明治大学(文学部・個別入試)の英語対策

本記事は明治大学文学部・個別入試の英語対策について記載しています。

文学部は文学科、史学地理学科、心理社会学科にわかれています。

試験時間は60分で、配点は100点です。

各項目の傾向と対策

●全体の傾向
2021年度入試から問題の出題傾向が変わりました。
2020年度までは大問が5つあり、同義語問題、活用形問題、長文問題×2、会話問題という構成でしたが、2021年度から最後の会話問題がなくなりました。

長文問題の中に文中の語句整序問題が追加されており、会話問題が非常に簡単だった分、少々難度が上がっているかと思います。
文中の語句整序は単問の語句整序よりも難易度が高く、難関大学が好んで出題する形式です。

他の問題は過去問演習で回答する力を身につけていけば対応できます。
とにかく時間が短く、文を読んですぐに回答する力がないと厳しいかと思います。

●大問1(同義語問題)
2つ文があり、これらの文の意味が同じになるように、2文目にあるかっこ内の最初の1文字から始まる単語を記入する問題です。
1つ目の文から意味を理解し、2つ目の文のかっこに語句を入れていきます。
解答となる語句はおおむね以下のパターンにまとまります。

・同意表現を入れる
・熟語を入れる
・語法の知識から判断して入れる
・文法の知識から判断して入れる


2020年度までは熟語からの出題が多かったのですが、2021年度は熟語からの出題はなく、単語の同意表現、文法・語法知識から判断する必要がありました。

熟語の知識は不要ということではないのですが、大問1の対策をするときはテーマごとに知識を整理しておくことをオススメします。
例えば、「可能性」を表わす表現や「思う」を表わす表現といったように日本語だと1語で表現できるものでも英語だといくつかわかれているものです。

●大問2(活用形問題)
英文を完成させるために、かっこの中の語を適当な活用形(pay→paid)や派生語(music→musical)に変えて記入する問題です。
注意点としては変える必要のない場合はそのまま記入する点ですが、ほとんど変化させる必要がある問題なので、まずは変化させることを念頭に問題を確認してください。

対策をする際に必ずやっておきたいことは語句の名詞形、動詞形、形容詞形、副詞形は覚えておくということです。
単語集には活用形がのっていることがほとんどですが、『ネクステージ』のように主な活用形が表としてまとまっているものを使用した方が覚えやすいかと思います。

その他、文法、語法、熟語知識から判断する問題も出題されるので大問1と同じように対策をしてください。
とくに後ろにingを必ずとる表現やto doを必ずとる表現など、不徹底な勉強をしていると見落としてしまうような部分からも出題されるので、大雑把ではなく表現の細部まで覚えるようにしましょう。

●大問3、4(長文問題)
大問3と4は長文問題ですが、2題とも同じような問題が出るため一緒に対策を説明します。

問題の形式は下線部に最も近い意味を選ぶ問題(5問)、空所補充問題(5問)、段落の内容一致問題、段落にある下線部内のかっこに入る語句を選ぶ問題、文中の語句整序問題、文章にふさわしいタイトルを選ぶ問題です。
*上述したとおり、文中の語句整序問題は2021年度からの傾向です。

下線部に最も近い意味を選ぶ問題の多くは文脈から意味を推測するものですが、明治大学文学部の場合は下線がひかれている単語は比較的簡単であり、意味がわかればすぐに答えを選ぶことができる物が多いです。したがって基本的な語句の意味を確実に覚えるようにしましょう。
*すべてではないのでご注意ください。文脈から意味を推測する問題もあります。

空所補充問題は文脈にあわせて語句を入れていく問題です。
意味から判断する問題、文脈にあわせた熟語表現をいれる問題などが出題されます。

内容一致問題は段落ごとに出題されるため、読んでいる最中に回答するようにしましょう。
ありえない選択肢は早々に消去していき、あまった選択肢を文章と照らし合わせながら判断していくと素早く処理できます。
選択肢は5つあり、そのうち3つはありえないことが多く、多くの問題は2択に絞り込むことができます。

段落にある下線部内のかっこに入る語句を選ぶ問題は、意味を推測するよりは、消去法で処理していきましょう。かっこはaとbがあり、aで判断できなければbで判断するということも可能です。

文中の語句整序問題は比較的難易度が高く、ここで多くの時間を使ってしまいそうであれば、他の問題に集中するという手段も候補に入れておいたほうがいいでしょう。
解答方法としては下記のようなことを考えることができます。

・熟語表現を構成できないかを考える
・文法的につながりそうな語句はつないでいく
*例えば前置詞があれば後ろには名詞(もしくは動名詞)がくるはずだ、など。
・多義語の場合はつながりそうな意味の候補から考える
・最後に文章中に入れても意味が通るのかを確認する


日本語がないため、完全に文法知識や文脈などから判断する必要があり、苦戦する受験生は多いのではないでしょうか。
過去問をやって苦手意識が払拭できない場合は捨てることも考える必要がありますが、基本的にはまず考えてみて、そこで5分~10分時間をとられてしまうようであれば次にいきましょう。

文章のタイトルを選ぶ問題は多くの大学で出題される問題であり、文章が何を伝えたいのかがわかっていないと解けない問題です。
段落ごとに解くことが多い設問が多いですが、段落の横に簡単な要約を書いておき、最終的に確認するという方法で処理できます。

単語、文法などを覚えればすぐに対応できる問題ではなく、多くの文章にあたって読解力と解答力を強化していく必要があります。

覚えるべきものは基本的なことばかりなので、できるだけ早く覚えるべきものは覚えて長文読解の演習に多くの時間を割き、過去問演習を5~10年分程度やれば高得点をとる可能性が高まります。