東京大学(前期日程)の物理対策

本記事では東京大学(前期日程)の物理対策について記載しています。

試験時間は理科2科目で150分で、配点は2科目で120点です。

東京大学(前期日程)の入試情報

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各項目の傾向と対策

大問は全部で3つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2025年度2024年度2023年度
第1問・棒で結ばれた3つのおもりの運動
設問×8
・摩擦のあるベルトの斜面上での物体の運動
設問×10
・原子核の分裂と検出
設問×6
第2問・円形コイルがソレノイドや円形コイルの磁場に近づくときに受ける力
設問×7
・誘電体を挿入したコンデンサー、極板間引力
設問×8
・質量を精密に測定する装置
設問×8
第3問・断熱容器内の気体の状態変化、エネルギー保存
設問×7
・ドップラー効果、うなり
設問×9
・細管で結ばれた風船内の気体の状態変化
設問×8

大問中2つは力学電磁気学で固定されています。
上記の分野以外は波動、熱力学、原子のローテーションです。
26年間で波動が約38.5%、熱力学が約38.5%、原子が約23.1%で出題されています。
波動と熱力学のどちらかが出題される傾向にありますが、近年では原子からの出題も増えています。

●対策

・思考の道筋を示す「誘導形式」
ほとんどすべての問題は丁寧な誘導形式で構成されています。
思考プロセスを一つ一つ評価しようという作問者の意図があります。
誘導形式なのでスタートが間違えているとドミノ式に倒れていく可能性があります。

・時間との戦いを強いる「計算量」
圧倒的な計算量が特徴です。
標準的な内容であっても、関わりが複雑であるために、最終的な答えを出すまでにいくつかステップを踏む必要があります。
限られた時間内で解ききるには、迅速かつ正確な計算力が不可欠です。
解法の想起だけでなく、地道かつ複雑な計算をやり始めて走りきるまでを演習していく必要があります。

・物理現象を視覚的に捉える「図の読解力」
物理現象を模式的に示した図が多用されます。
図から力の向き、幾何学的な関係、座標系の設定など正確に読み取る力が試されます。
特に、力学のつり合いの問題や、電磁気学における荷電粒子の運動などでは、図を正しく解釈できるかどうかが、立式の正確さに直結します。

・知識の先にある「物理的洞察力」
公式が成り立つ背景や、物理法則の根本的な意味を理解しているかという物理的洞察力が必要です。
例えば、保存則(エネルギー保存則、運動量保存則)が成立する条件を自ら判断させたり、近似式を適切に用いて現象の本質を抜き出させたりする問題が頻出します。

対策1:「力学」と「電磁気学」の習熟
力学は運動方程式の立式、エネルギー保存則と運動量保存則の適用条件の判断、円運動や単振動の解析といった基本を徹底的に固めます。
特に、複数の物体が絡む問題や、非慣性系(慣性力)を考える問題など、複雑な設定にも対応できる応用力を養うことが重要です。
電磁気学は電場・磁場、電位、コンデンサー、コイル、電磁誘導といった各テーマの基本法則を深く理解することが出発点です。
その上で、荷電粒子の運動や回路問題など、典型的な問題設定に習熟しましょう。ローレンツ力やファラデーの電磁誘導の法則は、ベクトル(向き)を意識して正確に適用する訓練が不可欠です。

対策2:波動、熱力学、原子は「広く、浅く」から「深く」へ
高校3年生の夏休み頃までには、以上の3分野の基礎固めを終えるのが理想的です。
秋以降は、過去問演習を通じて、より実践的な問題に対応できる力を養っていきます。
特に、光の干渉・回折(波動)、気体の状態変化と断熱率(熱力学)、光電効果や原子核反応(原子)は頻出テーマなので、重点的に対策しましょう。

対策3:過去問演習を通じた「東大物理の型」の体得
基礎力が固まったら、過去問演習を始めましょう。
・時間配分を意識する
実際に時間を計って解くことで、自分の計算速度や時間配分の感覚を養います。
最初は時間が足りなくても構いません。どこに時間がかかったのかを分析し、改善策を考えることが重要です。

・誘導の意図を読み解く
解けなかった問題は、すぐに答えるのを見るのではなく、「なぜ作問者はこのような問い方をしたのか?」という誘導の意図をじっくり考えてみましょう。
この思考プロセスが、物理的洞察力を高めます。

・再現答案を作成する
解きっぱなしにせず、自分の思考プロセスを答案に再現する練習をしましょう。
特に、計算過程を論理的に、かつわかりやすく記述する力は、採点者にアピールする上で、非常に重要です。
第三者に添削してもらうのが理想的です。

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