2020年度以降に大学受験する人がリスニングを鍛えるべき理由と対策

ご存知の方が多いとおもいますが、2020年1月を最後にセンター試験が廃止され、2021年1月より大学入学共通テストに変わる予定です。
全教科について出題の仕方が変わりますが、なかでも英語は大きく変化します。
今まで筆記とリスニングという形で点数が決まっていましたが、2021年より筆記とリスニングに加え、資格・検定試験も評価されます。
世界はとっくにグローバル化されており、世の中の動きに対応するために学習内容についても変える必要があると判断されたためです。
現在は筆記が200点満点、リスニングは50点満点ですが、大学入試共通テストでは筆記とリスニングの配点が各100点になります。
つまり今まで単語と文法をつめこみ何となくでも文章が読めれば、それなりに点数を取れていた英語が、リスニング能力も視野にいれて対策しないと点を取れない教科に変わるということです。
しかし、恐れる必要はありません。
リスニングの勉強法自体はしっかり確立されたものがあります。
本記事ではリスニングの対策方法についてお伝えします。
単語を正しく発音できるようにしよう
ハッキリ言いましょう。
自分で正しく発音できない単語は聞き取ることができません。
あまりリスニングの勉強をしたことがない人にとっては信じられないことかもしれませんが、これは本当のことです。
試験では「これはリンゴです」は”This is an apple”と発音され、“ディス イズ アン アップル”とは言ってくれないということです。
事実として、だいたいの日本人は恥ずかしがって発音記号通りに発音しません。
無意識に「英語は特別な言語だ」という思いがあるので、ちゃんと発音することがなんとなく恥ずかしく感じるし、ちゃんと発音している人を「気取っている」と感じてしまうのです。
ただ、日本は島国で国内どこにいっても日本語が通じてしまうため、英語を使うということが身近ではありません。
特別な言語と認識してしまうのも無理のないことです。
しかし、それではまったくリスニング能力が上がりません。
恥ずかしくてもなんでもCDを聴いたり、発音記号を理解したりして正しい発音ができるようになるまで練習しましょう。
方法① ディクテーション
単語を正しく発音できるようになったら、本格的にリスニングの対策をしましょう。
まずはディクテーションという方法をお教えします。
ディクテーションとは読み上げられた英語をそのまま書き取ることを指します。
単語ではなく文章単位で紙などに書き取っていくことで、あいまいに聞き取るということを防ぐことができるようになります。
ディクテーションの具体的な手順は下記の通り。
❶ CDなどから読み上げられる音声を聴く
❷ 聞こえてきたまま英文を書きとっていく
❸ スクリプト(原稿)をみながら聞き取れなかったところを加筆・修正していく
❹ スクリプトをみて完成された文をみながらもう一度聴いてみる
以上の手順をたくさんの文で行います。
いきなり長い文量のテキストを使わないことが継続のコツです。
ディクテーションは想像以上にしんどい作業になりますので、比較的短くやさしい文章にしましょう。
あらゆる教材の中でもセンター試験のリスニング問題がディクテーションに適していると思います。
多くの問題がありますし、練習量としては申し分ないです。
方法② シャドウイング
次はシャドウイングという練習方法をお教えします。
シャドウイングとは英語を聴きながらそれをそのまま真似して読み上げるという練習方法です。
通訳訓練としても実施されているリスニングの練習方法なので確実に効果があります。
英語のプロになろうとしている人たちがやっている練習なので効果があるのは明白ですよね。
シャドウイングの具体的な手順は下記の通り。
❶ シャドウイングせずに一度文章を最後まで聴いてみる
❷ 流れてきた文章をあとに続いて発音していく
❸ スクリプトをみて発音できなかった部分をチェックする
❹ 全文を把握したらもう一度シャドウイングをする
ディクテーションと同じように以上の手順でいくつかの文章をつかって練習していきましょう。
教材についてもディクテーションと同じく、センター試験のリスニング問題が適しています。
ちなみにですが、洋画1本のシャドウイングをやりきったら、おそらく受験で出題されるリスニングについては無敵になりますので、興味がある人は挑戦してみてください。
まとめ
2020年度入試の英語激変にそなえてやるべきことは…
・リスニングを徹底的に強化すること!
・ディクテーションかシャドウイング(両方でも可)で練習すること!
本記事で紹介した勉強法は受験だけでなく他の英語資格試験でも通用する方法ですので、ぜひ試してみてください。
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[…] 河合塾が実施している主な模試は下記の通りです。・全統模試高校生・高卒生を対象に年間約40回以上の模試を実施しており、受験者は年間309万人強(2018年度実績)いる有名な模試のひとつです。難易度は他の予備校の模試と比較して中堅といったところです。簡単とはいえませんが、特別難しくもないので、基本的な力がみについているかを確認するにはいい模試でしょう。・各特定大オープン東大や京大などの難関国立大学向けや早稲田や慶応などの難関私立大学向けに特化した模試です。上記のような難関大学を目指している人にとっては重要な指標になりますので、開催されていたらぜひ受けてみてください。・大学入学共通テスト トライアル2021年度から入試が新しい制度に変わるため、出題形式を想定した模試になります。高1・2年生が対象の模試で2019年6月9日(日)に実施をする予定です。申し込み受付は2019年5月31日までですのでお早目にお申込みください。→申し込みページ関連記事:2020年度以降に大学受験する人がリスニングを鍛えるべき理由と対策模試の受験料は下記の通りです。【高3生・高卒生対象】・全統マーク模試(リスニングあり)6,590円(税率8%時)6,730円(税率10%改正時)・全統マーク模試(リスニングなし)5,450円(税率8%時)5,560円(税率10%改正時)・全統センター試験プレテスト(リスニングあり)6,590円(税率8%時)6,730円(税率10%改正時)*リスニングありの場合はICプレーヤー分の料金が加算されます。・全統センター試験プレテスト(リスニングなし)5,450円(税率8%時)5,560円(税率10%改正時)・全統記述模試5,560円(税率8%時)5,670円(税率10%改正時)・全統医進模試6,260円(税率8%時)6,380円(税率10%改正時)・全統論文模試1題:6,760円(税率8%時) 6,890円(税率10%改正時)2題:8,300円(税率8%時) 8,460円(税率10%改正時)3題:9,840円(税率8%時) 10,030円(税率10%改正時)・各特定大オープン6,260円(税率8%時)6,380円(税率10%改正時)・プライムステージ5,560円(税率8%時)5,670円(税率10%改正時)出典:河合塾公式サイトより […]
[…] 現在27歳、早稲田大学卒で塾講師歴3年以上あります。詳細な経歴を簡単にまとめると下記のとおりです。18歳:私立成田高校普通科を卒業、受験大学は全落ちで浪人確定19歳:河合塾にて浪人生活、早稲田大学社会科学部に合格21歳~23歳:個別指導塾にてアルバイト、明治大学や法政大学をはじめとした難関私立大学合格者を指導23歳:中古車販売会社に就職、環境があわず半年で退職24歳~26歳:化学原料の専門商社にて営業職(海外営業部門を1年間担当)を経験27歳:千葉県鎌ケ谷市にある「かまなび」にて講師として勤務当ブログでは自らが受験のときに培ったノウハウや最新の受験事情などを文系に絞ってお伝えしています。また、上記のとおり様々な職種を経験しており、専門商社の営業部として2年以上にわたって英語を活用していたという過去もあるので、コラムとして大学進学後の生き方や実用的な英語の勉強法なども発信する予定です。とくに英語については2021年度入試より新体制となりますので、より実用的な英語に焦点をあてて発信することで多くの人の参考になればと思っています。なかなか社会とかかわりのあるイメージが乏しい塾講師ですが、3年以上にわたり営業職をつとめてきましたのでご安心いただければと思います。(中には経験がまだまだ浅いとお考えになる方もいらっしゃると思いますが)成功だけでなく失敗もしているのでかなりフラットな目線で指導することができます。関連記事:2020年度以降に大学受験する人がリスニングを鍛えるべき理由と対策 […]