名古屋大学(前期日程)の地理対策

本記事では名古屋大学の前期日程の地理対策について記載しています。

地理の試験時間は90分で、配点はこちらをご参照ください。

目標得点率は70%以上に設定して勉強していきましょう。

名古屋大学の入試情報

名古屋大学の公式サイトをご参照ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で5つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2025年度2024年度2023年度
1・自然環境
1-1. 記述説明問題(200字以内)
1-2. 記述説明問題
1-3. 記述説明問題
2-1. 記述説明問題
2-2. 記述説明問題
3-1. 記述説明問題
3-2. 記述説明問題
3-3. 記述説明問題
・自然環境
1-1. 集落の分布の特徴
1-2. 土地利用の理由
1-3. 記述説明問題
2-1. 表の都市名×4
2-2. グラフの作成
2-3. 論述問題
2-4. 論述問題
・河川と自然環境
1-1. 河川名×5
1-2. 論述問題
2-1. 河谷の地形名称
2-2. 論述問題
2-3. 図の作成
2-4. 論述問題
2-5. 論述問題
2・経済と環境
1. 表の空所補充問題×3
2-1. 一問一答問題
2-2. 論述問題
2-3. 論述問題
3-1. 空所補充問題×4
3-2. 論述問題
3-3. 論述問題
4-1. 一問一答問題
4-2. 空所補充問題×5
4-3. 論述問題
・都市、村落と人口
1-1. 地域の選択
1-2. 論述問題
1-3. 論述問題
1-4. 論述問題
1-5. 論述問題
2-1. 都市名×3
2-2. 論述問題(300字以内)
・漁業と海運
1-1. 論述問題
1-2. 国の選択
1-3. 論述問題
1-4. 論述問題
2-1. 航路を描く×3
2-2. パナマ運河の位置を記す
2-3. 表の空所補充問題×8
2-4. 論述問題
2-5. 論述問題
3・地球的課題
1-1. 級数の選択×3
1-2. 論述問題
2-1. 発電方式×2
2-2. 論述問題
2-3. 論述問題
3. 論述問題
・人口、経済、環境
1. 図の選択×4
2-1. ブラジルに該当するもの
2-2. 論述問題
2-3. ケッペンの気候区
3-1. 一問一答問題
3-2. 論述問題
3-3. 論述問題
4. 空所補充問題×4
5. 論述問題
・日本の輸入品
1. 表に該当する国
2. 一問一答問題
3. 論述問題
4. 表に該当する国
5. 論述問題
6. 論述問題
7. 表に該当する国
8. 論述問題
9. 表に該当する国
10. 論述問題

記述問題および論述問題が中心で、用語の知識だけでなく、地図・地形図・データ表・グラフなどを読み取って考察する「資料読み取り型」の問題がかなりの頻度で出されています。

具体的には、たとえば河川の三角州(デルタ)を題材に自然地理・地形・気候・土地利用・災害・資源と環境の関係を問うような問題が見られます。地理的位置、環境条件、社会との関係性を広く理解しているかが問われる構成です。
また、産業立地、食料生産と自然環境の関係、世界の諸国間での資源・産業分布に関する問題など、自然地理だけでなく人文地理や産業・経済地理まで含む幅広いテーマがカバーされやすい傾向があります。

こうした傾向から、地理を武器にするには「知識の量」だけでなく「思考力」「読図・データ分析力」「論理的な記述力」が求められやすいと言えます。
特に史料や地形図・統計データが与えられる問題では、与えられた情報を正しく読み取って→背景や因果関係を考察して→自分の言葉で説明する力が大きく差を分けるポイントです。

●対策
まず基本として、自然地理(地形、気候、気候区分、河川・地形分類など)と人文地理(人口分布、都市・農村の構造、産業分布、資源利用など)、世界の地域別地誌などを教科書レベルでまんべんなく、かつ理解を伴って学ぶことが大前提です。
単に用語を覚えるのではなく、「なぜそうなるか」「どのように繋がるか」を意識して整理しておくと、あとで応用しやすくなります。

次に、地図や図表・グラフ・データ表を読み取る練習を継続的に行うことが重要です。
過去問や市販の問題集で、地形図・地誌図・気候図・統計データを読み取って問いに答える形式の問題に慣れ、「資料 → 問い → 考察 → 答えを書く」という一連の流れをスムーズにできるよう訓練します。

論述問題への対策も欠かせません。
特に「環境と人間活動」「産業・資源と地理条件」「地形と災害」「地域間比較」など、多面的な視点を要する問いでは、「結論 → 根拠 → 背景/影響」の構造で答案を書く練習を重ねておくと、説明が整理されて分かりやすくなります。

また時間配分を意識した練習は必須です。
90分で大問3題をこなす必要があるため、「資料読み取り」「条件整理」「答案記述」といった流れを効率良くこなせるよう、過去問を使って本番形式で解く訓練をするのが効果的です。
時間が足りずに論述が雑になってしまうと大きく減点されやすいため、ペース配分を体に覚えさせることが大切です。

最後に、過去問演習と出題傾向の把握です。
名古屋大学の過去問は公表されており、年ごとのテーマ、資料の使われ方、設問の傾向などを分析できます。
複数年分を解いて、どのようなパターンが多いか、どの地域・テーマが頻出か、資料問題の形式はどうかいった傾向を自分なりにまとめ、苦手な分野をあぶり出して補強する学習プランを立てると合格に近づきやすいです。

名古屋大学の地理は、広く浅く知識を詰め込むだけでは不十分で、「読図・読表・分析・表現」という複合力が問われる科目です。
基礎知識の定着と並行して、思考・記述・時間管理能力をバランスよく鍛えることで、安定した得点力を身につけられると思います。

もしよければ、最近 10 年分ほどの過去問をもとに「特に良く出るテーマ・頻出形式」を一緒に整理してみましょう。
地理の対策がさらに効率的になります。

旧帝大対策のまとめはこちら!↓

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