大学入学共通テスト・英語(リスニング)の分析【2021年1月30日実施分】

2021年1月30日に大学入学共通テスト第二日程(1日目)が実施されました。

本記事では大学入学共通テストの英語(リスニング)を分析しています。

センター試験や大学入学共通テスト第一日程と比べています。

全体について

○出題内容について
第一日程と同じようにイラストの状況を把握する問題、会話をもとに今後の動きを予測する問題、グラフや表を確認して解く問題、4人の会話をきいて考え方を整理する問題が出題された。

○出題形式について
全問マーク式。第一日程と同じく回答部分は37個である。
大問1~2までは音声が2回読まれ、大問3から1回のみとなる。

○難易度について
第一日程とほとんど難易度は変わっていないと思われるが、最後の4人の会話を聞き取る問題については第一日程よりも簡単になっていると感じる。お互いの名前をしっかり読み上げているので整理がしやすい。

大問1について

大問1はAとBの2つにわかれている。
Aは英語を聞き、内容ともっともよく合っているものを選ぶ問題、Bは英語を聞き、内容ともっともよく合っているイラストを選ぶ問題である。(配点は25点)

第一日程と変わらず内容は平易であり、音声が2回流れるため失点はできない。

問7の位置関係に関する問題は頭の中で一瞬考えなければならないので少し難しい。

大問2について

大問2は対話の場面が日本語で書かれており、その問いにもっとも合うものをイラストの中から選ぶ問題である。(配点は16点)

リスニング問題で頻出の地図を把握する問題は最後まで油断せずに聴き取る。

大問1と同じように平易なうえに音声が2回流れるので大問2も落とせない。

大問3について

大問3は対話の場面が日本語で書かれており、対話を聞いて、問いの答えとして最も適当な選択肢を選ぶ問題である。(配点は18点)

内容は難しくないもののイギリス英語とアメリカ英語が流れるため、聞きなれていないとわからなくなることがある。

話が二転三転するような問題はメモをとって整理しながら聞き取ること。

大問4について

大問4はAとBの2つにわかれている。
Aは問題と図表を読む時間があたえられたあと、流れる音声に従って回答する問題、Bは状況と条件を読む時間が与えられたあと、流れる音声に従って回答する問題である。(配点は12点)

Aの問18~21はワークシートを完成させる問題であるが、問題と図表を読む時間をつかって特徴的な部分をチェックしておけば音声が流れてもあわてずに済む。

今回はアメリカの地域ごとに平均気温の表を埋めていく問題であったが、どことどこの、どの部分を比較しているのかを注意して聞き取らなければならない。

Aの問22~25はバスの時刻表を埋めていく問題である。
こちらも出発時間が何分遅れで、到着時間が何分遅れになっているのかをしっかり聞き取ってメモをすること。

Bは英語の種類が多用で聞き取りにくい音声もあったかと思う。
○や×などをつけて最適な回答を選ぶ。

大問5について

大問5は状況・ワークシート・問い及び図表を読む時間が与えられたあと音声が流れる問題である。(配点は15点)

状況とワークシートの内容、空欄になっている場所は注意深く読むこと。

音声を聞きながら回答するのがベストではあるものの、基本的には回答は後回しにしてメモをとっていくことが望ましい。

効率よくメモをとるためにも事前の設問チェックは入念に行うべきである。

大問6について

大問6はAとBの2つにわかれている。
Aは2人の対話を聞いて、事前に把握した状況と問いを踏まえて回答する問題であり、Bは第一日程と同様4人の会話を聞いて意見をまとめて、内容に沿った図表を選ぶ問題である。(配点は14点)

Aについては状況も流れてくる音声の内容も平易である。
二人それぞれがどの立場をとっているのかが明確でわかりやすい。

Bについては第一日程で一番難しかったとされる4人の会話をまとめる問題であるが、第二日程の問題は誰が話しているのかが明確でまとめやすかったと思われる。図表についてもわかりやすい。

まとめ

形式は第一日程と大きく変わることはなかったものの、難易度については易化していると感じた。

特に最後の4人の会話問題はわかりやすく、ここで失点することはできない。

一部、聞きなれない英語の音声もあったかと思うが、頭を悩ませるような出題ではなかった。