成績アップには「読解力」が必要。キチンと問題文を読めていますか?

『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』という本でも話題になりましたが、現在にいきる子どもたちは論理的に文書を読みとる能力が低く、教科書すらまともに読めないとのことです。

塾講師として生徒をみていても、そもそも問題文が何をいっているのかわからないという段階の人が多い印象です。

逆をいえば、読解力さえ身につけてしまえば他の人と差をつけることができるということですよね。

本記事では読解力の身につけかたについてお伝えします。

語彙力を高めよう

教科書や問題文が読めないという人は語彙力が低い可能性があります。

例えば下記の問題文を読んでみてください。

1.りんごを3人に10個ずつ配りました。りんごは全部でいくつあるでしょう?

2.1日あたりウレタン系塗料を10缶生産する株式会社ペインポンの播磨工場が3日間稼働した。ウレタン系塗料の生産量はどれくらいだろうか?
*上記会社・工場名は実在しません。

1は3 × 10 = 30で答えは30個です。
2は10 × 3 = 30で答えは30缶です。

両方とも小学生が習うかけ算で解くことができます。

しかし、1に比べて2の方は処理すべき情報量が多いですよね。

1は「りんご、10個、3人、配る」ですが、2は「1日あたり、ウレタン系塗料、10缶、生産、株式会社ペインポン、播磨工場、3日間、稼働する、生産量」です。

語彙力や他の知識がない人は頭の中でパニックを起こします。

「え!?ウレタン系塗料って何? ペインポンとかウケる! 播磨ってなんて読むの? 稼働するとか読めないし難しすぎ… わかんない!!」となります。

「ある会社が製品を1日10個つくります。3日間で何個つくれるでしょう?」という風に単純化することができないのです。

解決方法は下記のとおりです。

・ふだんから新聞やニュースアプリなどをつかって語彙力を高める
・かんたんな内容でいいので本を読む
・問題文でわからない単語が出たら調べる


問題を読めないといくら勉強したところで、少なくとも試験で点をとることができませんよね。

どんな簡単なことでもいいので貪欲に知識を吸収していきましょう。

思いこみを少なくしよう

TwitterをはじめとしたSNSでよく下記のような反応を見受けます。

たとえば「豆腐は白い」というつぶやきに対して…

・白くない豆腐もあります!
・僕は、私は豆腐が好きではないのでやめてほしい
・厳密にいうと薄いベージュです
・豆腐が好きとかありえない
・豆腐は黒くあるべき
・僕は、私は昨日豆腐を食べました
出典: https://matome.naver.jp/odai/2141139205213551401

などです。

簡単にいうと、普段自分が思っている思想や信条が強すぎて文の流れ上、意味不明な反応をしてしまうということです。

読解力が低い人は文章を1つの情報として受け入れることが苦手な場合があります。

解決方法は下記のとおりです。

・書かれている情報の例外を探そうとしないこと
・主観を排除して客観的に「1つの情報」として文を読むこと
・感情を排除して文章を整理すること

難しいかもしれませんが、社会に出ても文脈を客観的に読み取れないというのは大きなハンデとなるので、はやめに解決しておきましょう。

今もっている自分の考えは問題を解くうえで必要かどうかを自問自答しながら問題に対処していきましょう。

絵をかいて状況を把握しよう

問題文をうまく言葉で整理できないときは絵にかいて整理することをおススメします。

例えば先ほど出した下記の問題について

1日あたりウレタン系塗料を10缶生産する株式会社ペインポンの播磨工場が3日間稼働した。ウレタン系塗料の生産量はどれくらいだろうか?
*上記会社・工場名は実在しません。

絵で整理すると…

凸の形をしているのが工場で小さい四角が塗料の缶です。

絵をかけば一瞬で答えをだすことができます。

試験中に絵をかいていたら時間内に終わらないと思いますが、自分で学習しているときには絵をかいて整理する練習が最適です。

基本的に人にみせるものではないので、かいている自分が理解できればOKです。

まとめ

読解力をあげるためには…

・語彙力を高めよう!
・思いこみを少なくしよう!
・絵をかいて状況を整理しよう!

以上です。
まずは問題文を読めるようにしてから各教科の勉強がはじまります。

文章を客観的に読む力はいつになっても役に立ちますので、早期から磨いていきましょう。

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