早稲田大学 社会科学部の総合問題対策

本記事では早稲田大学 社会科学部の総合問題対策について記載しています。
早稲田大学の社会科学部は従来の英語、国語、社会もしくは数学の試験形式から2025年度入試から「共通テスト+英語・総合問題」もしくは「共通テスト+英語・数学」という試験形式に変化します。
試験時間、配点は下記の通りです。
・総合問題型(募集人員:270名)
教科 | 試験科目 | 配点 |
共通テスト | 国語 | 40点 |
英語/ドイツ語/フランス語/中国語/韓国語から1科目 | 40点 | |
地歴公民(『歴史総合、世界史探究』、『歴史総合、日本史探究』、『地理総合、地理探究』、『公共、政治・経済』) 数学(『数学ⅠA』、『数学ⅡBC』) 理科(『物理』、『化学』、『生物』、『地学』) から1科目 | 40点 | |
外国語 | 英語 | 60分/60点 |
総合問題 | 社会における諸課題に関する文章を読み解き、論理的思考力および表現力を問う問題とします。 | 60分/60点 |
・数学型(募集人員:100名)
教科 | 試験科目 | 配点 |
共通テスト | 国語 | 40点 |
英語/ドイツ語/フランス語/中国語/韓国語から1科目 | 40点 | |
地歴公民(『歴史総合、世界史探究』、『歴史総合、日本史探究』、『地理総合、地理探究』、『公共、政治・経済』) 数学(『数学ⅠA』、『数学ⅡBC』) 理科(『物理』、『化学』、『生物』、『地学』) から1科目 | 40点 | |
外国語 | 英語 | 60分/60点 |
数学 | 数学(文系) | 60分/60点 |
総合問題型はサンプル問題が発表されていますが、本番は何が出るのかということや、難易度もわからないため対策がしにくいと思います。
ただ、共通テストと英語で全体の点数の75%を占めているため、この2項目でどれだけ点数を取れるのかに左右されます。
総合問題よりは共通テスト、英語対策に力を入れて勉強した方がいいでしょう。
社会科学部の入試情報
年度 | 募集人員 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率 | 合格最低点 |
2024 | 450 | 8,864 | 7,833 | 869 | 8.5 | 84.219/130(64.8%) |
2023 | 450 | 8,862 | 7,855 | 826 | 9.0 | 78.92/130(60.7%) |
2022 | 450 | 9,166 | 8,082 | 823 | 9.4 | 89.451/130(68.8%) |
各項目の傾向と対策
大問は全部で2つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。
2025年度 | |
Ⅰ | ・自然実験の手法を用いて歴史上の出来事を分析した論文 1. 空所補充問題 2. 分析の理由について30字以内で記述 3. 下線部に関する問題 4. 図の解釈 5. 制度改革が経済成長を促進するという解釈がえられるとするならば、凡例の正しい組み合わせはどれか 6. 自然条件の前提に矛盾するもの 7. 仮説の選択 8. アングリストとエヴァンズの方法が自然実験として機能しているとすれば、どのようなことが成り立っていると考えられるか |
Ⅱ | ・ロールズと健康格差に関する文章 1. 空所補充問題 2. 図の解釈 3. 調査結果が示唆していること 4. ロールズの正義論がどのような役割を果たすか 5. 健康格差を縮小するために政府が行うべき社会政策(不適切) 6. 空所補充問題 7. 論述問題(200字以内) |
サンプル問題 | |
Ⅰ | ・社会の分断や差別を生む人々の行動パターン 1. 空所補充問題 2. 適切でない解釈 3. 実験から示唆されたこと 4. 適切な例 5. 考えられる変化 6. 空所補充問題(30字以内) 7. どの考え方に合致するか |
Ⅱ | ・国際的な地球温暖化対策において配慮すべき問題 1. 空所補充問題 2. 空所補充問題 3. 下線部の立場に最も近い考え方 4. 本文の主旨に最も近いもの 5. 本文の主旨に基づいて評価する場合、最も相応しいもの 6. 評価基準と制限順序が整合的でないもの 7. 2つのグラフから読み取れる記述 8. 論述問題(200字以内) |
日本語の読解問題が2題という構成で、各文章には図やグラフがついています。
何か事前に覚えておくことや理解しておくことはほとんどなく、文章を読解したり、図やグラフの正確な読み取りが要求されます。
2025年度入試で新たに出題された総合問題ですが、内容は非常に高度で、事前準備が難しい試験となりました。
社会科学的なことについての実験や分析が前提となった問題で、文章を読解するとともに図やグラフが何を目的として、どんな結果で、どのようなことが読み取れるかが問われています。
抽象的な思考が求められているので、事前準備としては早稲田大学政治経済学部の総合問題を解いたりすることをオススメします。
基本的な戦略はやはり共通テストと英語で高得点を確保できるかどうかが試される試験になります。
60分という短い時間で解き切るには素早く論理構成を見抜いたり、図やグラフの問題に関する指標を見つけ出す必要があります。
最後に200字以内の論述問題があるため、そこ以外の問題に時間をかけることはできません。
とにかく論理構成の把握が問われるので早稲田大学の国語の過去問をやったり、慶應義塾大学商学部の論文テストを対策として使うことをオススメします。
最後の論述問題は現代文を要約する勉強で対処できそうです。
一橋大学で現代文の要約問題が出題されるのでチャレンジしてみても効果的かもしれません。
普段の生活でも時事に対して図表などをみて自分の意見を構築する練習を積んでおくとより効果的です。
早慶上理対策のまとめはこちら!↓
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