慶応大学(商学部)の日本史対策

本記事は慶応義塾大学商学部の日本史対策について記載しています。

商学部の日本史の制限時間は60分、配点は100点です。

慶応大学の中では簡単~標準レベルなので80~90点以上はとりたいところです。

2010年度から2021年度までの出題テーマ

商学部の日本史の大問は毎年3題あります。

●2010年度
大問1:7~9世紀の日中関係
大問2:中世後期の産業・経済
大問3:近代の教育

●2011年度
大問1:8~11世紀の政治・文化
大問2:18世紀後半から19世紀前半の社会・経済
大問3:近代の日中・日朝関係

●2012年度
大問1:古代の農業と社会
大問2:近現代の農村
大問3:大正・昭和期の戦争

●2013年度
大問1:14世紀の政治、15世紀以降の北海道・沖縄史
大問2:江戸時代の対外関係
大問3:戦後の経済

●2014年度
大問1:古代~近代の宗教
大問2:幕末~明治の貿易と産業
大問3:戦後の経済

●2015年度
大問1:中央集権国家の建設と動揺
大問2:平賀源内
大問3:近現代の日露関係

●2016年度
大問1:平安時代の政治・社会
大問2:江戸時代後期の文化
大問3:幕末・明治期の対外関係

●2017年度
大問1:原始~近世の地方の動向
大問2:明治時代の対外関係
大問3:戦後の社会経済

●2018年度
大問1:古代・中世の日中関係
大問2:幕藩体制の確立と動揺
大問3:日中戦争~現代の食料と産業

●2019年度
大問1:古代の仏教
大問2:中世の社会経済、外交
大問3:近代の交通

●2020年度
大問1:日本の歴史と資料
大問2:江戸時代の政治と対外関係
大問3:近現代の産業・経済

●2021年度
大問1:11世紀後半~15世紀後半の政治
大問2:近世・近現代の日蘭関係
大問3:明治~平成の政権の推移と首相在職日数

●2022年度
調査中

一問一答を使用して調査

東進ブックスの『日本史B一問一答』を使用して調査しました。

この一問一答は頻出度の高い順に星の数があり、3がもっとも頻出度が高く0がもっとも低い(マニアレベル)となっています。

2010年度~2021年度までの解答をリストアップして、1つ1つ用語を一問一答でどの星の数で出題されているかを調べました。

星が3,2,1,0、一問一答に記載のないもの、または一問一答で解けるような問題ではないもの(誤文選択や地図問題など)と分けています。

調査結果は下記の通りです。
星3:約40%
星2:約27%
星1:約12%
星0:約2%
なし:約19%

*「なし」の中にも消去法などを駆使すれば一問一答の知識で解けるものもある可能性があります。

極論をいえば、星1まで完璧に覚えていれば約80%を得点できる計算になります。

出題内容は大問1は古代の日中関係や宗教、政治分野などが中心に出題されますが、大問2、3は産業や商業、経済、貿易、対外関係が中心になります。

一方で室町時代後期(戦国時代)や安土桃山時代からの出題はありません。
また、文化史の出題も非常に少ないです。(明確に文化史の出題が確認できるのは2016年度の大問2のみです)

2015年度の大問2のように悪問(平賀源内にしぼった出題)も出題されることもありますが、ここまでカバーする必要はありません。ほとんどの受験生が解けないので英語や小論文、数学の点数が合否をわけます。

他学部の調査もしましたが、慶応大学の中では非常に簡単なレベルなので高得点を維持できるように基本的な知識を確実に思いだせるようになるまで反復しましょう。

また、金融政策の結果、円高もしくは円安になったなどのできごとの因果から出題される問題も「なし」の部分で出題されるので、教科書や通史を確認できる参考書などで流れを把握しておきましょう。

高得点をとるための学習の流れ

教科書+一問一答で高得点を取ることができます。
それ以外の学習としては資料集にも目を通しておきましょう。

上記の学習以上のことは余裕のあるときは勉強していいと思いますが、基本的には英語の点数を安定させることに費やした方が効率的です。

こだわりより、合格することに力を注ぎましょう。