上智大学 理工学部(共通テスト併用方式)の生物対策

本記事では上智大学 理工学部の生物対策について記載しています。

生物の試験時間は90分で、配点は下記の通りです。

試験区分教科科目配点
共通テスト外国語英語80点
数学数学ⅠAⅡBC60点(各30点)
理科「物理」、「化学」、「生物」から1科目60点
本学独自試験数学数学ⅠAⅡB(数列)ⅢC(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面)を範囲とし、応用問題など思考力を問う内容とする100点
理科「物理」、「化学」、「生物」から1科目100点

理工学部の入試情報(共通テスト併用方式)

年度学科募集人員志願者数第1次受験者数最終合格者数競争率
2024物質生命理工458938182102.3
機能創造理工447546922002.5
情報理工457897212003.3
2023物質生命理工457887462002.6
機能創造理工448387921812.8
情報理工459478921703.6
2022物質生命理工406976601601.9
機能創造理工407236801612.5
情報理工409158531522.9
2021物質生命理工406775931002.1
機能創造理工407096271241.9
情報理工409388451202.4

各項目の傾向と対策

大問は全部で5つです。
下の表で出題される問題を確認しましょう。

2025年度2024年度
1・小問集合
小問×7
・小問集合
小問×7
2・心臓と筋肉
設問数7問
・生体高分子の立体構造研究
設問数7問
3・DNA複製
設問数7問
・ほ乳類の臓器
設問数7問
4・光合成と呼吸
設問数7問
・免疫と血液
設問数6問
5・個体群
設問数6問
・植物ホルモンおよび光受容体
設問数8問
2023年度2022年度2021年度
1・小問集合
小問×7
・小問集合
小問×7
・小問集合
小問×7
2・一遺伝子多型、潜性遺伝病の発現、制限酵素の性質
設問数6問
・腎臓における水の再吸収、細胞の構造とはたらき、細部分裂
設問数7問
・血液の成分、免疫反応
設問数7問
3・オナモミの花芽形成実験、植物の生殖、トレニア胚珠を用いた花粉管誘引実験
設問数8問
・呼吸の過程、チラコイド膜における反応
設問数5問
・光合成色素と光化学反応、カルビンーベンソン回路、C4植物の光合成
設問数7問
4・四肢動物の前肢の形成、アポトーシス、各胚葉からの器官の形成
設問数6問
・静止電位と活動電位、興奮の伝導
設問数6問
・選択的スプライシング
設問数6問
5・内分泌系のはたらき、腎臓のはたらき
設問数6問
・分子系統樹の作成
設問数6問
・シナプスでの興奮の伝達
設問数5問

●傾向と対策
2020年度までは全問マーク式でしたが。2021年度以降は記述式に問題が追加されています。
小問集合は「すべて選べ」という指示がある上に、「正しいものがない場合は○をマークせよ」ともあるので、曖昧な知識だと回答することができません。

2023年度に出題された問題を見てみましょう。
タンパク質の機能について
a. ダイニンは、アクチンフィラメント上を移動して物質を輸送する
b. ヒストンは、DNAと結合してヌクレオソームを形成する
c. カドヘリンは、膜貫通タンパク質であり、ギャップ結合を形成する
d. DNAヘリカーゼは、DNAの二重らせん構造をほどく酵素である
e. リゾチームは、最近の細胞膜を分解する酵素である


正解はbとdです。
a:ダイニンは微小管の表面に沿って移動するモーターたんぱく質なので誤り
c:ギャップ結合は膜貫通タンパク質が複合体となったコネクソンという構造からなるため誤り
e:リゾチームは最近の細胞膜を分解する酵素なので誤り

記述式問題はあることについて説明させる問題、グラフを考察する問題、条件に適した物質名を記述する問題などが出題されます。
遺伝情報、生殖・発生、体内環境、動物の反応、代謝などからの出題が多いのですが、2021年度以来出題されていなかった、光合成に関する問題が2025年度で出題されたので、傾向だけみて特定分野だけ勉強すると思わぬ出題をされることがあるので要注意です。
教科書や参考書だけでなく、図説にも目を通して文字だけでなく視覚的に理解するようにしましょう。

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