神戸大学(前期日程)の生物対策

本記事では神戸大学(前期日程)の生物対策について記載しています。

生物の試験時間は医学部保健学科が60分で、その他学部は2科目で120分です。配点は下記の表を参照してください。

学部配点
医(医療創成工(理数型))240
海洋政策科(理系科目重視型)200
国際人間科(発達コミュニティ・子ども教育・環境共生(理科系受験))、医(医・医療創成工(総合型))160
理(数・物理・化・生物・惑星)、農150
医(保健(看護・検査技術科・理学療法学・作業療法学))100

目標得点率は65%以上に設定して勉強していきましょう。

神戸大学の入試情報

神戸大学の公式サイトをご参照ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で4つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2025年度2024年度2023年度
1・C4、植物、バイオマス燃料、地球温暖化
設問×5
・膜タンパク質、呼吸、タンパク質の構造
設問×5
・生物の変遷、呼吸、光合成
設問×6
2・水分量の調節、グルコース輸送
設問×5
・遺伝子発現、突然変異、RNA干渉
設問×4
・DNA複製、突然変異、タンパク質の構造
設問×5
3・ジベレリン、気候開閉・真核生物の遺伝子発現調節、遺伝
設問×4
・行動、膜電位、伝達、シナプス可塑性
設問×5
・植物ホルモン、重力屈性
設問×5
4・窒素循環、窒素固定、富栄養化
設問×5
・地質時代、植物の配偶子形成、ABCモデル、共進化
設問×5
・個体群、群れ、密度効果、標識再捕法
設問×6

基礎知識の定着を前提としながらも、資料の分析や科学的な考察を求める問題が多いことが特徴です。
全体として標準〜やや難レベルで、奇抜な問題はありませんが、文章量の多い資料や複数の実験条件を比較する形式が多く、丁寧な読解と論理的な思考が必要になります。
知識だけで解き切る問題は少なく、与えられたデータをどのように解釈するかが得点の分岐点になります。

●対策
分野としては、細胞生物、遺伝、代謝、進化、生態など幅広く出題され、特に遺伝や生態分野は考察量が多くなる傾向があります。
遺伝では、メンデル型の基本問題だけでなく、連鎖、交叉、遺伝子地図などを含む複合型の問題が出題されることがあり、表や図を読み解く力が求められます。
遺伝子型の組み合わせや確率の処理は難しくありませんが、条件を正しく整理できるかどうかで差がつきます。

生態分野では、個体群成長、競争、捕食、エネルギー効率など、複数のグラフを読み取りながら答える問題が多いです。
神戸大学では、生態系の仕組みを単純な暗記ではなく、関係性の理解を通して判断させる設問が目立ちます。
生物の相互作用や環境要因の変化がどのように影響するかを論理的に説明できることが重要になります。

細胞生物・代謝分野では、呼吸・光合成、酵素反応、細胞周期などの基本知識が問われます。
特に神戸大学では、反応経路や酵素の作用を図や表と関連づけて説明させる問題があり、知識とデータ処理を結びつける力が必要です。
また、代謝経路の順序や条件による変化など、基礎事項がそのまま問われるため、教科書レベルの理解を確実にしておくことが求められます。

全体として、神戸大学の生物は資料の読み取りを伴う問題が多く、読解力と論理的な説明力が得点に直結します。
また、実験考察問題では、操作の意図を正しく理解し、結果から何が言えるかを整理する力が重要です。
表現力が求められるため、日頃からデータを文章化する練習をしておくと有利になります。

対策としては、まず教科書レベルの基礎知識を徹底し、頻出用語や概念を正確に使えるようにすることが必要です。
その上で、資料問題の多い問題集、例えば大森徹の生物標準問題集などを用いて、データ読解力を養うことが効果的です。
特に遺伝や生態のグラフ問題は繰り返し演習することで安定した得点につながります。

さらに、過去問演習は必須であり、神戸大学特有のデータ量や文章量に慣れるうえで大きな効果があります。
初めは丁寧に資料を読み、情報の関係性を整理しながら解くことが大切です。
二回目以降は時間を意識して取り組み、読解スピードと論理的思考のバランスを整えます。

総合すると、神戸大学の生物は、基礎知識、資料読解、実験考察、論理的説明の四つの力を総合的に求める試験です。
基礎を固め、資料問題の演習を重ね、過去問で形式に慣れることで、安定して合格点に到達することができます。

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