中央大学 法学部の日本史対策
本記事では中央大学 法学部の日本史対策について記載しています。
一般方式は3教科型、4教科型の2種類があります。
3教科型:英語、国語(漢文除く)、数・地歴公民(1教科を選択)
4教科型:英語、国語(漢文除く)、数学、地歴公民
4教科で受験すれば3教科型とあわせて出願することが可能です。
日本史の試験時間は60分で、配点は100点です。
目標得点率は70%以上に設定して勉強しましょう。
法学部の情報
・4教科型
年度 | 学科 | 募集人員 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 | 合格最低点/満点 |
2024 | 法律 | 60 | 638 | 595 | 228 | 2.6 | 254.9/450(56.6%) |
国際企業関係法 | 5 | 47 | 43 | 17 | 2.5 | 271.1/500(54.2%) | |
政治 | 20 | 126 | 116 | 60 | 1.9 | 233.1/450(51.8%) | |
2023 | 法律 | 60 | 647 | 596 | 241 | 2.5 | 250.1/450(55.6%) |
国際企業関係法 | 5 | 42 | 39 | 16 | 2.4 | 271.2/500(54.2%) | |
政治 | 20 | 107 | 98 | 46 | 2.1 | 238.1/450(52.9%) | |
2022 | 法律 | 60 | 631 | 576 | 218 | 2.6 | 255.9/450(56.9%) |
国際企業関係法 | 5 | 68 | 54 | 24 | 2.3 | 261.4/500(52.3%) | |
政治 | 20 | 118 | 110 | 52 | 2.1 | 238.3/450(53.0%) | |
2021 | 法律 | 60 | 795 | 694 | 272 | 2.6 | 251.3/450(55.8%) |
国際企業関係法 | 5 | 158 | 140 | 70 | 2.0 | 261.9/500(52.4%) | |
政治 | 20 | 257 | 221 | 102 | 2.2 | 235.7/450(52.4%) |
・3教科型
年度 | 学科 | 募集人員 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 | 合格最低点/満点 |
2024 | 法律 | 269 | 2,689 | 2,533 | 606 | 4.2 | 207.9/350(59.4%) |
国際企業関係法 | 60 | 527 | 496 | 155 | 3.2 | 227.1/400(56.7%) | |
政治 | 128 | 1,152 | 1,089 | 326 | 3.3 | 199.7/350(57.0%) | |
2023 | 法律 | 269 | 2,786 | 2,628 | 608 | 4.3 | 209.3/350(59.8%) |
国際企業関係法 | 60 | 541 | 517 | 139 | 3.7 | 232.2/400(58.1%) | |
政治 | 128 | 920 | 871 | 318 | 2.7 | 191.9/350(54.8%) | |
2022 | 法律 | 269 | 2,515 | 2,368 | 638 | 3.7 | 204.9/350(58.5%) |
国際企業関係法 | 60 | 410 | 388 | 167 | 2.3 | 212.8/400(53.2%) | |
政治 | 128 | 739 | 694 | 261 | 2.7 | 191.8/350(54.8%) | |
2021 | 法律 | 269 | 2,629 | 2,411 | 704 | 3.4 | 202.0/350(57.7%) |
国際企業関係法 | 60 | 501 | 465 | 208 | 2.2 | 215.2/400(53.8%) | |
政治 | 128 | 999 | 908 | 313 | 2.9 | 198.0/350(56.6%) |
各項目の傾向と対策
大問は全部で3~5つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。
・2024年度
Ⅰ | 日中関係史 | 15問(選択・30点) |
Ⅱ | 江戸幕府3〜7代将軍の治世、技術の発達 | 10点(選択・20点) |
Ⅲ | 高橋是清の生涯 | 10問(選択・20点) |
Ⅳ | 大政翼賛会 | 3問(記述、説明問題・12点) |
Ⅴ | 1955年以降の日本 | 9問(選択・18点) |
・2023年度
Ⅰ | 産業の発展 | 16問(選択、論述・40点) |
Ⅱ | 鎖国下の「四つの口」 | 11問(選択・30点) |
Ⅲ | 明治新政府 | 15問(選択・30点) |
・2022年度
Ⅰ | 律令体制の変動 | 14問(選択・28点) |
Ⅱ | 徳川家康~吉宗の治世 | 9問(選択・18点) |
Ⅲ | 五品江戸廻送令について | 1問(論述・14点) |
Ⅳ | GHQの占領政策 | 9問(選択・20点) |
Ⅴ | 日本独立後の施策 | 10問(選択・20点) |
・2021年度
Ⅰ | 仏教の歴史 | 19問(選択、記述説明問題・42点) |
Ⅱ | キリスト教への対応 | 5問(選択・12点) |
Ⅲ | 17世紀後半以降の商品経済の発展 | 5問(選択・12点) |
Ⅳ | 第一次世界大戦の影響による経済発展 | 15問(選択・34点) |
大問の構成は年度によって異なります。
設問は正誤問題、語句や文の正誤判定問題、空所補充問題、論述問題が出題されています。
正誤問題は3つの文が並んでおり、その正誤を一つずつ判定する必要があるためかなり難易度が高いです。
論述問題は原因、目的、内容、結果などの観点で歴史事象を説明する問題です。
求められる知識は教科書レベルなのですが、記述を正確に覚えている必要があります。
●問題別の分析
・正誤問題
文章中にある下線部に関する説明が3つ並んでいるので、それぞれの正誤を見極める問題です。
実際に2021年度で出題された問題を見てみましょう。
下線部⑫(1945年12月に公布された改正衆議院議員選挙法について)に関する次の説明のうち、正しいものにはイ、誤っているものにはロをマークしなさい。
a この新しい選挙法のもとで、有権者数はそれまでの3倍近くに拡大した。
b この新しい選挙法のもとで、満20歳以上の成人男女に選挙権が与えられた。
c この新しい選挙法のもとで実施された戦後初の総選挙では、39名の女性議員が誕生するとともに、日本進歩党が第一党になった。
正解はa イ b イ c ロです。
cは日本進歩党ではなく、日本自由党なので誤文です。日本進歩党の協力を得て吉田内閣が組織されます。
・語句や文の正誤判定問題
下線部に関して適当なものをすべて選ぶ問題です。
「すべて」なので正確に覚えている必要があります。
実際に2022年度で出題された問題を見てみましょう。
下線部②に関して、公職から追放された人名を、次の中からすべて選び、その記号をマークしなさい。
a 芦田均 b 石橋湛山 c 岸信介 d 鳩山一郎
正解はb, c, dです。
公職追放された要人を正確に覚えている必要があります。
・空所補充問題
文章中にある空所に入る語句を選ぶ問題です。
教科書や一問一答などを利用して用語を覚えていきましょう。
・論述問題
指定の字数内で論述、説明をする問題です。
過去4年分も出題内容は下記の通りです。(要約しています)
2024年度:新体制運動がめざした政治思想(30字以上50字以内)、大政翼賛会の組織構造(30字以上50字以内)
2023年度:a 撰銭令の原因と内容(80字以内) b 撰銭令の目的(40字以内)
2022年度:五品江戸廻送令を行った2つの理由と成果が上がらなかった政治的な理由(45字以上80字以内)
2021年度:浄土教の教えの説明と流行の要因としての布教者の活動と仏教における歴史観(100字以内)
歴史事象の原因、内容、目的、結果などの観点を論述、説明する問題なので、意味もなくひたすら語句を覚えたところで効果はありません。
必ず周辺知識や背景知識も理解しながら流れを追うように覚えていってください。