大阪大学(前期日程・外国語学部以外)の英語対策

本記事では大阪大学(前期日程・外国語学部以外)の英語対策について記載しています。

大阪大学は外国語学部とそれ以外の学部で問題の内容が異なります。

配点、試験時間は学部ごとに異なります。

文学部:105分・150点満点
人間科学部:90分・200点満点
法学部:90分・150点満点
経済学部(A配点):90分・20点満点
経済学部(B配点):90分・180点満点
経済学部(C配点):90分・100点満点
理学部:90分・200点満点
医学部医学科:90分・500点満点
医学保健学科:90分・200点満点
歯学部:90分・300点満点
薬学部:90分・150点満点
工学部:90分・200点満点
基礎工学部:90分・200点満点

目標得点率は65%程度に設定して勉強していきましょう。

各項目の傾向と対策

●全体の傾向
大問はぜんぶで4題です。
下線部和訳問題、長文読解、自由英作文、和文英訳問題という構成です。
最後の和文英訳問題はすべての学部の志願者が解く問題、文学部の志願者が解く問題、文学部以外の学部の志願者が解く問題にわかれています。
難易度の変動はあるものの、基礎~標準レベルの知識、表現をいつでもアウトプットできるようにすれば対応できますが、この基礎~標準レベルの習熟には非常に時間がかかるので、はやめに取りかかりましょう。
自由英作文は大きなテーマのものが多く、指定語数内でまとめることが難しいため、言いたいことを簡潔に表現できるようにしましょう。

●大問1(下線部和訳問題)
4~5行程度にわたる長めの和訳問題が2問出題されます。
まずは単語の意味がわからないと話にならないので、標準レベルの単語までは確実に意味を言えるようにしましょう。まれに英検1級レベルの単語(adept、refuteなど)が出てきますが、基本的には市販の受験用単語集の単語を覚えていれば対応できます。

単語などの表現を覚えていることに加えて、英文を正確に解釈する力も必要とされます。
『ポレポレ英文読解プロセス50』や『英文解釈の透視図』のような難易度の高い参考書、問題集をやりましょう。

和訳の練習をするときは頭の中だけで訳さずに、実際に書いて、その文を推敲するところまで徹底してやりましょう。徹底して取り組むことで英文解釈能力が強化されます。
抽象的な文章であればあるほど、和訳するのが難しいですし、大阪大学でも出題されます。

●大問2(長文読解)
下線部の語句の意味にもっとも近いものを選ぶ問題、日本語で説明する問題、下線部和訳、抜き出し問題、内容一致、タイトル選択などが主な形式です。
難易度は標準的ですので、長文読解での失点はなるべくおさえたいところです。
大問1の対策をすれば、読めない英文はかなり減っていると思うので、あとは文脈で判断して解答していくだけです。

下線部の意味を問う問題は文脈で判断できると思いますが、英語が得意な受験生はその表現を知っているという状態で解けるようにしたいです。正面突破することができれば、時間短縮ができます。

日本語で説明する問題は該当部分の和訳では指定文字数を超過してしまう可能性が高いので、簡潔に言い表せるように練習しておきましょう。

●大問3(自由英作文)
あるテーマに沿って70語程度の英文で自分の意見などを表現する問題です。

【過去の出題】(要約しています)
・2021年度
長期にわたって何かに取り組む場合、前向きな姿勢を保ち続けるのが難しいことがある。具体的にどうすれば抜け出せるか。

・2020年度
キャッシュレス社会の利点、問題点について。

・2019年度
「何事もあきらめが肝心」と「あきらめなければ、必ず道は開ける」という言葉があるが、あなたの考えはどちらに近いか。

・2018年度
これまでどのような失敗を経験し、そこからいかなることを学んだか。

・2017年度
中学2年生の「勉強が嫌い、将来役に立たないことを勉強する意味がわからない、父親に相談しても勉強をしろというだけ、父親も中学のころは勉強しなかった、なぜ勉強しなければいけないのか」という趣旨の質問に対してどのようなアドバイスをするか。

・2016年度
知識をもつことはどんな力をもつことになると思うか。

・2015年度
これからの社会は、どのような問題、困難に直面すると思うか。そしてどのように対処すべきか。

大きなテーマの出題が多いため、アプローチの方法はさまざまですが、70語程度という短めの指定語数内で簡潔に表現しなければいけません。
書いたら、学校の先生や予備校、塾の講師などに添削してもらうようにしましょう。

●大問4(和文英訳問題)
書籍などから抜粋された日本語文の一部を英語にしていく問題です。
全学部が解く問題や文学部以外の学部が解く問題は標準レベルの英訳問題ですが、文学部が解く問題はレベルが高いです。
前者は使うべき表現が比較的思い浮かびやすく、例文の暗記をしていれば対応することが出来ます。
後者は日本語独特の表現(「吟味する」「おまけ」「神様に召される」など)があり、英語というよりは日本語に対する理解の深さが求められています。
日本語の表現をみて、言い換えると何になるか、何が近いかを考え、英語で最大限伝えるにはどんな表現が適しているかを考えます。
自由英作文と同様に、書いたら添削をしてもらいましょう。