電気通信大学(前期日程)の物理対策

本記事では電気通信大学(前期日程)の物理対策について記載しています。
物理の試験時間は120分で、配点は100点です。
目標得点率は70%以上に設定して勉強していきましょう。
電気通信大学の入試情報
電気通信大学の公式サイトをご参照ください。
各項目の傾向と対策
大問は全部で3つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。
| 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | |
| 1 | ・座標上の電場、電位、単振動、グラフ(40点) 設問×5 | ・抵抗、コイル、コンデンサーの回路の電圧、グラフ(40点) 設問×6 | ・コンデンサー、抵抗、交流電源、交流電圧計、交流電流計からなる回路、グラフ(30点) 設問×5 |
| 2 | ・水平の床に投げ出されたボール、壁に衝突したボール(30点) 設問×3 | ・あらい斜面上の直方体の物体の力のつり合い、力のモーメント、グラフ(30点) 設問×5 | ・振り子(30点) 設問×5 |
| 3 | ・平面波の変位、振動数、波長、波の速さ、グラフ(30点) 設問×4 | ・スリットを通した入射光(30点) 設問×4 | ・ガラス板の垂直上方から当たる単色光(30点) 設問×5 |
力学、電磁気、波動という構成です。
基礎的な原理・法則の理解を前提としながらも、設定を丁寧に読み取り、数式化する力が求められる試験です。
全体として標準〜やや難レベルですが、問題の文章量や条件が多めで、状況整理や図示が必要な問題が多いことが特徴です。
難問奇問はありませんが、基本を曖昧にしていると誘導に乗れず失点しやすいため、基礎理解と論理的処理が重要になります。
●対策
力学は最頻出分野で、運動方程式、エネルギー保存、運動量保存、円運動、ばね、衝突など典型的内容がよく扱われます。
電気通信大学の力学は一見複雑な設定でも、誘導に従って式を立てれば解ける構成になっており、問題文を正確に読み解く力が大きく影響します。
力の向き、作用線、仕事の関係など、図を描いて整理することで安定した得点につながります。
電磁気では、電場・電位、コンデンサー、磁場、電磁誘導が中心です。
特に電磁誘導は設定が複雑になることがあり、磁束の変化をどのように扱うかが鍵になります。
また、電場や力の向きを誤ると大きく失点するため、現象を図示して直感的に理解する習慣が必要です。
波動は、定常波、干渉、ドップラー効果、光の性質などが標準レベルで出題されます。
グラフ・図を読み取りながら解く問題もあり、視覚的理解と数式処理の両立が求められます。
熱分野は出題頻度が年度により変動しますが、気体の状態方程式や熱力学第一法則を正しく扱えるようにしておく必要があります。
全体の特徴として、電気通信大学の物理は誘導が丁寧で、段階的に問題を解く形式が多いものの、誘導を読み落とすと解法が見えなくなる構成です。
そのため、問題文を正確に読み、与えられた式の意味を理解しながら進めることが非常に重要です。
また、部分点が入りやすいため、途中式・計算過程を省略しないことが安定した得点につながります。
対策としては、まず教科書レベルの公式や法則を正しく理解し、典型問題を確実に解けるようにすることが必要です。
物理のエッセンスや良問の風など、標準問題を扱う教材を繰り返すことで、基本に基づく思考力が鍛えられます。
さらに、計算力を強化し、式変形や単位の処理をスムーズに行えるようにすることも重要です。
そのうえで、やや複雑な設定の問題に挑戦し、状況整理や図示の習慣を身につけることが効果的です。
特に力学と電磁気は頻出であるため、問題文を図にして再現する練習は得点を大きく伸ばします。
過去問演習も必須で、誘導の流れや計算量、時間配分の感覚をつかむために非常に有効です。
初めは丁寧に読み、二回目以降は時間を意識して解くことで、本番への適応力が高まります。
総合すると、電気通信大学の物理は、基礎理解、誘導読解、図示、計算力の四要素をバランスよく求める試験です。
基礎から応用まで段階的に固め、過去問で形式に慣れることで、安定して合格点に到達できるようになります。
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