慶応義塾大学 商学部の数学対策

本記事は慶応義塾大学商学部の数学対策について記載しています。
慶応義塾大学の商学部はA方式とB方式にわかれています。
A方式:英語(200点)、数学(100点)、地歴(100点)の合計400点
B方式:英語(200点)、地歴(100点)、論文テスト(100点)の合計400点
倍率はA方式が3倍前後、B方式が7倍程度です。
商学部の数学の試験時間は70分です。
目標得点率は65%以上に設定して勉強していきましょう。
商学部の入試情報
年度 | 方式 | 募集人員 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 | 合格最低点 |
2025 | A | 480 | 4,807 | 4,473 | 1,557 | 2.7 | 246/400(61.5%) |
B | 120 | 3,039 | 2,811 | 335 | 7.0 | 281/400(70.2%) | |
2024 | A | 480 | 4,615 | 4,354 | 1,699 | 2.6 | 250/400(62.5%) |
B | 120 | 2,533 | 2,343 | 385 | 6.1 | 290/400(72.5%) | |
2023 | A | 480 | 4,189 | 3,947 | 1,621 | 2.6 | 237/400(59.2%) |
B | 120 | 2,590 | 2,404 | 382 | 6.3 | 278/400(69.5%) | |
2022 | A | 480 | 4,023 | 3,716 | 1,434 | 2.3 | 240/400(60.0%) |
B | 120 | 2,867 | 2,707 | 316 | 6.7 | 302/400(75.5%) | |
2021 | A | 480 | 3,641 | 3,404 | 1,312 | 2.2 | 252/400(63.0%) |
B | 120 | 2,763 | 2,560 | 298 | 7.3 | 288/400(72.0%) |
各項目の傾向と対策
大問は全部で4つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。
2025年度 | 2024年度 | |
Ⅰ | ・小問集合 1. データ処理(数学Ⅰ) 2. 空間図形(数学Ⅱ) 3. 対数不等式(数学Ⅱ) 4. 定積分(数学Ⅱ) 5. 放物線と面積(数学C) | ・小問集合 1. 式の値(数学Ⅰ) 2. 関数と積分(数学Ⅱ) 3. 整数の不等式(数学Ⅰ) 4. 線形計画法(数学Ⅱ) |
Ⅱ | ・反比例関数と図形、面積、角度、接線の活用(数学ⅡとⅠ) | ・小問集合 1. 平方根計算(数学Ⅰ) 2. ベクトル列の漸化式(数学BとC) 3. 最小公倍数(数学Ⅰ) 4. 領域問題(数学Ⅱ) |
Ⅲ | ・確率(マス移動と漸化式)(数学AとB) | ・2次関数と接線、図形面積の最大(数学Ⅱ) |
Ⅳ | ・図形の漸化式、三角比、座標(数学ⅠとBとC) | ・条件付き確率(数学A) |
2023年度 | 2022年度 | |
Ⅰ | ・小問集合 1. 対数の最大値(数学Ⅱ) 2. 円と直線の共有点(数学Ⅱ) 3. 正四面体の面積(数学Ⅰ) | ・小問集合 1. 整数の倍数性(数学Ⅰ) 2. 2次方程式の条件(数学Ⅰ) 3. 放物線の法線(数学Ⅱ) |
Ⅱ | ・放物線と接線、角度、面積の差(数学ⅠとⅡ) | ・空間ベクトル(数学C) |
Ⅲ | ・空間ベクトルと内分点の列(数学BとC) | ・絶対値で定められた関数のグラフと直線との 共有点の考察、面積の計算(数学Ⅱ) |
Ⅳ | ・球のやりとりと確率(数学A) | ・金属の価格変動をテーマとした,条件付き確 率、乗法法則(数学A) |
マーク式の設問と記述式の設問が出題されます。
2022年度、2023年度では小問集合が大問1で出題され、設問は3つでしたが、2024年度では小問集合が大問1、2で出題され、設問は各4問という構成、2025年度では小問集合が大問1のみに戻りましたが、設問数が5つになっています。
小問集合以外は単元が横断的に出題される傾向にあり、難易度の高い問題と標準的な問題を区別し、標準的な問題を解ききるという戦略が効いてくる出題となっています。
難易度の高い問題が含まれるので、解ける問題を解いて他教科の足を引っ張らない程度にし、英語や地歴で高得点を稼ぐように勉強していきましょう。
●傾向と対策
・典型的な問題
あらゆる大学でよく出題されるようね形式の問題には『青チャート』などの網羅的な問題集を使って学習していきます。
「この問題はこのパターン」というのを瞬時にアウトプットできるまで、繰り返し学習していきましょう。
解法を身につけるときに「なぜこの手順で解答するのか」ということを考えながら学習しないと、応用問題にあたったときに対応することができません。
解いて正解だったか、よりもどのような手順で答えを導き出したかの方が重要です。
また、公式や定理は丸暗記せずに、「どのように導き出されたか」を理解するようにしてください。
人に説明できるようになるまで習熟するようにしましょう。
・融合問題への対処
商学部の数学では単元が横断的に出題される融合問題が多くあります。
関数×図形、数列×図形、ベクトル×図形、確率×数列、図形×三角比などパターンがあるので、問題を解くときには「主体となっている単元は何か」を特定し、図、式などを利用しながら副次的に出てくる他の単元を組み合わせる演習を積んでいきます。
演習の段階では、融合問題を解いたら、解答手順を見返して「どこでどういう思考で単元を複数使ったのか」をメモしていきましょう。
経験を積んでいけば、「こういうときは漸化式を応用すれば解答を先に進めることができる」などの知見がたまってくるはずです。
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