大阪大学(前期日程)の物理対策

本記事では大阪大学(前期日程)の物理対策について記載しています。

物理の試験時間は医(保健<看護>)が75分で、理・工・基礎工・医・歯・薬が2科目で150分です。
配点はこちらをご参照ください。

目標得点率は65%以上に設定して勉強していきましょう。

大阪大学の入試情報

大阪大学の公式サイトをご参照ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で3つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2025年度2024年度2023年度
1・台上で運動する小物体
設問×10
・一直線上の衝突、保存則、単振動、動摩擦力による仕事
設問×8
・斜方投射・斜衝突・重心系、放物運動、運動量保存、力学的エネルギー保存
設問×10
2・光電効果、電磁場中での荷電粒子の運動
設問×10
・一様磁場中を運動する導体棒による電磁誘導、こいるを含む回路、単振動
設問×11
・平行板コンデンサー、合成容量、電磁誘導、相互誘導、円電流と磁界
設問×9
3・空気層による光の干渉
設問×9
・A:気体の状態変化、B:原子核反応
設問×11
・A:気球の浮力、状態方程式、断熱変化、熱力学第1法則、アルキメデスの原理、B:ドップラー効果、内積、余弦定理
設問×10

この3題は典型的に、「第1問=力学」「第2問=電磁気」「第3問=熱力学・波動・原子のいずれか(あるいは組み合わせ)」というパターンが続いており、近年は第3問が二部構成になることもあって“実質的に4分野分の出題”となる年もあります。

出題される問題は、単なる公式の当てはめだけでは解ききれないものが多く、「条件を整理する」「物理の原理・法則を適用する」「途中式や理由を丁寧に書く」「論理的に考察する」能力が強く問われます。
特に力学・電磁気は毎年必出であり、これらを得点源にできるかどうかが安定した点数を取る鍵となります。

●対策
まず、教科書レベルの基本概念・公式は完全に身につけておく必要があります。
力学(運動方程式、エネルギー保存、運動量保存、単振動など)、電磁気(電場・磁場、静電気・電位、コンデンサー、荷電粒子の運動など)、さらに波動・熱力学・原子まで、出題範囲は広いため、すべての分野について基礎を固めることが出発点です。

次に、基本事項だけでなく、応用力・思考力を養う演習を行います。
たとえば複数の物理法則を組み合わせる問題、条件の整理が複雑な問題、論理展開や考察を必要とする問題などに慣れておくことが重要です。
特に第3問のように、熱・波・原子など変わりやすい分野が多いため、どの分野が出ても対応できるよう幅広く演習することが有効です。

また、答案作成力・記述力も重要です。
多くの問題が「途中式・理由・単位・論理」を書かせる記述形式であるため、ただ答えを書くのではなく、「なぜその式を使うのか」「どこからその結論になるのか」を明示しながら書く練習を普段から積んでおきます。
特に計算過程や単位変換など、小さなミスが命取りになりやすいため、丁寧さと正確さを意識します。

時間配分の訓練も不可欠です。
物理だけでなくもう1科目を解く必要があるため、物理での時間管理が求められます。
過去問を本番と同じ時間設定で解き、「読む → 整理 → 計算/記述 → 見直し」の流れをスムーズにこなせるように練習するとよいです。

さらに、頻出分野とされる力学・電磁気については、特に安定して得点源とできるよう、弱点をつくらないようにします。
並行して、熱力学・波動・原子など、たとえ出題頻度が低めでも“出る可能性がある分野”は漏れなく復習します。

最後に、過去問演習と傾向分析を繰り返すことが合格への近道です。
数年分をできれば通しで解き、自分の弱点やミスしやすいパターンを洗い出し、それに応じた対策を行うことで効率よく力を伸ばせます。

まとめると、大阪大学の物理は「基礎の徹底」「応用問題への対応力」「記述・論理の正確さ」「時間配分の安定」「過去問での頻出パターン把握」という五本柱をバランスよく鍛えることが重要です。
簡単ではありませんが、このバランスを意識して取り組むことで、合格に必要な実力が見えてくると思います。

旧帝大対策のまとめはこちら!↓

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