成蹊大学(法学部A方式)の英語対策

本記事では成蹊大学法学部A方式の英語対策について記載しています。
*2020年度入試までの情報です。

成蹊大学法学部A方式の英語の試験時間は60分で、配点は120点満点です。

国語が100点満点、地歴公民・数学が100点満点ですので、配点の一番高い英語で高得点を取っておくとかなり有利になります。

各項目の傾向と対策

全体の傾向
大問はぜんぶで6つあります。
アクセント問題、英語による定義に最も近い語を選ぶ問題、意味が成立するように文中の空所に入る語句を選ぶ問題、整序問題、長文読解(小説)、長文読解(評論、2020年度はスピーチの書き起こし)という構成です。
問題の種類が多いので、60分という短い時間で処理しきるのは大変なことですが、単純な知識で解くことができる大問1、2、3、4には時間をかけないようにしましょう。
大問5、6の長文読解までどれだけ時間を残せるかがカギとなっています。

●アクセント問題(大問1)
英単語の最も強いアクセントのある母音と同じ発音の母音を持つ語を選ぶ問題です。
単語の一番強発音する位置とその部分の発音の仕方を知っていないと解くことができません。
単語を覚える際に正確な発音の仕方も一緒に覚えていけば時間短縮になります。
また、『ネクステージ』などの総合問題集にも対策問題があるので、それを使って攻略してもいいでしょう。

英語による定義に最も近い語を選ぶ問題(大問2)
ある単語の意味(定義)が英語で書かれているので、その内容に適する単語を選ぶ問題です。
単語の意味をイメージではなく、正確に覚えている必要があります。
また、そもそも書いてある意味内容を理解できないと選びようがないので、適当に読むのではなく正確に読むようにしましょう。

意味が成立するように文中の空所に入る語句を選ぶ問題(大問3)
2019年度までは選択肢がすべてイディオムでしたが、2020年度は英語のことわざなども出題されました。
“The last straw that breaks the camel’s back.”「堪忍袋の緒が切れる」のように知っている受験生が少ないことわざを問われることがあったので、他の選択肢と比較して「何となくこれで意味が通じそうだな」という感覚で選ぶほかありません。
しかし、ことわざが多く出題されたわけではなく、文脈で容易に予想のつくものやイディオムの問題もあるので、大問3は高得点を狙いましょう。

整序問題(大問4)
日本文に合わせて語句を並べ替えていき、6番目にくる語句を答える問題です。
日本文は簡単に英語にすることができないような文になっており、頭の中で知っている英語表現に合致するように日本語を言い換える必要があります。(「あげつらう」、「することなすこと」など)
とはいえ、使用する表現はどれも標準的な参考書や問題集にのっていることばかりなので、中途半端にせずに習熟するようにしましょう。

長文読解(小説・大問5)
大学入試には珍しい小説の読解問題です。
問題例が少ないので、なかなか演習することができませんが、現代文の小説問題が得意な人、人物の描写や情景を思い浮かべるのが得意な人にとっては読みやすい文章です。かなり長めですが1つ1つの文は簡単なので時間を大幅にとられることはないでしょう。
設問は本文の内容と一致するもの、または一致しないものを選ぶ問題です。
平易な文章を素早く読んで理解し、設問に答えられるように過去問演習を重ねましょう。

長文読解(評論、2020年度はスピーチの書き起こし・大問6)
2019年度までは評論でしたが、2020年度はスピーチの書き起こしでした。
設問は内容一致(不一致)、下線部の意味を問う問題、空所補充問題、内容と矛盾しない選択肢を選ぶ問題などです。
内容は標準的ですが、2020年度のスピーチの書き起こし問題は「なぜここで拍手が起きたのか」や「なぜここで笑いが起きたのか」を選ぶ問題があり、ジョークの概念を理解していたり、スピーチの流れを実際に想像する必要がありました。小説問題に時間をとられてしまった人はここで巻き返す必要があるので、長文問題にたくさん触れて、素早く処理できるようにしておきましょう。