TEAP対策を4技能別に徹底解説!
本記事ではTEAP対策について記載しています。
TEAPは上智大学と公益財団法人 日本英語検定協会が共同で開発した、大学で学習、研究するときに必要となる英語力を正確に測るテストです。
「読む」、「聴く」、「書く」、「話す」という英語の4技能を測ります。
上智大学をはじめとした数々の大学で利用できるので、高校生は受験を検討してみましょう。
試験の構成
TEAPにはマークシートや解答用紙に記入するタイプ(TEAP)とコンピュータによる択一選択方式やタイピングによって解答するタイプ(TEAP CBT)があります。
・TEAP
Reading Test:マークシート(試験時間:70分)
Listening Test:マークシート(試験時間:約50分)
Writing Test:解答用紙(試験時間:70分)
Speaking Test:1対1の面接方式(試験時間:約10分)
・TEAP CBT
Reading Test:コンピュータ(試験時間:約65分)
Listening Test:コンピュータ(試験時間:約35分)
Writing Test:解答エリアへのタイピング(試験時間:約45分)
Speaking Test:録音方式(試験時間:約25分)
TEAPに比べてCBTの方が実践的な英語運用能力が問われます。
また、タイピングに慣れている人はCBTの方が入力しやすいでしょう。
Reading Testの対策
●問題形式(100点満点)
大問と問題数 | 問題形式 |
Part 1 20問 | 語彙・語法 |
Part 2A 5問 | 図表の読み取り |
Part 2B 5問 | 掲示・Eメールなどの読み取り |
Part 2C 10問 | 短い英文の読み取り |
Part 3A 8問 | 長い英文の読み取り |
Part 3B 12問 | 長い英文の読み取り(図行なども含む) |
●大問別の対策
・Part 1(語彙・語法)
1問あたり10~20秒で解いていきましょう。
英検2級~準1級レベルの語彙・語法が穴埋め式で問われます。
英検と同じように語彙力を鍛えて、文脈に合わせて穴埋めをする形式なので受験用の単語集か英検用の単語集で対策していきましょう。
熟語が問われる問題は2~4問なので、基本的に単語を覚えていけば対応できます。
・Part 2A(図表の読み取り)
1問あたり60~90秒で解いていきましょう。
まず問題文を見て何が問われているかを把握しましょう。
次に選択肢を見ながらグラフと合っているかを確認していきます。
全部を確認する必要はなく、文中で合っていないことがわかる問題もあるので、すぐに切っていきましょう。
グラフに丸をつけたり、メモをすると解きやすくなります。
・Part 2B(掲示・Eメールなどの読み取り)
1問あたり60~90秒で解いていきましょう。
Part 2Aと同じように、まずは問題文を見て何が問われているか確認しましょう。
英語が得意な人は文を全部読まずに、直接書かれていることを確認できますが、まだそのレベルに至っていない人は全文を素早く読んで該当箇所があったらすぐにマークしてください。
文中の表現を類義語で言い換えたものや要約した言葉などになっていることが多いです。
・Part 2C(短い英文の読み取り)
1問あたり60~90秒で解いていきましょう。
Part 2Bと同じように、まずは問題文を見て何が問われているか確認し、全文を読まずに解答できるものがあれば即座に処理してできるだけ時間短縮をしましょう。
掲示・Eメールなどとは異なり、受験で出題されるような内容が多いです。
文中の表現を類義語で言い換えたものや要約した言葉などになっていることが多いです。
・Part 3A(長い英文の読み取り)
1問あたり4分程度で解いていきましょう。
長文の空所補充問題です。
空所の前後の文脈を確認して推測したり、文脈に沿うような形で接続詞を入れていきます。
Althoughやhoweverなどの接続副詞から内容を判断するものが多いので、意識して読みましょう。
・Part 3B(長い英文の読み取り(図行なども含む))
1問あたり10~12分で解いていきましょう。
受験で出題されるような600語程度の長文読解です。
内容を要約したものを答える問題以外は、おおむね段落ごとに問題があります。
段落をある程度読んだら設問にあたり、時間を短縮していきましょう。
Listening Testの対策
●問題形式(100点満点)
大問と問題数 | 問題形式 |
Part 1A 10問 | 短い会話の聞き取り |
Part 1B 10問 | 短い英文の聞き取り |
Part 1C 5問 | 短い英文の聞き取り |
Part 2A 9問 | 長い会話の聞き取り |
Part 2B 16問 | 長い英文の聞き取り |
●大問別の対策
・Part 1A(短い会話の聞き取り)
英検2級~準1級レベルです。
10個の短い会話が流れ、最後に内容に関する質問をされます。
欧米の大学の教授との会話というパターンが多いため、欧米の大学で使われる用語を知らないと内容を理解することができないことがあります。
問題を解いた後、知らない表現は覚えていきましょう。
・Part 1B(短い英文の聞き取り)
会話ではなく10個の短いパッセージが流れ、それぞれの最後に内容に関する質問をされます。
パッセージの内容は講義や案内などです。
話者の主張、行動などの理由、次にすべき行動、注意の促しなどが問われやすいです。
まず聞き取れることが大前提なので、復習するときはスクリプトの熟読と音声の聞き直しを必ずやりましょう。
・Part 1C(短い英文の聞き取り)
5個の短いパッセージが流れ、それぞれの内容に沿ったグラフや表などを選ぶ問題です。
まず最初に何のグラフ、表なのかを短時間で把握するようにしましょう。
放送されている間はグラフの数字(年度など)を追ってください。
慣れが必要な問題なので必ず問題集などを使って対策しましょう。
・Part 2A(長い会話の聞き取り)
A、B、Cの3つの長い会話が流れ、それぞれの内容に関する質問が3つずつあります。
A、Bは2人の会話、Cは3人の会話です。
会話の状況が書かれているので必ず把握するようにしてください。
最初に設問に目を通してほしいところですが、ざっと確認程度で構いません。
会話の変わり目に注意しながらメモを取っていきましょう。
・Part 2B(長い英文の聞き取り)
D、E、F、Gの4つの長いパッセージが流れ、それぞれの内容に関する質問が4つずつあります。
英検準1級のリスニングでも放送されるような講義の内容をもとにしたパッセージが主です。
この問題も状況や講義の内容が冒頭に書かれているので、必ず目を通しましょう。
講義のメイントピックや主題、講義の内容に関する質問、グラフ問題などが出題されます。
グラフ問題はPart 1Cで出題されるようなものではなく、読み取りというよりは講義の内容を聞いていれば簡単に把握できるものが多いです。
Writing Testの対策
問題 | 内容 |
Task A | 要約問題(70語) |
Task B | 要約(200語)+解決策の英作文 |
●大問別の対策
・Task A
目標時間は20分以内です。
課題文は4つの段落で構成されており、論旨が明快なので内容把握は簡単です。
1段落がテーマの導入、2、3段落はテーマに関する意見や情報、4段落は文章のまとめです。
要約の前に情報を簡単に整理していきます。
1.テーマの把握
2.賛成意見と反対意見の把握
以上の情報をまとめたら、文章を書き始めます。
1は1文、2はそれぞれ2文ずつ程度で書いていきます。
要約問題は文章を単純に短くすることではなく、まとめる能力が問われます。
よくわかっていない表現や文法を使うのではなく、知っている表現、文法で書くようにしましょう。
・Task B
グラフが2つあり、それに関連する英文を読んで、要約(200語)し、解決策を書いていく問題です。Task Aは20分以内なので、残りの50分で解いていきましょう。
要約の前に情報を簡単に整理していきます。
1.グラフの情報を整理する
2.専門家の2つの提案を理由・具体例なども整理しておく。
以上の情報をまとめたら、文章を書き始めます。
自分の意見を述べるときは、まったくのオリジナルではなく文章の内容に基づいていることが大前提です。また、2つの英文の内容だけでなくグラフも活用して英文を作成していきましょう。
Task Aと同じようにわかっていない語彙や英語表現、英文法を使おうとせずに簡単な文で書いていきましょう。簡単な文は稚拙な文という意味ではないのでご注意ください。
Speaking Testの対策
問題 | 内容 |
Part 1 | Interview |
Part 2 | Role Play |
Part 3 | Monologue |
Part 4 | Extended Interview |
●大問別の対策
・Part 1(Interview)
受検者の日常生活に関する質問をされます。
趣味、中学校のこと、将来の夢などについて聞かれますので、自分のプロフィールを事前にまとめておきましょう。
Do you~?の形式で問われることが多く、Yes/Noで答えることができますが、深掘りの質問が必ず来るので、自分で話を広げるようにしましょう。
・Part 2(Role Play)
受検者がインタビュアーとなり、試験官が質問される側になって話が進んでいきます。
あらかじめ質問内容のヒントとなるトピック・カードが渡されます。
どういう質問をするかについて30秒間考える時間が与えられます。
ただ、質問がそのまま書かれているわけではなく、自分で質問形式に変える必要があります。
例えば、”The movies or TV shows he/she has appeared in”という文があれば、”What movies or TV shows have you appeared in?”などに変える必要があります。
インタビューに入る前に”Hello. May I ask you some questions?”と聞いてから入ってください。
・Part 3(Monologue)
あるトピックについて30秒で準備し、1分間で自分の意見を話す問題です。
英検準2級~2級の面接で問われる質問とほとんど同じレベルなので、英検の過去問を利用して練習することができます。1分間という時間があるので、事前に時間調整の準備をしておきましょう。
・Part 4(Extended Interview)
Part 3と同じような設問が4~5問聞かれます。
こちらも英検準2級~2級レベルの内容なので、英検の過去問などを利用して対策していきましょう。
一問一答的に答えるのではなく、意見→理由+具体例で返答していってください。
自然な会話の流れになるように気をつけましょう。
●Speaking Test全体で気をつけること
・何を言っているのかわからない
・文法が崩壊している
・中学生レベルの単語、文法しか使わない
・質問したことと違うことを答えている
・黙ってしまう
以上のことをやると大きな減点につながるので事前に面接の練習をしておきましょう。