東北大学(前期日程)の英語対策

本記事では東北大学の前期日程の英語対策について記載しています。

東北大学の英語は非常にレベルが高く、対策をしていないとまったく点が取れない構成です。

合格最低点は60%前後で推移しているので、英語が得意な人は70%以上、苦手でも55%以上はとりたいところです。(苦手であれば他の教科で点をとりましょう)

ただし、医学部医学科については合格最低点が70%後半という高得点争いになっているので、苦手であることは原則許されません。

試験時間は100分ですが、配点は学部によって異なります。
文学部:400点
教育学部:300点
法学部:300点
経済学部:300点
理学部:200点
医学部医学科:250点
医学部保健学科:200点
歯学部:250点
薬学部:300点
工学部:200点
農学部:300点

各項目の傾向と対策

●全体の傾向
大問はぜんぶで4つです。
長文読解問題が2題、会話問題(インタビュー形式などもあり)と自由英作文、和文英訳問題という構成です。
長文読解は700~1000語という超長文で、内容も年度によっては非常にわかりにくいこともあります。
会話問題は空所補充や内容一致問題が多いです。会話でよく用いられる表現が使われているので覚えておきましょう。また、会話内容に即した自由英作文も出題されます。
和文英訳問題は日本語の書籍から抜粋してきた文章に下線が引かれており、それを英語にするのですが、こちらも日本語特有の表現が入っていたりするため、難解です。

●大問1、2(長文読解)
日本語にしてもわかりにくい文章を700~1000語で出題されるので、読みこなすには普段から多くの長文問題に触れている必要があります。
東北大学だけではなく、有名国立大学で長文を多く出題する大学の過去問を解くのも良い練習になります。
問題の主な形式は下線部和訳、日本語で説明する問題、空所補充、下線部の意味を問う問題、内容一致、文整序などです。

下線部和訳問題は解釈の仕方が難しい文に下線が引かれている場合が多く、解釈できたとしても日本語にするのが難しい場合が多いです。
英文解釈の勉強をするときに、頭の中だけで和訳をするのではなく、実際に書いて練習してください。
頭の中で訳されたものは思っているよりアウトプットしにくいです。
下線部分だけを見るのではなく、文脈を考えて意味が通っているのかも確認しましょう。

日本語で説明する問題は指示語の内容を説明させる問題が多いです。
こちらも長文の内容を理解しているかが直接問われています。
文章の内容はわかりにくい場合が多いですが、指示語内容だけでもいいのでしっかり理解するようにしましょう。

空所補充問題は語句の補充、文の補充がほとんどで、たまに実際に書かせる問題が出題されます。
指示語内容問題と同じように文脈から判断しましょう。

下線部の意味を問う問題について、語句の場合は、その単語の意味を知っている場合は即答できるのですが、知らない単語ばかり出題されていると思います。
これもやはり文脈で意味を推測するしかなく、選択肢の単語を入れていって一番意味の通るものを選びましょう。似たような単語が並んでいる場合があるので、単語を覚えるときは厳密な意味まで覚えていると難なく対応できます。

内容一致問題についても、難解な文章を理解している必要があります。
複数個選ぶ問題が多く、選択肢自体も長めなので、あまり長く考えていると時間をとられます。
わからなかったら、後回しにしてとれるところを確実にとっていく戦略に変えましょう。

文整序は難関大学でよく出題されますが、what’s moreなどの表現やhoweverなどの接続副詞に注目し、順番を並べ替えていきましょう。

●大問3(会話問題と自由英作文)
会話問題は2人の会話に限らず、ディスカッションやインタビュー形式の問題もあります。
また、会話内容に関する自由英作文も出題されますので、ここも時間をかけずに突破したいところです。
会話表現も使われているので、基本的な表現は覚えておきましょう。
会話内容が理解できないほど難しいということはほとんどないので、選択肢問題は早めに処理して、自由英作文に時間をかけられるようにしましょう。
自由英作文は、語数指定はありませんが、だいたい50~70語程度で書けていれば十分かと思います。

●大問4(和文英訳問題)
日本語の書籍から抜粋された文章の一部に下線が引かれているので、それを英語に訳す問題です。
問題数は2問で、構文は基本的ですが、日本語特有の表現があるので、わかりやすい表現になおせるかがポイントです。
例えば、2021年度で出てきた「宙ぶらりん」や2018年度で出てきた「叱咤激励」などのワードをどうやって訳すかが勝負の分かれ目となると思います。
東北大学より難しい和文英訳問題を出す京都大学などの過去問で演習を積んでおくとよいでしょう。