名古屋大学（前期日程）の化学対策

本記事では名古屋大学の前期日程の化学対策について記載しています。

化学の試験時間は理・工・医・農・情報（コンピュータ科学）が2科目で150分で、情報（自然情報）が75分です。
配点はこちらをご参照ください。

目標得点率は65%以上に設定して勉強していきましょう。

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名古屋大学の公式サイトをご参照ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で3つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

	2025年度	2024年度	2023年度
1	・Na2CO3の二段中和、電離平衡、指示薬、固体の溶解度、化学平衡 設問×4	・物質の三態変化、水の状態図、硫黄の状態図、凝固点降下 設問×6	・アンモニアに関する総合問題（極性・蒸気圧・濃度・気体の溶解度） 設問×5
2	・電気伝導性、コロイド、結晶格子 設問×5	・アンモニアを主体とする化学工業 設問×6	・電子軌道、遷移元素と鎖イオン 設問×7
3	・アルコールと関連化合物の構造決定、多糖類 設問×4	・炭化水素と関連化合物の構造決定、アミノ酸・ペプチドの立体異性体 設問×6	・環状骨格をもつエステルの構造決定、高分子化合物 設問×6

出題構成は大問3題で、理論化学・無機化学・有機化学（＋場合によって高分子分野）からバランスよく出題されるのが基本です。

設問の内容としては、典型的な知識問題に加えて、計算問題、構造決定、有機反応、化学平衡、熱化学、状態図、溶液・電気化学、さらには複合分野を横断するやや発展的な問題も含まれる傾向があります。
特に、有機化学の構造決定や高分子化合物、理論化学での化学平衡や状態図、無機化学の性質や反応など、多様な知識と応用力を問われる問題が目立ちます。

また、問題文・資料がやや長く、誘導が少なめ・あるいは簡潔ではない形式で出題されることがあるため、単なる公式暗記だけでなく、読解力・思考力・論理的思考が求められるという意見も多く見られます。

●対策
まずは教科書レベルの基礎知識と基本公式の定着です。
理論化学・無機化学・有機化学の基礎をあやふやにせず、用語・定義・反応の仕組みをしっかり理解しておきましょう。
特に化学平衡、状態図、酸・塩基、溶液、元素の性質、有機基の性質や反応などは頻出範囲なので、重点的に復習する価値があります。

次に、計算力とスピードを鍛えることが重要です。
名大の化学は出題範囲が広く、計算問題の比重が高いため、時間内に解き切る練習を日頃から繰り返すことが大切です。
式の立て方、単位、反応式、モル計算、平衡・電気化学・熱量の扱いなどをミスなくスムーズに処理できるよう反復演習しましょう。

有機化学・高分子化学では、構造決定・反応メカニズム・立体異性体・物性などを含めた応用問題が頻出です。
複数のパターンを経験し、「この条件ならこの反応／生成物」「この構造にはこの性質」という対応力を身につけるために、多くの問題にあたることが効果的です。

また、問題文が長く誘導が少ない場合もあるため、読解力と論理的思考力を養うことが必要です。
たとえ複雑な条件設定や複数の変数があっても、与えられた情報を整理し、求められていることを正確に読み取り、適切なアプローチを選ぶ力を鍛えておきましょう。

答案を書く際には、途中式・根拠・論理の流れをきちんと書く習慣をつけることが重要です。
特に計算手順、有機反応の過程、化学平衡や電気化学の考察などでは、ただ答えだけを書くのではなく「なぜそうなるか」を明示することで、部分点を確実に取れるようになります。

時間配分の感覚を身につけるためにも、過去問演習と本番形式の練習を繰り返すべきです。
問題数、解答形式、時間制限を意識して解き、「読む・考える・計算する・記述する」をスムーズに行えるよう、実戦力を養っておきましょう。

最後に、苦手分野を放置せず、苦手単元の克服を優先することも大切です。
理論・無機・有機すべての分野から偏りなく出題されるため、どこかに苦手があるとそこが失点源になります。
基礎固め → 苦手潰し → 過去問 → 応用、という段階的な学習プランを立てることで、安定した得点力をつけられるはずです。

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