静岡大学(前期日程)の国語対策

本記事では静岡大学(前期日程)の国語対策について記載しています。

静岡大学では人文社会科学部の社会学科、言語文化学科、教育学部(音楽教育、美術教育、保健体育教育学専修以外)、グローバル共創科学部で共通の国語の問題が出題されます。

試験時間は80分で、配点は下記の通りです。

学部学科配点
人文社会科学部(言語文化学科)、グローバル共創科学部200点
教育学部150点
人文社会科学部(社会学科)100点

目標得点率は65~75%以上に設定して勉強していきましょう。

静岡大学の入試情報

静岡大学の公式サイトをご参照ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で3つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2024年度
1・現代文(配点60%)
出典:「知らないということ ソクラテスの哲学を究める」納富信留
1. 漢字問題×5
2. 傍線部について説明する
3. 傍線部について説明する
4. 抜き出し問題(25字以内)
5. 傍線部について説明する
6. 意見論述(300字以内)
2・古文(配点20%)
出典:『大和物語』
1. 傍線部の意味×3
2. 傍線部の中から性質の異なる助動詞を選ぶ
3. 空所補充問題
4. 波線部の現代語訳
5. 波線部について説明する
3・漢文(配点20%)
出典:『呂氏春秋』
1. 傍線部を書き下し文にする
2. 傍線部について説明する
3. 傍線部の現代語訳
2023年度2022年度2021年度
1・現代文(配点60%)
出典:『愛国の起源ーパトリオティズムはなぜ保守思想となったのか』
1. 漢字問題×5
2. 傍線部について説明する
3. 抜き出し問題(空所補充)×4
4. 傍線部について説明する
5. 傍線部について説明する
6. 波線部について説明する(200字以内)
・現代文(配点60%)
出典:『ディズニーと動物』清水知子
1. 漢字問題×5
2. 傍線部について説明する
3. 傍線部について説明する
4. 抜き出し問題
5. 傍線部について説明する
6. 意見論述(250字以上300字以内)
・現代文(配点60%)
出典:「センザンコウの警告」石井美保
1. 漢字問題×5
2. 抜き出し問題(20字以内)
3. 傍線部について筆者の考えを説明する
4. 抜き出し問題
5. 記述説明問題
6. 記述説明問題
7. 意見論述(200字以内)
2・古文(配点20%)
出典:『曽我物語』
1. 傍線部の現代語訳
2. 波線部の主語×3
3. 二重傍線部の意味×3
4. 記述説明問題
・古文(配点20%)
出典:『十訓抄』
1. 指定箇所と文法的に同じものを選ぶ
2. 傍線部の現代語訳
3. 傍線部について説明する
4. 空所補充問題
・古文(配点20%)
出典:文学史として出題
1. 傍線部の意味×3
2. 傍線部の現代語訳
3. 文学史
3・漢文(配点20%)
出典:『雪濤諧史』
1. 傍線部の現代語訳
2. 傍線部を書き下し文にする
3. 傍線部について説明する
・漢文(配点20%)
出典:『菅家文草』
1. 傍線部を書き下し文にする
2. 傍線部の現代語訳
3. 傍線部について説明する
・漢文(配点20%)
出典:『全唐詩』
1. 傍線部の現代語訳
2. 傍線部を書き下し文にする
3. 傍線部について説明する

現代文が1題、古文が1題、漢文が1題という構成です。
現代文には200字~300字以内の意見論述問題が出題されるので過去問などを利用して時間内に解き終わるように練習しておきましょう。

●現代文
漢字問題と記述説明問題が出題されます。
漢字問題は『漢字マスター1800+』などの標準的な漢字問題集を使って対策していきましょう。

傍線部に関する問題は、傍線部の理解と理解したことを言語化する能力が試されます。
「こうすれば解答できる」というものはなく、文章を徹底的に理解する練習を積んでいくことが必要です。
基本的に記述するときに把握する必要がある箇所は傍線部の遠い場所、近い場所、分散しているのどれかですが、これをわかったからといって満足に解答できるとは限りません。
解答する際は文中の言葉を利用する他、自分でわかりやすく言い換えて添削する人に「自分は文章を理解している」ということを伝える必要があります。
文章の徹底理解、解答作成の際に論理性があり、わかりやすい文を書けているのかを丁寧に確認していきましょう。

現代文の最後の問題は文章の内容や傍線について自身の意見を述べる意見論述問題が出題されます。
断片的に文章を理解していると答えられないので、本文を読みながら「何を述べているのか」を意識して読んでいきましょう。
文章の内容を理解して、抽象化し、自身の経験などを具体例としてあげながら論述してください。

●古典
古文は記述の練習を始める前に、古文単語、古文文法の他、和歌修辞、文学史、古文常識を身につけ、基本的な読解力を上げていく必要があります。
文章を解釈するときは、指示語があれば具体的な内容をつかむこと、主語と目的語を把握することが重要です。
主語がないという点が苦手となってしまう理由の一つなので、普段の読解練習のときから氏名や官職などによって変わる敬語表現の把握を徹底したり、日記や随筆などであれば筆者が作品の中に登場している可能性があるので、これらの点を意識して勉強していきましょう。

漢文は漢字の知識や句法を頭に入れて(入れつつ)読解の練習をしていきましょう。古文と同じように主語や目的語が省略されている可能性があるので、明確にして記述説明していきましょう。
書き下し文、現代語訳、傍線部について説明する問題の3種類が必ず出題されるので基礎知識を適切にアウトプットできれば高得点を狙うことができます。

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