大阪大学(前期日程)の世界史対策

本記事では大阪大学(前期日程)の世界史対策について記載しています。
世界史の試験時間は90分で、配点はこちらをご参照ください。
目標得点率は65%以上に設定して勉強していきましょう。
大阪大学の入試情報
大阪大学の公式サイトをご参照ください。
各項目の傾向と対策
大問は全部で3つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。
| 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | |
| 1 | ・15〜18世紀におけるロシアの勢力拡大 1. 150字程度の論述問題 2. 150字程度の論述問題 | ・魏晋南北朝〜唐 1. 150字程度の論述問題 2. 一問一答問題 3. 100字程度の論述問題 4. 正しいものを選ぶ | ・ポエニ戦争〜カールの戴冠 1. 空所補充問題×2 2. 人物の組み合わせ 3. 記述説明問題(50字程度) 4. 記述説明問題(100字程度) 5. 150字程度の論述問題 |
| 2 | ・モンゴル帝国〜清代の公益と日本 1. 正しいものを選ぶ 2. 記述説明問題(50字程度) 3. 150字程度の論述問題 4. 適切なものを選ぶ | ・オランダ東インド会社関連史 1. 100字程度の論述問題 2. 150字程度の論述問題 3. 正しいものを選ぶ 4. 誤っているものを選ぶ | ・世界図に見るヨーロッパと日本の情報交換の歴史 1. 正しいものを選ぶ 2. 適切なものを選ぶ 3. 適切でないものを選ぶ 4. 200字程度の論述問題 |
| 3 | ・宋とキタイ 1. 一問一答問題 2. 適切なものを選ぶ 3. 100字程度の論述問題 4. 100字程度の論述問題 | ・孫文の「大アジア主義」講演関連史 1. 一問一答問題 2. 一問一答問題 3. 200字程度の論述問題 4. 200字程度の論述問題 | ・戦間期のヨーロッパの国際秩序 1. 200字程度の論述問題 2. 200字程度の論述問題 |
出題される時代や地域は非常に幅広く、古代から現代まで、そしてヨーロッパ・アジア・アフリカ・アメリカなど世界各地からまんべんなく問われる傾向があります。
特に、中世以降から近世・近代、現代あたりが比較的多く取り上げられるようですが、決して古代や遠い過去が除外されるわけではなく、通史全体の理解が重要です。
問題形式としては、短答/記号・語句記入・正誤判定のような基本問題とともに、100〜200字前後の論述問題が高い割合で出題されます。
最近は、単なる知識・用語の問いに留まらず、資料(地図・年表・図表など)を読み取って考察させる問題や、いわゆる「グローバルヒストリー」の視点(複数地域・複数時代のつながりや交流、比較)を問う設問も目立っています。
●対策
まずは通史を網羅的に学習することが土台です。
古代から現代まで、主要な文明・国家・事件・制度・文化の流れを時代と地域を横断して整理し、単なる年号・出来事の暗記ではなく、「なぜ起きたか」「どのように影響しあったか」「どのように変化したか」という因果関係や時代間・地域間の関係性まで理解を深めます。
通史の穴を残さず、どの時代・地域が問われても対応できるようにしておくことが基本です。
次に、資料読み取りに慣れる練習を重ねることが重要です。
過去問や問題集で、地図、統計表、年表、図版、史料などを読み取る問題に触れ、「資料の情報 → 背景・文脈 → 結論/意味」というプロセスを意識できるように訓練します。特に、複数地域や時代の交流・比較を問うような問題に備えるには、この「資料+知識+思考」の複合的な対応力が必須です。
さらに、論述力を高めることが欠かせません。
大阪大学では論述の比重が高いため、字数指定(おおよそ100〜200字程度)があっても、**結論 → 根拠 → 補足(背景や影響)**という構成で、論理的かつ整理された文章を書く練習を普段から行うことが重要です。単に知識を並べるだけでなく、「なぜそうなるのか」を論じる姿勢が高く評価されます。
時間配分の訓練も見逃せません。
90分という限られた時間のなかで、短答・語句問題から論述までこなす必要があるため、「まず確実に得点できる語句系や短答系を素早く処理 → 論述に時間を残す」という順序で本番を想定したペース配分を過去問で体に覚えさせるとよいでしょう。
最後に、過去問を複数年分、できれば10年分前後を通して解くことで、出題の傾向や自分の弱点を把握し、対策を明確にできます。
特に、頻出地域・時代、よく問われる形式(資料+考察、論述、語句記入など)、時間配分のクセ、書きやすいテーマ・苦手テーマを洗い出し、計画的な勉強に活かすのがおすすめです。
大阪大学の世界史は、ただ知識を詰め込むだけではなく、「広く深く」「読み取り・考察・表現」をバランスよく使う科目です。
通史の理解、資料読解力、論述力、時間管理を総合的に鍛えることで、得点力を着実に伸ばせると思います。
旧帝大対策のまとめはこちらです!↓
