早稲田大学 文学部の日本史対策

本記事では早稲田大学 文学部の日本史対策について記載しています。

文学部の日本史の試験時間は60分、配点は50点です。

時代範囲が広く、選択式や記述式の問題もバランスよく出されています。

文学部の情報(一般選抜)

年度募集人員志願者数受験者数合格者数競争率合格最低点
20262608,7488,19375110.9136.0/200(68.0%)
20252608,4907,95467911.7134.4/200(67.2%)
20243407.7557,3308607.8130.4/200(65.2%)
20233407,5927,1108408.5129.8/200(64.9%)
20223408.0707,53274110.2131.9/200(65.9%)
20213907,8147,37471510.3130.8/200(65.4%)
20203908,2227,56969810.8132.2/200(66.1%)
20193908,3607,73368211.3134.0/200(67.0%)

各項目の傾向と対策

大問は6つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

・2026年度

原始文化と地域社会6問(選択と記述)
摂関政治7問(選択と記述)
戦国大名の分国法7問(選択と記述)
江戸時代の国際交流7問(選択と記述)
尾崎行雄と政党政治12問(選択と記述)
近世絵画史6問(選択と記述)

・2025年度

日本列島における人類の歴史7問(選択と記述)
史料問題(類聚三代格)7問(選択と記述)
史料問題×47問(選択と記述)
江戸時代の城下町8問(選択と記述)
選挙権の拡大12問(選択と記述)
歴史研究6問(選択と記述)

・2024年度

中国の史書と「倭」7問(選択と記述)
道鏡と荘園(史料問題)6問(選択と記述)
中世の貨幣経済7問(選択と記述)
幕末の対外関係8問(選択と記述)
近現代の内閣11問(選択と記述)
日本絵画史と女性7問(選択と記述)

・2023年度

モースと大森貝塚7問(選択と記述)
平安時代初期の政治(史料問題)7問(選択と記述)
承久の乱(史料問題)7問(選択と記述)
江戸時代後期の政治8問(選択と記述)
近現代の雑誌11問(選択と記述)
江戸時代の西洋画と蘭学7問(選択と記述)

・2022年度

原始・古墳時代の社会6問(選択と記述)
古代の文字文化8問(選択と記述)
中世の一揆7問(選択と記述)
江戸時代と空7問(選択と記述)
山県有朋11問(選択と記述)
風俗画7問(選択と記述)

・2021年度

交易と考古学6問(選択と記述)
古代の宮都8問(選択と記述)
中世の武士7問(選択と記述)
鎖国7問(選択と記述)
原敬11問(選択と記述)
文化遺産6問(選択と記述)

問題数は46~47問で推移しています。
早稲田大学文学部の日本史は、単純な一問一答型の試験ではありません。長いリード文や史料を読み、正確な通史知識を使って、正誤判定・組み合わせ・年代順・漢字記述を処理する総合力が求められます。

過去10年分を踏まえると、対策の柱は「文化史」「史料読解」「漢字記述」「正誤判定」「テーマ史」の5つです。ただし、単に細かい用語を暗記するだけでは十分ではありません。

●対策

1.文化史・美術史は毎年の重要分野

早稲田文学部では、文化史・美術史が独立した大問として出題される傾向が強く、写真や図版を使った問題も目立ちます。

2017年度には土偶・埴輪、2018年度には彫刻、2019年度には印章の図版が掲載されました。

近年も、2023年度は長崎と西洋画・蘭学、2026年度は狩野派・住吉派・円山四条派などを扱い、文章と図版を関連づけて解かせています。

資料集を見る際は、作品名と作者だけでなく、次の項目をセットで整理しましょう。

  • 時代・文化名
  • 画派や様式
  • 作品の特徴
  • 関連する政治・社会背景
  • 同時代の代表作品

所蔵場所まで機械的に暗記するより、作品が日本史のどの流れに位置するのかを説明できることが重要です。

2.史料問題は「読解力+日本史知識」で解く

古代・中世を中心に、教科書ではあまり見かけない史料が提示されることがあります。いわゆる未見史料です。

ただし、国語的に文章を読めば解けるわけではありません。史料中の元号、官職、地名、身分呼称、制度名などから時代を判断し、その時代の政治や社会の知識と結びつける必要があります。

2023年度では『日本紀略』の複数史料を比較し、内容や出来事の順序を判断させています。2026年度でも、複数の法令や史料を使った正誤判定・組み合わせ・年代順問題が出題されました。

史料対策は、次の2段階に分けると効果的です。

まず、御成敗式目、建武式目、武家諸法度、分国法などの定番史料について、発令者・年代・目的・重要語句を覚えます。

次に、初めて見る史料について、「どの表現から時代を判断したか」を説明する練習を行います。史料を読んだ後に、主体・目的・時代背景を短くまとめる習慣をつけましょう。

3.漢字記述は日頃から書いて覚える

早稲田文学部では、人名・地名・法令名・書名・文化史用語などを漢字で記入させる問題が頻出します。字数が指定されることも多く、読み方だけ知っていても得点にはつながりません。

2023年度、2026年度にも複数の漢字記述問題が確認できます。

間違えた語句は、次のように分類して記録すると復習しやすくなります。

  • 人物名
  • 法令・制度
  • 書名・史料名
  • 地名・藩名
  • 文化人・作品名

特に、勘解由使、蒲生氏郷、渡辺崋山など、読み方は分かっても書きにくい用語は、実際に手を動かして確認する必要があります。

4.正誤問題は選択肢を分解する

早稲田文学部では、単純な五択だけでなく、「正しいものを2つ選べ」「X・Y・Zの正誤の組み合わせ」「年代順に並べよ」といった形式が多く出題されます。

正誤問題では、一つの選択肢を丸ごと眺めるのではなく、以下の要素に分けて確認しましょう。

「人物」「時代」「地域」「制度」「対象」「因果関係」

誤った選択肢は、人物名は正しいが時代が違う、制度名は正しいが対象となる身分が違うなど、一部分だけが入れ替えられていることが少なくありません。

問題演習では、正解を覚えるだけでなく、誤文のどこが誤りなのかを必ず説明することが重要です。

5.政治史だけでなく総合テーマ史に備える

早稲田文学部では、交通、都市、女性、出版、メディア、地域、対外関係などを題材に、複数分野を横断する問題が出題されます。

2023年度には雑誌・メディア史や女性雑誌、出版文化が扱われ、別の大問では長崎を軸に西洋画・蘭学・都市文化が問われました。

そのため、政治史・外交史・社会史・文化史を完全に分けて学習するのではなく、一つの時代や地域の中で関連づけることが必要です。

6.60分を意識した過去問演習

試験時間は60分です。

ただし、すべての大問を同じ時間で解く必要はありません。史料が長い大問や設問数の多い大問には10~12分、比較的短い大問には7~9分程度を使い、最後に4~6分の見直し時間を確保するのが目安です。

見直しでは、漢字の誤記、選択数、年代順の転記ミスを優先して確認しましょう。

まとめ

早稲田大学文学部の日本史で求められるのは、細かい知識量だけではありません。

教科書レベルの事項を正確に理解し、史料・図版・テーマ史の中で運用する力が必要です。文化史を後回しにせず、漢字で書く練習を行い、正誤問題では誤りの理由まで確認する。この学習を積み重ねることで、早稲田文学部特有の問題にも安定して対応できるようになります。

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