岩手大学(前期日程)の化学対策

本記事では岩手大学(前期日程)の理工学部、農学部、獣医学部の化学対策について記載しています。

各学部の配点は下記の通りです。

理工学部(化学クラス)550
理工学部(化学クラス以外)、農学部300
教育学部(学校教育<小学校教育><中学校教育=国語、社会、英語、理数教育=数学、理科><特別支援教育>、理工学部(情報系クラス)、獣医学部200


理工学部、農学部、獣医学部は2科目で120分で、教育学部は90分です。

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各項目の傾向と対策

大問は全部で5つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2025年度2024年度2023年度
1・化学結合(共有・配位)、電子式、酸・塩基の定義、オレイン酸によるアボガドロ定数の測定
設問×8
・原子構造(電子配置)、元素の性質(同族元素)、熱化学方程式(結合エネルギー)
設問×12
・原子構造(殻・電子)、単体と物質の性質(黒鉛・ダイヤモンド)、分子結晶(ドライアイス)、燃焼熱の計算
設問×9
2・反応速度式(初期速度法)、化学平衡(平衡定数の計算)、触媒の働き
設問×6
・結晶格子(アルミニウムの密度計算)、反応速度(酢酸メチルの加水分解と中和滴定)
設問×8
・溶解度(ホウ酸の再結晶)、溶解度積(硫化物の沈殿生成とpH)
設問×8
3・ハロゲンの性質、融解塩電解(ナトリウム)、ハーバー・ボッシュ法、圧平衡定数の導出と計算
設問×9
・ハロゲンの性質、気体の発生と捕集法、金属の電解精錬(銅)、錯イオンの名称と構造
設問×5
・有機・高分子の要素を含む構成
設問×9
4・有機化合物の分離(アニリン・フェノール等)、分液ろうとの操作、呈色反応による識別
設問×5
・構造決定(炭化水素の熱分解・付加・重合)、アルコールの反応(ヨードホルム反応等)
設問×7
・構造決定(乳酸・マロン酸等の元素分析)、不斉炭素、生分解性高分子
設問×7
5・合成高分子(PET・ナイロン66の合成と計算)、酵素の性質、アミノ酸の加水分解計算
設問×7
・タンパク質(検出反応・変性)、アミノ酸の計算、等電点と電気泳動、油脂(けん化・ミセル・硬化油)
設問×6
・核酸(DNA/RNAの構造)、タンパク質・酵素の性質、アミノ酸(ジペプチドの構造・計算)
設問×5

「計算過程」の記述: 多くの計算問題で「計算過程も示せ」との指示があり、部分点の対象になります。

構造式と電子式の描画: 有機化合物の構造式だけでなく、アンモニウムイオンの電子式(2025年) など、基本的な描画力が問われます。

実験操作の理解: 分液ろうとの使い方(2024年) やアボガドロ定数を求めるオレイン酸の実験(2025年) など、実験の目的や手順を問う設問が目立ちます。

高分子分野が重い: 第5問が丸ごと高分子(天然・合成)に割かれており、計算問題(平均分子量と重合度など)も頻出です。

●対策

① 理論:結晶格子と化学平衡をマスターする

対策: 結晶格子の密度計算 や、溶解度積を用いた沈殿の計算(2023年) は、数値が煩雑になりがちです。

アドバイス: 25℃における水のイオン積や気体定数などの数値を用いて、有効数字(通常2〜3桁)に注意しながら最後まで解き切る体力を養いましょう。

② 無機:工業的製法と反応式の暗記

対策: 銅の電解精錬(2023/2025年) 、アンモニアのハーバー・ボッシュ法(2025年) などが繰り返し出題されています。

アドバイス: 単なる暗記ではなく、なぜその条件(高温・高圧など)が必要なのかを、ルシャトリエの原理と関連付けて説明できるようにしてください。

③ 有機:構造決定の定石パターンを固める

対策: 元素分析から組成式を出し、官能基の反応(銀鏡反応、ヨードホルム反応など)から構造を特定する「パズル」を速く解く必要があります。

アドバイス: 不斉炭素原子の有無を見落とさないこと、また、2025年のように「示性式で答えよ」といった指示を正確に守る練習が重要です。

④ 高分子:後回しにしない(重要!)

対策: 受験生が苦手とする「アミノ酸の等電点」や「合成高分子の計算」が毎年出ます。

アドバイス: 糖(グルコース、デンプン、セルロース)の構造や、ナイロン66の合成などの代表的な反応は、化学反応式を自分で書けるまで繰り返し演習してください。

⑤ 時間配分と記述の練習

戦略: 大問5題を90〜120分で解くのはかなりタイトです。

アドバイス: まず知識で即答できる問題(問1の語句補充など)を終わらせ、計算過程を書く問題に時間を残しましょう。計算過程は、採点者が理解しやすいよう、丁寧かつ簡潔に書く練習を積んでください。

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