名古屋大学(前期日程)の世界史対策

本記事では名古屋大学の前期日程の世界史対策について記載しています。
世界史の試験時間は90分で、配点はこちらをご参照ください。
目標得点率は70%以上に設定して勉強していきましょう。
名古屋大学の入試情報
名古屋大学の公式サイトをご参照ください。
各項目の傾向と対策
大問は全部で5つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。
| 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | |
| 1 | ・アヘン戦争~清の滅亡 350字以内の論述問題 | ・10~17世紀の遊牧勢力と定住農耕地帯 1. 空所補充問題×4 2. 記述説明問題(50字以内) 3. 記述説明問題(50字以内) 4. 一問一答問題 5. 一問一答問題 6. 正誤問題 7. 記述説明問題 8. 一問一答問題 9. 記述説明問題(100字以内) | ・華夷思想 1. 記述説明問題 2. 一問一答問題 3. 記述説明問題 4. 一問一答問題 5. 一問一答問題 6. 一問一答問題×2 7. 考察問題 |
| 2 | ・帝政ローマの成立とキリスト教 1. 空所補充問題×6 2. 記述説明問題 3. 一問一答問題 4. 一問一答問題 5. 記述説明問題 6. 一問一答問題 7. 一問一答問題 | ・14~17世紀のハプスブルク家関連史 1. 一問一答問題 2. 空所補充問題 3. 記述説明問題 4. 一問一答問題×2 5. 一問一答問題×2 6. 一問一答問題×2 7. 一問一答問題 8. 一問一答問題 9. 記述説明問題 10. 合致しないもの | ・帝国主義時代のヨーロッパ・アフリカ 1. 史料の組み合わせ 2. 史料の年代整序 3. 戦争の結果 4. 一問一答問題 5. 記述説明問題 6. 一問一答問題 7. 一問一答問題 |
| 3 | ・前2~後10世紀のユーラシアにおける宗教関連史 1. 地図問題 2. 空所補充問題×2 3. 一問一答問題 4. 記述説明問題(80字以内) 5. 一問一答問題 6. 一問一答問題 7. 記述説明問題(80字以内) 8. 一問一答問題 | ・19~20世紀のアメリカ合衆国 1. 史料の組み合わせ 2. 史料の年代整序 3. 一問一答問題 4. 一問一答問題 5. 一問一答問題×2 6. 一問一答問題 7. 正誤問題 8. 一問一答問題 | ・日中共同声明関連史 1. 空所補充問題 2. 空所補充問題 3. 空所補充問題 4. 空所補充問題 5. 空所補充問題 6. 空所補充問題 7. 空所補充問題 8. 空所補充問題 9. 空所補充問題 10. 記述説明問題 |
| 4 | ・中世のイングランドとフランス 1. 一問一答問題 2. 一問一答問題 3. 一問一答問題 4. 一問一答問題×2 5. 一問一答問題×2 6. 一問一答問題 7. 記述説明問題 | ・中国王朝の官僚と「文化人」 450字以内の論述問題 | ・ヴェルサイユ体制とワシントン体制 450字以内の論述問題 |
大問のうち数題は短めの空欄補充や短答・短文記述、時代整序、用語記入などの基本問題で構成されることが多く、それと並んで論述問題が1題出ることが定番です。
論述では指定語句を使って 350~450 字以内などで答える形式が多く、テーマには東西文化交流、近現代の世界史、地域史の比較など、幅が広いものが含まれます。
また、史料や図表を使った問題も一定の頻度で登場します。文献史料、地理図、年表、地図、統計などをもとに文章や問いに答える力が問われるため、単なる知識の暗記だけでは対応が難しい形式です。
難易度としては、教科書レベルの知識で解けるような標準的な問題が中心ですが、論述や史料読み取りの設問では思考力・理解力が問われ、差がつきやすいです。
よって、基本を確実におさえつつ、論理的な記述力と資料への読み取り力を鍛えておくことが重要です。
●対策
まずは通史を隅々まで固めることを重視しましょう。
古代、中世、近世、近現代に加え、東西・南北を問わず世界全域を網羅する姿勢で、主要な事件・制度・文化・宗教・経済の流れを理解し、「なぜ」「どう変化したか」まで含めて整理します。
時代や地域が広いため、暗記ではなく因果関係や背景を意識することが大切です。
次に、基本的な問い(空所補充、年代整序、用語記入、短文記述)に対応できるよう、頻出知識の確認を確実にします。
用語だけでなく、その意義や背景を一緒に理解することで、論述や応用にもつなげやすくなります。
並行して論述対策を行います。
過去問や予想問題で、「指定語句を使う」「字数制限内で答える」「論点→根拠→結論の構成で書く」を意識した答案作成の練習を繰り返しましょう。
特に近現代史・東西交流史など、複数の要素を絡める設問に対応できるようにしておくと強みになります。
資料読解力の強化も重要です。
地図、年表、図表、統計、文献史料など、様々な形式の資料を読み取って考察する練習を重ね、「この資料は何を伝えているか」「背景にはどんな歴史があるか」を自分の言葉で説明できるようにします。
史料だけでなく、テーマごとの背景知識をつけておくと、答えが安定します。
時間配分を考えた演習も忘れないでください。
本番では90分で4題を解く必要があります。そのため「まず空欄・短答で確実に点を取る → 論述に時間を残す」ようなペース配分を、過去問や模試で体に覚えさせるのが効果的です。
最後に過去問分析を徹底します。どの時代・地域がよく出るか、どんなテーマで論述が出やすいか、史料問題はどのような形式かなどを複数年分チェックすることで、自分の弱みを把握し、対策を重点的に絞ることができます。
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