神戸大学(前期日程)の理系数学対策

本記事では神戸大学(前期日程)の理系数学対策について記載しています。

数学の試験時間は120分で、配点は下記の表を参照してください。

学部配点
工(市民工・電気電子工・機械工・応用化学)300
システム情報250
医(医療創成工(理数型))240
工(建築)200
理(数)180
医(医・医療創成工(総合型)、国際人間科(環境共生(理科系受験))160
理(物理・化・生物・惑星)、農、海洋政策科(理系科目重視)150
医(保健(看護・検査技術科・理学療法・作業療法))100

目標得点率は65%以上に設定して勉強していきましょう。

神戸大学の入試情報

神戸大学の公式サイトをご参照ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で5つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2025年度2024年度2023年度
1・関数の増減・極値、接線・法線
設問×2
・漸化式、最大値・最小値
設問×3
・漸化式
設問×3
2・等式の証明、不等式の証明、平方根の計算
設問×3
・軌跡
設問×3
・2次方程式の解と判別式
設問×3
3・曲線の媒介変数表示、面積
設問×2
・約数と倍数、素因数分解、確率の基本性質
設問×3
・確率の基本性質
設問×3
4・空間ベクトルと図形、空間ベクトルの内積
設問×3
・体積
設問×3
・空間ベクトルの内積
設問×3
5・曲線の長さ、関数の増減と極値
設問×2
・定積分で表された関数、面積
設問×2
・曲線の媒介変数表示、面積
設問×3

標準〜やや難レベルの良問が中心であり、複雑な計算よりも論理的な思考力と誘導の意図を読み取る力が求められる試験です。
難問が並ぶわけではありませんが、大問は分量が多く、複数の単元が融合した問題も出題されるため、基礎を確実に固めたうえで応用力を養う必要があります。
誘導形式が多いため、問題文を正確に読み取り、流れに沿って丁寧に処理する姿勢が重要です。

●対策
頻出分野は、微積分、ベクトル、数列、確率、図形と方程式、整数・論証など幅広く、特に微積分は毎年のように出題される中心分野です。

微積分では、最大・最小、増減、面積、体積、微分方程式、置換積分などが扱われ、関数の性質を正確に理解しているかが問われます。
神戸大学の微積は誘導に従えば解けるように構成されていますが、誘導の意味を取り違えると計算が破綻しやすいため、式の背景を理解しながら進めることが大切です。

ベクトル分野では、平面・空間の図形問題が頻出で、内積、距離、角度、位置関係などの基本事項を確実に押さえる必要があります。
空間では図を正確に描けるかどうかが得点に直結し、複雑に見える問題も図示によって整理しやすくなります。
位置関係を方程式として表現する力や、論理的に条件を組み立てる力が重要です。

数列では、漸化式や数学的帰納法が中心であり、数列のふるまいを読み取る力が問われます。
特に、等比・等差の変形、部分和、階差数列の扱いが必要で、誘導に従いながら式を組み立てる練習が有効です。

確率は場合分けと期待値の処理が中心で、数列や整数との融合問題も見られるため、論理的に整理しながら解く姿勢が求められます。

全体として、神戸大学の数学では、途中式の記述や論理の明確さが評価されやすく、答えだけでは十分な得点につながりません。
誘導が丁寧に設定されているため、それを読み取りながら自然な流れで解くことが必要です。
また、複数の単元をまたぐ構成が多いため、基礎知識を単に暗記するのではなく、概念どうしのつながりを理解することが重要です。

対策としては、まず基礎事項の徹底が欠かせません。
青チャートの例題や基礎問題精講などを繰り返し、標準レベルの問題を確実に処理できる状態にすることが必要です。
特に微積分とベクトルは頻出であるため、基礎を盤石にし、典型解法に迷いがなくなることが理想です。

その後、重要問題集や標準的な応用問題に取り組み、融合問題にも強くなるための演習を行います。
頻出テーマを単元横断で整理する習慣をつけると、神戸大学特有の構造が理解しやすくなります。
さらに、過去問演習は極めて重要で、形式、誘導のパターン、計算量を理解し、本番での時間配分を身につけるために欠かせません。

総合すると、神戸大学の理系数学は、基礎力を土台に、誘導を読み取り、論理的に解き進める力を求める試験です。
基礎固めと標準問題の演習、そして過去問での形式慣れを徹底することで、安定して合格点に到達する実力を育てることができます。

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