英検準1級の合否をわけるポイント

英検準1級の合否をわけるポイントを実際の問題を研究してまとめました。

ポイントの前に英検準1級をうける人の大前提を確認しましょう。

・英検2級に合格もしくは合格レベルに達している。(8割以上得点できる状態が理想)
・受験まで2ヶ月以上ある。(十分な学習時間があることが前提)


少なくとも以上の条件を満たしておいた方がいいです。
英検2級と準1級では難易度に大きな差があるので短期間での合格は難しいです。

英検準1級の情報

英検準1級はリーディング・リスニング・ライティング・スピーキングがそれぞれ750点満点です。
英検1次試験(リーディング・リスニング・ライティング)1792/2250(約80%)英検2次試験(スピーキング)512/750(約68%)で合格となります。

正答率の割合ではなく、スコアの得点率なので必ずしも80%以上得点する必要はありません。
具体的な合格者得点率は公開されていませんが、だいたい70%弱の正答率で合格しているようです。

問題数はリーディングが41問、リスニングが29問、ライティングが1問です。
中でもライティングは1問だけで750点割り振られているので、ライティングが最重要となります。
つまりライティングで大きく失点した場合、不合格となってしまう確率が非常に高いです。

以上の条件をふまえて不合格になってしまう人の特徴をあげていきます。

1.単語暗記をおろそかにしている

大問1は25問あり、空所に文脈にあった単語や熟語を入れていく問題です。
迷ってしまうような選択肢はなく覚えていれば即答できます。

25問中21問は単語、残りの4問は熟語の問題という構成です。
単語を覚えていれば、時間短縮+大量得点の確保が可能です。

逆にいうと単語暗記をおろそかにしているとライティングまでの時間がなくなり、正答率も低くなります。
時間的にどうしても覚えられなかったという人はライティングを先にやりましょう

2.ぶっつけ本番で長文を解いている

長文は全部で5問あります。
大問2は空所補充問題で、文脈判断して解答していきます。
大問3は長文読解ですが、パラグラフごとに設問があるので全て読んで答える必要はありません。

大問1と関連しますが、単語力がないと対応できません。
また、過去問を使って時間制限がある中で演習を積んでおかないと時間が足りなくなります。

3.ライティング対策をしていない

これが不合格になる一番の要因になる可能性が高いです。
ライティングの勉強をする前に構成を確認してみましょう。

ライティングで守らなければいけない構成があります。
Introduction(導入)→Body(メイン)→Conclusion(結論)です。

問いに対して自分の意見を言い、その理由を具体例とともに述べ、最後に結論を書きます。
自分の意見と最後の結論は同じ文章ではなく、言い換えたものになおしましょう。
理由・具体例部分は最低2つ述べましょう。

加えて、採点側が構成を把握しやすいようにインデントを入れた方がいいです。
*インデントとは段落の頭に空白を入れることです。

使用する語彙・文法は英検準1級レベルのものがベストですが、間違った用法で使うくらいなら簡単な表現にした方がいいでしょう。

ライティングの勉強は下の手順でやってみましょう。
・とにかく入手できる問題を解いていく
・見直しをするときに知らない表現、使えそうな表現を覚えていく
・可能であれば学校の先生や塾、予備校の講師などに添削をしてもらう


英検準1級を受ける人の多くは基本的な文法事項は頭に入っていると思いますので、あとはライティング向けの表現を増やしていきましょう。

4.リスニング対策を直前にやっている

リスニングは対策をすれば大きく点を伸ばすことができますが、暗記するようなものではないので直前にやっても伸びません

英検準1級のリスニングはアメリカ英語とイギリス英語の音声が流れます。
日本で習っている英語はアメリカ英語がベースになっているので、イギリス英語の聞き取りは練習しないとなかなか難しいものです。

リスニングの勉強は下の手順でやってみましょう。
1. リスニングの問題を解く
2. 「聞き取れたし合っていた」、「聞き取れたが間違っていた」、「聞き取れなかったが合っていた」、「聞き取れてないし間違っていた」に分類して「聞き取れたし合っていた」以外の見直しをする
3. 見直しをするときはもう一度聞いてみる
4. 聞いてみてもわからなかったものはスクリプトを確認する
5. スクリプトを確認したうえでシャドウイングをする
*シャドウイングは音声のあとに続いて聞こえたことを口頭で言ってみることです
6. シャドウイングをしたあとに、もう一度聞いてみる


シャドウイングの注意点は文法や単語をおろそかにしていると効果があまりないことです。

リスニングを解答するときのポイントは下の通りです。
・話題の変換点に注意(Part1)
一貫した内容で会話をしておらず、話が二転三転することが多いです。
この変換点に答えとなる内容を話しています。

・簡易的なメモをとる(Part1、Part2、Part3)
話の流れを矢印などで簡易的なフローチャートをつくっていくと参照しやすいです。

・ポイントとなりそうな部分に丸をつける(Part3)
Part3は状況と設問を確認したうえで音声を聞く問題ですが、状況の部分でどこに重きを置いて聞き取ればいいのかがわかるように丸をつけましょう。
手順、商品の紹介、時間、必要書類、ツアーなどいくつか選択肢があって、その中から自分が置かれている状況にあったものを選ぶ問題が出ます。
状況にあっていればいいので、すべてを聞き取れる必要はないためPart3は高得点を狙っていきたいです。

直前で困っている人向けの対策

受検日がせまっているうえに全然勉強してこなかった人には下のことを重視してほしいと思います。

・熟語は捨てて単語暗記に集中する
・ライティングを書きまくって表現を覚える
・過去問の直近3回分のリスニングを解いてシャドウイングしまくる


以上の3つをやりましょう。
前日にやるのは難しいので少なくとも試験まで1~2週間あって学習時間もそれなりに確保できる人向けです。1日勉強できるときは10時間くらい英語漬けになるくらいの勢いで勉強しましょう。

二次試験の対策はこちらです。