東京大学(前期日程)の化学対策

本記事では東京大学(前期日程)の化学対策について記載しています。

試験時間は理科2科目で150分で、配点は2科目で120点です。

東京大学(前期日程)の入試情報

東京大学の公式サイトの情報をご確認ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で3つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2025年度2024年度2023年度
第1問・物質の状態に関する総合問題
設問×10
・エステルの合成実験
設問×10
・構造決定、配座異性体の安定性
設問×11
第2問・種々の平衡、酸化還元、分子の形、モール法
設問×11
・両性金属、クロムとマンガン、ヨウ素滴定、金と銀、錯イオンの平衡、電気分解
設問×12
・ハロゲン化水素、Al、Tiの製錬、Al錯イオンの平衡、結晶格子
設問×10
第3問・ペプチドの配列決定、合成
設問×9
・実在気体、ヘンリーの法則、リン酸の電離平衡
設問×9
・NH3の合成反応、平衡の移動、触媒のはたらき、コロイド溶液の浸透圧
設問×11

理論化学・無機化学・有機化学の3分野が毎年1題ずる出題されます。
特定の分野に偏らずに、化学全体に対する総合的な理解度を測ろうとしています。
分野別の頻出テーマは下記の通りです。
・理論化学
1位:化学平衡(69.2%)
2位:電池・電気分解(57.7%)
3位:反応速度:(46.2%)

・無機化学
1位:酸化還元反応(61.5%)
2位:金属イオンの分離・固定(53.8%)
3位:気体の性質(46.2%)

・有機化学
1位:構造決定(84.6%)
2位:異性体(69.2%)
3位:高分子化合物(57.7%)
以上のテーマは東大化学の根幹をなすものであり、重点的な対策が求められます。
特に、有機化学の構造決定は、ほぼ毎年出題される重点テーマです。

●対策

・知識の応用力を試す「計算問題と論述問題の融合」
単純に公式にあてはまて数値を出すだけの計算問題はほとんどなく、「なぜそうなるのか」を言葉で説明させる論述問題が数多く含まれます。
例えば、化学平衡の移動の理由を説明させたり、反応速度が変化する要因を記述させたりする問題です。
計算問題においても、単なる計算力だけでなく、立式に至るまでの化学的な思考プロセスが重視されます。
複雑な設定の中から、どの法則を適用すべきか的確に判断し、論理的に式を組み立てる能力が求められます。

・科学的探究力を問う「実験考察問題」
実験を題材とした考察問題が頻繁に出題される点が挙げられます。
未知の物質の性質を探る実験や、反応の仕組みを解明する実験など、テーマは多岐にわたります。
問題文で与えられた実験手順や結果(グラフ、表など)を正確に読み取り、そこから何が言えるのかを化学的に考察する能力が試されます。

・情報を読み解く「グラフ・図表の読解力」
状態図、滴定曲線、反応速度のグラフ、結晶構造の図など、様々なグラフや図表が多用されます。
これらの情報を正確に読み取り、化学的な意味を解釈する能力が必要です。
例えば、滴定曲線の変曲点から中和点を判断したり、反応速度のグラフの傾きから速度定数を求めたりと、図表から定量的な情報を引き出すスキルが重要になります。

・総合力が求められる「複合的な問題設定」
多くの場合、理論化学と無機化学、有機化学と高分子化学といったように、分野をまたがる複合的な問題として出題されます。
例えば、無機物質の反応(無機化学)に、化学平衡の計算(理論化学)が絡んでくるといった具合です。
このような問題に対応するには、各分野の知識を有機的に結びつけ、総合的に活用する能力が必要です。
分野ごとに知識を分断して覚えるのではなく、常に他の分野との関連を意識しながら学習を進めることが重要です。

対策1:全分野を網羅する「バランス重視」の学習
出題傾向から明らかなように、東大化学に「捨て分野」は存在しません。
理論・無機・有機の3分野すべてを、バランス良く学習することが大前提となります。
特定の分野に偏った学習は、致命的な失点につながる可能性があります。
標準的な問題集を繰り返し解いて、盤石な基礎力を築いていきましょう。その上で、頻出テーマ(化学平衡・構造決定など)については、より発展的な問題集にも取り組み、応用力を養うことが重要です。

対策2:「計算力」と「論述力」の両論を鍛える
計算力の強化
:計算問題は、複雑なものが多く、時間との戦いになります。日頃から、有効数字に注意しながら、迅速かつ正確に計算する訓練を積みましょう。特に、化学平衡や反応速度の計算は、パターンを覚えるだけでなく、立式のプロセスをしっかり理解することが重要です。

論述力の養成:論述問題は、単に用語を並べるだけでは点数になりません。化学現象の因果関係を、論理的に、かつ簡潔に説明する力が求められます。教科書や参考書の記述を参考にしながら、自分の言葉で説明する練習を繰り返しましょう。学校の先生や塾の講師に添削してもらうのも有効です。キーワードを意識し、指定された字数内でまとめる訓練も不可欠です。

対策3:過去問演習を通じた「東大化学の型」の体得
基礎力が固まったら、過去問演習を始めましょう。
・時間配分を意識する
実際に時間を計って解くことで、自分の計算速度や時間配分の感覚を養います。
最初は時間が足りなくても構いません。どこに時間がかかったのかを分析し、改善策を考えることが重要です。

・誘導の意図を読み解く
解けなかった問題は、すぐに答えるのを見るのではなく、「なぜ作問者はこのような問い方をしたのか?」という誘導の意図をじっくり考えてみましょう。
この思考プロセスが、化学的洞察力を高めます。

・再現答案を作成する
解きっぱなしにせず、自分の思考プロセスを答案に再現する練習をしましょう。
特に、計算過程を論理的に、かつわかりやすく記述する力は、採点者にアピールする上で、非常に重要です。
第三者に添削してもらうのが理想的です。

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