大学入学共通テスト・英語(リスニング)の分析【2024年1月13日実施分】

2024年1月13日に大学共通テスト(1日目)が実施されました。

本記事では大学入学共通テストの英語(リスニング)を分析しています。

2023年度の英語(リスニング)と比較しています。

全体について

○出題内容について
2023年度の問題とほとんど変わらず絵や図などを利用した問題や聞き取った内容をメモしながら要約を埋めていく問題、4人での会話問題などが出題された。

○出題形式について
2023年度と同じく問題1~2は読み上げ2回、問題3~6は読み上げ1回であった。
メモをとりながらまとめていく作業が必要な問題まで多様な問題が出題された。

○難易度について
難易度は例年より低かったと感じる人が多い。
リーディングが難しかった分、リスニングで全体の調整をしている。
2023年度と比べて易化している。

大問1について

配点は25点、設問数は7問であった。
2023年度も同様である。

A問題は英文の内容を聞いて、それぞれの内容と一致する選択肢を選ぶ問題である。
B問題は英文を聞いて内容と最もよく合うイラストを選ぶ問題である。

A問題は英文の内容を言い換えている選択肢を選ぶ。つまりどういう状況なのかを考えながら聞くと効果的である。
B問題は情報を聞きながらあてはまらないイラストを消していくと答えにたどりつく。

大問2について

配点は16点で、設問数は4問であった。
2023年度も同様である。

対話の場面が日本語で書かれている状況をもとに、英語の会話を聞いて、内容に合うイラストを選ぶ問題である。
英文を聞きながら、その内容に合っていないイラストを消去していけば答えが見つかる。

大問3について

配点は18点で、設問数は6問であった。
2023年度と同様であった。

状況と質問が書かれており、それに合致する選択肢を選ぶ問題である。
店員と客の会話、楽器についての男女の会話、友人同士の買い物についての会話、荷造りしている2人の会話、明日の予定についての男女の会話、高校生同士の理科の宿題についての会話という構成であった。
最初に問題文を確認して何を聞かれているのかを明確にした上で音声を聞く。

大問4について

配点は12点、設問数は9問であった。
2023年も同様である。

A問題は問題文と図表を読む時間が与えられたあと、音声が流れる問題である。
B問題は状況と条件を確認して設問に答える問題である。

A問題の問18~21は週末に行ったことについてのイラストを時系列順に並べる問題である。
問22~25はスケジュールの空所に入る語句を選ぶ問題である。
スケジュールの問題は同じ選択肢を2回使ってもいいことに注意すること。

B問題は状況と条件を確認してそれぞれの人物が何を考えているのかを整理する問題であった。
3つの条件をすべて満たすことを述べている人物を答えるので3つずつあてはまっているかを表に○×をいれながら整理していくと効果的である。

大問5について

配点は15点、設問数は7問であった。
2023も同様である。

1分間で状況の把握、ワークシートの内容把握、問題の把握をやりきる必要がある。
2024年度はガラスに関する講義を聞くという設定であった。
問28~31は同じ選択肢を2回以上使ってもいいことに注意すること。

グラフを見ながら講義内容をもとに選択肢を選ぶ問題もあるので空所補充の情報整理に気を取られすぎないようにすること。

大問6について

配点は14点で、設問数は4問であった。
2023年度も同様である。

A問題は旅行中の移動の方法についてであった。
状況と問いを読む時間が与えられた後、音声が流れる問題である。
流れる音声がそのまま選択肢になっておらず、「つまり何が言いたいのか」ということを意識しな いと回答できない。

B問題は運動を始めることについて4人の会話を聞いて各設問に答える問題であった。
A問題と同じく状況と問いを読む時間が与えられた後、音声が流れる問題である。
初めに設問を確認し、誰が何を話しているのかを簡単にメモしながら解答していくといい。
最後はある人物の考えの根拠となるグラフを選ぶ問題であった。
話している内容のテーマを確認し、合致するグラフを選んでいく。

まとめ

設問は例年通りかつ整理しやすい構成であった。
2025年度以降の受験者は過去問を利用して形式と音声に慣れておくこと。
リーディングと同じように受け身の学習ではなく発信型の勉強が求められている。