2025年度入試変更点【早慶上智】
2025年度入試から共通テストに「情報Ⅰ」が加わったり、「日本史A・B」が「歴史総合・日本史探求」、「世界史A・B」が「歴史総合・世界史探究」、地理A・Bが「地理総合・地理探求」、公民が「公共・倫理」、「公共・政治経済」、数学①が「数学Ⅰ、数学Ⅰ・A」、数学②が「数学Ⅱ・B・C」になります。
共通テストの変更に伴い各大学でも2025年度から入試形式を変更されます。
本記事では早慶上智に焦点をあてて情報を整理しています。
早稲田大学の変更点
●政治経済学部
「グローバル(海外就学経験者)入学試験」の募集人数が40名から30名に減少します。
●商学部
1. 「一般選抜(英語4技能テスト利用型)」の募集停止
いわゆる英語外部試験利用入試が2024年度を最後とし、2025年度以降は募集が停止されます。
2. 「一般選抜(地歴・公民型)」の募集人員の変更
2025年度より地歴・公民型の募集人数が355名のところを390名に増加します。
3. 「地域研究・貢献入試(通称:新思考入試(地域連携型))」の募集停止
4. 「帰国生入試」の募集停止
5. 「外国学生入試」選考方法の変更
帰国生・外国学生共通試験(小論文B、数学(文系))が書類選考(日本留学試験および英語能力の外部試験の結果に基づき選考)に変更されます。
受験必須科目:日本留学試験(日本語、総合科目、数学コース1)、TOEFL iBT
●社会科学部
1. 入試科目の変更
共通テストの受験が必須になります。
合計120点で以下3科目が40点ずつに換算されます。
①外国語(以下いずれか1つを選択)
・英語(リスニング含む)
・ドイツ語
・フランス語
・中国語
・韓国語
②国語
③選択科目(以下いずれか1つを選択)
・地理歴史・公民
「地理総合、地理探求」「歴史総合・世界史探究」「歴史総合・日本史探求」「公共、政治経済」「旧地理B」「旧世界史B」「旧日本史B」「旧政治経済」から1科目
・数学
「数学Ⅰ・A」「数学Ⅱ・B・C」「旧数学Ⅰ・A」「旧数学Ⅱ・B」から1科目
・理科
「物理」「化学」「生物」「地学」から1科目
*旧教育課程科目は2025年度のみ
社会科学部の独自試験も変更点があります。
合計点数は120点です。
①外国語:英語(配点60点)
②選択科目:総合問題 or 数学(数学Ⅰ・A、数学Ⅱ・B(「数学と社会生活」を除く)、数学C(「ベクトル」のみ))(配点60点)
*総合問題は社会における諸課題に関する文章を読み解き、論理的思考力および表現力を問う問題
*2025年度のみ旧教育課程との共通範囲から出題されます。
2. 募集人数の変更
募集人数が450名から370名に減少します。
一般選抜(総合問題型):270名
一般選抜(数学型):100名
●国際教養学部
AO入学試験(4月入学・国内選考)、一般選抜の英語4技能テストの対象に新たにGTEC(検定版・CBT)が加わります。
AO入学試験は2024年度入試以降、一般選抜は2025年度入試以降で追加されます。
具体的な換算点は下記の通りです。
総点1350以上:20点加点
総点1180~1349:14点加算
総点930~1179:7点加算
総点929以下:0点
*GTECでの加点の最大値は下記の通りです。
CBT:20点、検定版Advanced:14点、検定版Basic:7点
●文化構想学部・文学部
1. 募集人数の変更
一般選抜の募集人数が減少し、英語4技能テスト利用方式の募集人数が増加します。
・文化構想学部
一般選抜:370名→330名
英語4技能:70名→110名
共通テスト利用:35名のまま変化なし
・文学部
一般選抜:340名→260名
英語4技能:50名→85名
共通テスト利用:25名のまま変化なし
2. 外国語の選択科目
一般選抜と共通テスト利用方式における外国語の選択科目について「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」を廃止します。
3. 共通テスト利用方式における選択科目
「情報Ⅰ」も選択可能になります。
●人間科学部
1. 入試科目
独自試験のみの方式から共通テストと独自試験の組み合わせに変わります。
・一般選抜(国英型)
①共通テスト(合計60点)
国語(20点)
選択科目(40点)次のうちから1科目を選択
地歴
「地理総合・地理探求」、「歴史総合・世界史探究」、「歴史総合・日本史探究」、「公共・政治経済」、「公共・倫理」
情報
「情報Ⅰ」
理科
「物理」、「化学」、「生物」、「地学」
数学
「数学Ⅰ・A」、「数学Ⅱ・B・C」
②独自試験(合計90点)
外国語:英語(50点)
国語:国語(40点)
・一般選抜(数英型)
①共通テスト(合計60点)
数学(20点)
「数学Ⅰ・A」、「数学Ⅱ・B・C」
選択科目(40点)次のうちから1科目を選択
地歴
「地理総合・地理探求」、「歴史総合・世界史探究」、「歴史総合・日本史探究」、「公共・政治経済」、「公共・倫理」
情報
「情報Ⅰ」
理科
「物理」、「化学」、「生物」、「地学」
国語
②独自試験(合計90点)
外国語:英語(50点)
数学:数学Ⅰ・A、Ⅱ・B、Ⅲ・C(40点)
2. 募集人数
一般選抜(文系方式/理系方式)から一般選抜(国英型)と一般選抜(数英型)に変更になります。
・2024年度入試まで
一般選抜(文系方式/理系方式):340名
・2025年度入試以降
一般選抜(国英型):220名
一般選抜(数英型):120名
一般選抜(共通テスト併用方式+数学選抜方式)から一般選抜(数学選抜方式)に変更になります。
・2024年度入試まで
一般選抜(共通テスト+数学選抜方式):45名
・2025年度入試以降
一般選抜(数学選抜方式):45名
共通テスト利用方式は変更はなく、募集人数は15名です。
【一般選抜(国英型)】
人間環境科学科:80名
健康福祉科学科:80名
人間情報科学科:60名
【一般選抜(数英型)】
人間環境科学科:40名
健康福祉科学科:40名
人間情報科学科:40名
【一般選抜(数学選抜方式)】
人間環境科学科:15名
健康福祉科学科:15名
人間情報科学科:15名
●スポーツ科学部
1. 入試科目などの変更
・一般選抜
共通テストは2教科2科目(200点)で従来と変更はありません。
独自試験は小論文(90分/50点)から総合問題(120分/100点)に変わります。
・共通テスト利用方式
共通テストのみ方式は科目と配点が変更されます。
共通テスト+競技歴方式は下記の通り変更されます。
従来:共通テスト(400点)+スポーツ競技歴調査書(200点)
2025年度入試以降:共通テスト(400点)+スポーツ競技歴調査書(150点)
2. 募集人数
【一般選抜】
従来:150名
2025年度入試以降:150名
【共通テストのみ方式】
従来:50名
2025年度入試以降:20名
【共通テスト+競技歴方式】
従来:50名
2025年度入試以降:75名
全体の詳細はこちらを参照してください。
慶應義塾大学の変更点
●文学部
外国語の選択科目に「英語(外部試験利用)」が加わります。
その他、外国語の選択科目である「中国語」が廃止になります。
外部試験は英検かつCSE総合スコアが2500以上(受験級と合否結果は問わない)が条件です。(2023年1月1日~2024年12月31日までに受験し、出願期間中にスコア提出可能なものが有効)
CSEスコア2500以上は各級の得点率に換算すると下記の通りになります。
英検準2級:満点が2400なので出願できません。
英検2級:満点が2600なので、2500は得点率が約96%以上であまり現実的ではありません。
英検準1級:満点が3000なので、2500は得点率が約83%以上です。
英検1級:満点が3400なので、2500は得点率が約74%以上です。英検1級に合格するかしないかの瀬戸際です。
外部試験の利用を考えている人は英検準1級の高得点合格か英検1級の合格を目指しましょう。
●経済学部
A方式の数学は数学Ⅰ、Ⅱ、A、B、Cが範囲です。
数学Ⅱの「微分・積分の考え」においては一般の多項式を扱います。
数学Bは「数列」、数学Cは「ベクトル」を出題範囲とします。
B方式の世界史・日本史はいずれも1500年以降を中心とし、基礎的理解と体系的理解が問われます。
●法学部
地理歴史はマークシートによる解答と記述式による解答になります。
「論述力」が「小論文」と変更になり、試験時間は90分から100分に変更となります。
「小論文」は「国家や社会の基本原理を中心とした諸問題について、高校卒業程度の知識を前提に、理解力、分析力、思考力、表現力を問い、論述形式で解答させる。資料やキー・ワードを与える場合がある」といった出題内容です。
●商学部
A方式の数学は数学Ⅰ、Ⅱ、A、B、Cが範囲です。
数学Aは「図形の性質」、「場合の数と確率」から出題されます。
数学Bは「数列」、数学Cは「ベクトル」が出題されます。
●医学部
数学は数学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、A、B、Cが範囲です。
数学Aは「図形の性質」、「場合の数と確率」から出題されます。
数学Bは「数列」、「統計的な推測」、数学Cは「ベクトル」、「平面上の曲線と複素数平面」が出題されます。
2025年度は一般選抜の一次試験が2025年2月9日、二次試験が2025年3月上旬に実施される予定です。
●理工学部
数学は数学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、A、B、Cが範囲です。
数学Aは「図形の性質」、「場合の数と確率」、「数学と人間の活動」のうち「整数の性質」に関する部分から出題されます。
数学Bは「数列」、数学Cは「ベクトル」、「平面上の曲線と複素数平面」が出題されます。
●総合政策学部
1時限は「数学」、「情報および数学」、「外国語」、「外国語および数学」の中から1つを選択する形式です。2時限は「小論文」が出題されます。
・数学
数学Ⅰ、Ⅱ、A、Bが範囲です。
数学Aは「図形の性質」、「場合の数と確率」、「数学と人間の活動」、数学Bは「数列」、「統計的な推測」から出題されます。
・情報および数学
情報Ⅰ、情報Ⅱ、数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学A、数学Bが範囲です。
数学Aは「図形の性質」、「場合の数と確率」、「数学と人間の活動」、数学Bは「数列」、「統計的な推測」から出題されます。
・外国語
英語、英語+ドイツ語、英語+フランス語の中から1つ選択します。
・外国語および数学
英語、英語+ドイツ語、英語+フランス語の中から1つ選択します。
数学Aは「図形の性質」、「場合の数と確率」、「数学と人間の活動」、数学Bは「数列」、「統計的な推測」から出題されます。
●環境情報学部
1時限は「数学」、「情報および数学」、「外国語」、「外国語および数学」の中から1つを選択する形式です。2時限は「小論文」が出題されます。
・数学
数学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、A、B、Cが範囲です。
数学Aは「図形の性質」、「場合の数と確率」、「数学と人間の活動」、数学Bは「数列」、「統計的な推測」、数学Cは「ベクトル」、「平面上の曲線と複素数平面」から出題されます。
・情報および数学
情報Ⅰ、情報Ⅱ、数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学A、数学Bが範囲です。
数学Aは「図形の性質」、「場合の数と確率」、「数学と人間の活動」、数学Bは「数列」、「統計的な推測」から出題されます。
・外国語
英語、英語+ドイツ語、英語+フランス語の中から1つ選択します。
・外国語および数学
英語、英語+ドイツ語、英語+フランス語の中から1つ選択します。
数学Aからは「図形の性質」、「場合の数と確率」、「数学と人間の活動」、数学Bは「数列」、「統計的な推測」から出題されます。
●看護医療学部
「数学」、「化学」、「生物」の中から1つ選択します。
その他、英語と小論文が出題されます。
*小論文は第2次選考で使用され、受験しなかった場合、不合格になります。
数学は数学Ⅰ、Ⅱ、A、B、Cから出題されます。
数学Aは「図形の性質」、「場合の数と確率」、数学Bは「数列」、「統計的な推測」、数学Cは「ベクトル」、「平面上の曲線と複素数平面」から出題されます。
●薬学部
数学は数学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、A、B、Cから出題されます。
数学Aは「図形の性質」、「場合の数と確率」、「数学と人間の活動」のうち「整数の性質」に関する部分、数学Bは「数列」、「統計的な推測」、数学Cは「ベクトル」、「平面上の曲線と複素数平面」から出題されます。
上智大学の変更点
●一般選抜入学試験(TEAPスコア利用方式、学部学科試験・共通テスト併用方式、共通テスト利用入試)
2025年度の入学試験は現行教育課程履修者への経過措置があります。
2026年度以降は、経過措置を講じません。
・数学
①TEAPスコア利用方式 午前(文系数学)、学部学科試験・共通テスト併用方式 経済学部共通試験
新教育課程の「数学Ⅰ・Ⅱ・A・B(数列)・C(ベクトル)」と現行教育課程「数学Ⅰ・Ⅱ・A・B(数列、ベクトル)」の共通範囲から出題
②TEAPスコア利用方式 午前(理系数学)、学部学科試験・共通テスト併用方式 理工学部共通試験
新教育課程の「数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列)・C(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面)」と現行教育課程「数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列、ベクトル)」の共通範囲から出題
・共通テスト、独自試験の科目
理工学部情報理工学科では一般選抜、共通テスト利用方式(3教科型・4教科型)の選択科目に「情報Ⅰ」が追加されます。
各学部の詳細はこちらをご確認ください。