知識を確認する問題です。長文の意味がわからないところがあっても、解答することはできます。
大問1の対策をしていれば難なく解ける問題です。

●大問3(文挿入)
長文中の空所に入る文を選ぶ問題です。
選択肢は4つあるのですが、空所は6個あるので、何も入らない空所(そのままでいい)が2個あることに注意してください。
theやthatなどの指示語、what’s more(その上)やAnd, But, howeverなどの表現に注目します。
指示語があれば前文以前にその単語が使われていますし、what’s moreやAndがあれば、似たような話題が直前の文に書いてあるわけです。
文脈だけでなく、使われている表現などからも推測していきましょう。

大問4(文整序)
段落AとBがあり、その間に入る文章を並べ替える問題です。
大問3と同じように意味だけでなくさまざまな表現から正しい順序を推測しましょう。
that is(つまり)などの表現があれば、次に書いてあることと同内容が前文に書かれている、one reason is…と書いてあれば、その結果が前文に書かれているなどです。
最初の文は段落Aの最後とつながり、最後の文は段落Bの最初につながるわけですから、文章中にかなりヒントは転がっているということです。

●大問5(単語問題)
アルファベットを入れると英単語が完成するようになっており、最初のアルファベット1文字が正解となる問題です。横には品詞と単語の意味が書かれています。
例えば、「_ u r _ _ 【名詞】 看護師」と書かれていれば、Nurseですので、Nが正解となります。
20問あり、中には思いつくのが難しい単語もありますが、標準的な単語集に記載されているものばかりですので、80%程度の得点率が理想です。
すべて正しいスペルが書けなくても最初のアルファベットだけでいいので、正確に覚えている必要はありません。

●大問6(長文読解)
長文読解としていますが、2021年度のみ傾向が異なり、文章中の正誤問題となっています。
長文読解の場合は下線部和訳や内容一致などの問題が出ています。
正誤問題の場合は文脈から考えて不要な語が3つ含まれており、適切な表現であればX、不適切であれば正しい表現を語群から選ぶ問題です。
「文脈から考えて」と書いてあるので、読解ができている必要があり、そう考えると長文読解なのかもしれません。
英文を正しく理解して適切な表現を選んでいきましょう。

●大問7(文中の語句整序問題)
2021年度からの新傾向問題です。
2020年度までは100~150語の自由英作文でしたが、文中の語句整序問題にかわっています。
文中に空所があり、そこにあてはまる文を日本語文をヒントに並べていく問題です。
選択肢が非常に多く、13~15個くらいを考えなければいけません。加えて、使わない語がいくつかあるため、日本文をみて、ある程度和文英訳をして解くことをオススメします。

全体的に問題数が多いのですが、知識問題を即答していけば、ある程度時間をつくることができます。
標準的な内容ですので、基礎や標準レベルの問題を確実に解答できるように勉強していきましょう。