専修大学(前期 個別入学試験)の日本史対策

2023年5月2日

本記事では専修大学 個別入学試験(前期)の日本史対策について記載しています。

日本史の試験時間は60分で、配点は3教科同一配点(A方式)、大学入学共通テスト併用(AS方式)、英語重視(C方式)、国語重視(D方式)が100点で、選択科目重視(B方式)が150点です。

各項目の傾向と対策

大問は3つで、マーク数は43個です。
古代と中世、近世、近現代という順番で出題されることが多いです。
問題のレベルは基本的ですが、高校入試のようにそのまま知識が問われることは少なく、整理していかないと解けない問題が多く出題されます。
史料問題の出題はないので、流れを追いながら理解・暗記をしていけば対応できます。
文化史からの出題もあるので、苦手とする受験生が多いところですが、しっかり対策していきましょう。

●問題別の分析
並べ替え問題
年代順に出来事を並べ替える問題です。

出来事の名称(「長屋王の変」など)を並べ替えたり、出来事の内容(「安部は初の男子普通選挙が実施された総選挙で、衆議院議員に初当選した」など)を並べ替える問題が出題されます。

基本的に年号を覚えていれば即答することができますが、教科書や参考書を読みながら流れもおさえていくと出来事の内容を並べ替える問題にも対応することができます。

・正誤問題
4つの内容について正しいものの組み合わせを選ぶ問題、2つの内容の正誤を問う問題があります。
ある人物がやったことの正誤を判断する問題や、出来事の内容とその結果の正誤を判断する問題がメインです。

教科書や参考書の記述を正確に覚えるようにしましょう。
2022年度の問題を例に見てみましょう。
次の2つの正誤を判断する問題です。
X. 文化財保護法は、法隆寺の金堂が全焼したことから、伝統ある文化財を保護するために制定された。

Y. 伝統ある文化財を保護し文化を復興させるために、1968年には文化庁が設置された。

正解はXが誤で、Yが正です。
Xのどこが間違っているのかというと、「全焼した」という部分が間違っています。
1949年に法隆寺の金堂で火災が起きたのは事実ですが、全焼したのではなく、法隆寺金堂壁画が焼損しました。これを受けて文化財保護法が制定されたのです。

このようにかなり正確に覚えていないと対応できない問題も出題されています。

・出来事などの選択問題
あることについて述べた文として最も適切なもの、または誤っているものを選ぶ問題です。
正誤問題のように教科書の記述を正確に覚えるようにしましょう。

正確に覚えるというのは以下のことを意識して覚えていくということです。
①5W1H
5W1Hとは「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」の頭文字です。
歴史の学習では常にこれを意識するようにしましょう。

②組み合わせ
文化史の問題で効果を発揮します。
文化作品などの名称とそれを作成した人物を一致させておくということです。
そんなの当たり前だと思っている人もいるかもしれませんが、意外と面倒くさくて適当に覚えていることが多いです。

・空所補充問題
文章中の空所に入るものを選ぶ問題です。
この問題は一問一答で対処することができます。
他の問題と同様に正確に覚えるようにしましょう。

概ね以上のような構成になっています。
多くの知識を必要とする問題ではなく、基本的な知識を正確に覚えているかを判断する問題です。
基本的と聞くと簡単だと思ってしまう人がいますが、教科書や一問一答の内容を正確に覚えるのは思っているより労力がかかるので、はやめに通史を終えて正確に覚えるように勉強していきましょう。