神戸大学(前期日程)の物理対策

本記事では神戸大学(前期日程)の物理対策について記載しています。

物理の試験時間は医学部保健学科が60分で、その他学部は2科目で120分です。配点は下記の表を参照してください。

学部配点
システム情報250
医(医療創成工(理数型))240
国際人間科(環境共生(理科系受験))220
工(建築・市民工・電気電子工・機械工・応用化学)、海洋政策科(理系科目重視型)200
国際人間科(発達コミュニティ・子ども教育)、医(医、医療創生工(総合型))160
理(数学・物理・化・生物・惑星)、農150
医(保健(看護・検査技術科学・理学療法学・作業療法学))100

目標得点率は65%以上に設定して勉強していきましょう。

神戸大学の入試情報

神戸大学の公式サイトをご参照ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で3つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2025年度2024年度2023年度
1・浮力を受ける物体の運動
設問×5
・内側に小物体が固定された
設問×5
・衝突、非等速円運動
設問×4
2・導体内の電子の運動、磁場中を運動する導体棒
設問×5
・質量分析器
設問×5
・傾いた平衡レール上を運動する導体棒に生じる誘導起電力
設問×5
3・直線上のドップラー効果、気柱の共鳴
設問×5
・反射波の作図、薄膜干渉
設問×6
・気柱の共鳴
設問×4

基礎原理を正確に理解し、それを論理的に適用して状況を整理する力が求められる試験です。
全体として標準〜やや難レベルの問題が中心ですが、大問ごとの分量が多く、誘導に沿って段階的に考察する形式がよく見られます。
そのため、基本法則を確実に使いこなし、途中式を丁寧に書いて部分点を確実に取る力が得点の鍵になります。

●対策
力学では、運動方程式、エネルギー保存、運動量保存といった典型テーマが中心で、斜面、ばね、円運動、衝突などが繰り返し扱われます。
神戸大学の力学は見かけ上複雑に見える設定もありますが、誘導が示す流れに従って式を立てれば本質は教科書レベルの理解で解ける問題が多いです。
図を描き、力の向きを丁寧に整理しながら進めることが得点を安定させます。

電磁気分野では、電場と電位、コンデンサー、磁場、電磁誘導などが頻出です。
特に電磁誘導の問題は、磁束の変化をどのように扱うかが得点の分岐点になります。
また、電場の向きや電流の流れを図で整理し、現象を直感的に理解する力が重要です。
神戸大学では電磁気の考察問題も出題されるため、物理現象を言葉と式の両方で説明できる準備が必要です。

波動では、定常波、ドップラー効果、光の干渉などが扱われ、グラフや図の読み取りが必要になる場合があります。
波の性質を視覚的に捉え、数式と現象を結びつけて理解しておくことが求められます。

熱分野は出題頻度がやや安定しませんが、状態変化、気体の法則、熱量、断熱変化などの基礎を押さえておけば対応可能です。

全体として、神戸大学の物理は誘導に従って考察すれば解ける構造になっていますが、誘導を読み落とすと大きく失点します。
そのため、問題文を丁寧に読み、指示の意味を正確に理解する読解力が重要です。
また、記述式ではありませんが、途中式を省略せずに論理的に書くことで部分点を確実に拾えるため、思考過程の明確化が得点を安定させます。

対策としては、まず教科書レベルの基礎事項を徹底し、公式の暗記に頼らず、原理を説明できる状態を目指すことが必要です。
そのうえで、標準問題集を繰り返し解き、典型的な解法や式の立て方に慣れておきます。
特に力学と電磁気は頻出であるため、図示や状況整理を習慣化することが大切です。

過去問演習も不可欠であり、神戸大学独特の誘導形式や分量、計算量の感覚に慣れるために有効です。
初めは時間を気にせず問題文と誘導の意図を丁寧に読み、二回目以降は本番時間で解くことで、思考スピードと正確さの両立を図ります。

総合すると、神戸大学の物理は、基礎理解、誘導の読解、図示による整理、丁寧な計算という四つの要素が得点の中心になります。
基礎を固め、標準問題で応用力を伸ばし、過去問で形式に慣れることで、安定して合格点に到達することができます。

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