電気通信大学(前期日程)の化学対策

本記事では電気通信大学(前期日程)の化学対策について記載しています。

化学の試験時間は120分で、配点は100点です。

目標得点率は70%以上に設定して勉強していきましょう。

電気通信大学の入試情報

電気通信大学の公式サイトをご参照ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で3つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2025年度2024年度2023年度
1・食塩とショ糖(40点)
設問×6
・炭素の単体(30点)
設問×2
・医薬品原料と医薬品として用いられる化合物をベンゼンから合成する経路(30点)
設問×6
2・リン酸型燃料電池(30点)
設問×4
・窒素原子を含む化合物(30点)
設問×3
・「探査機はやぶさ2」が採取した岩石や砂の試料の分析結果(30点)
設問×4
3・エステル結合を持つ化合物(30点)
設問×2

基礎知識の確実な理解と、資料や実験データを読み取りながら論理的に考察する力を求める構成になっています。
難易度は標準〜やや難レベルで、奇抜な問題は出ませんが、条件が多い問題や複数の情報を組み合わせて判断する問題が多く、単なる暗記では対応しにくい点が特徴です。
理論・無機・有機がバランスよく出題され、特に理論化学の比重が高いため、計算力と内容理解の両方が重要になります。

●対策
理論化学は、化学平衡、酸塩基、電池・電気分解、熱化学、反応速度などがよく出題されます。
電気通信大学では、基本公式の暗記にとどまらず、問題文の条件を読み取って自ら式を立てる力が問われる傾向があります。
計算量は極端に多くはないものの、状況整理が丁寧にできるかどうかで差がつきます。
また、結果の大小関係や条件の変化による平衡移動など、理解に基づく判断を求められることが多いです。

無機化学は、典型的な性質や反応が中心ですが、資料を使った考察問題が出ることがあります。
沈殿生成、気体の性質、酸化還元、錯イオンなど、基本事項を正確に覚えておく必要があります。
電気通信大学の無機は暗記一辺倒ではなく、与えられたデータや条件から推論する力が問われる点が特徴です。

有機化学は、構造決定、反応経路、官能基の性質などが中心です。
分子式、スペクトル的な情報、反応の生成物などを読み取りながら、合理的に推論する力が求められます。
パターン化された問題が多いわけではないため、教科書レベルの反応原理を理解しておくことが非常に重要です。

全体として、電気通信大学の化学は、資料読解力と論理的推論力が得点の鍵になります。
文章量やデータ量が多いこともあり、問題文を丁寧に読み、表・グラフ・図から必要な情報を読み取り、知識と結びつける力が必要です。
また、部分点が入りやすいため、途中式や考察を丁寧に書くことが安定した得点につながります。

対策としては、まず教科書レベルの基礎知識を徹底的に固めることが不可欠です。
セミナー化学、基礎問題精講などの標準的な問題集で基本事項を網羅し、反応や概念を理解に基づいて説明できる状態を目指します。
理論分野は特に計算練習を重ね、条件整理 → 立式 → 計算 の流れをスムーズにできるようにしておくことが重要です。

そのうえで、資料読解型の問題に触れ、データを正しく読み取る練習を行う必要があります。
「良問の風」や「化学重要問題集」の後半レベルなど、やや考察を要する問題に慣れておくと非常に有効です。

最後に、過去問演習は必須であり、設問形式、情報量、思考の流れに慣れることが本番の安定につながります。
初回は丁寧に読み込み、二回目以降は時間制限を意識して取り組むことで、実戦力が身につきます。

総合すると、電気通信大学の化学は、基礎理解、計算力、資料読解力、考察力を総合的に求める試験です。
基礎固めをしっかり行い、標準問題と資料問題を組み合わせて練習することで、安定して合格点に到達できます。

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