金沢大学(前期日程)の化学対策

本記事では金沢大学(前期日程)の化学対策について記載しています。

化学の試験時間は医薬保健(保健(看護・診療放射線技術)は2科目で120分、理系一括は1科目で120分、理工・融合は1科目で100分、その他は1科目60分です。
配点は下記の通りです。

学域配点
医薬保健(保健(理学療法学・作業療法学))1000
医薬保健(保健(医療検査技術))800
医薬保健(医・薬・医薬科)600
融合(先導・観光デザイン・スマート創成(理系傾斜))、理工(数物科・物質化・地球社会基盤・生命理工)、理系一括、医薬保健(保健(看護))500
医薬保健(保健(診療放射線技術))450
人間社会(学校教育)200


学域によって解答する問題が異なりますので、下記をご参照ください。

学域問題
人間社会、医薬保健1~4
理工、融合1~5
理系一括1~6


目標得点率は65%以上に設定して勉強していきましょう。

金沢大学の入試情報

金沢大学の公式サイトをご参照ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で6つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2025年度2024年度2023年度
1・周期表と元素の性質
設問×5
・コロイド溶液の性質、浸透圧
設問×6
・飽和蒸気圧、蒸気圧降下、沸点上昇
設問×3
2・反応エンタルピーとヘスの法則、結合エネルギー、水溶液の電気分解とファラデーの法則
設問×4
・水酸化物の性質、溶解度積
設問×7
・芳香族カルボン酸、単糖類・二糖類
設問×2
3・結晶一般、イオン結晶の結晶構造
設問×5
・油脂
設問×6
・アルミニウム、遷移元素を含む化合物、酸化還元反応式
設問×7
4・アミノ酸、タンパク質、ペプチド、酵素、多糖類
設問×6
・合成樹脂、機能性高分子
設問×5
・多糖類、アミノ酸、タンパク質・ペプチド
設問×6
5・フェノールと誘導体、アルケンと誘導体
設問×5
・無機化学工業、ファラデーの法則
設問×4
・化学反応とエネルギーに関する総合、水溶液の電気分解、ファラデーの法則
設問×5
6・電離平衡、電離定数、緩衝液、カルボン酸
設問×5
・平衡定数、ルシャトリエの原理
設問×10
・溶解度積、塩の分類と加水分解
設問×7

理論化学の出題割合が高めで、原子の構造、物質の状態、化学平衡、反応速度、電池・電気分解などが頻出テーマです。
また有機化学では、構造決定問題や天然高分子、高分子化合物に関する問題が出やすい傾向があります。
出題形式は記述式が中心で、用語・化学式・数値・物質名を書かせる問題や、計算過程を記述させる問題、20字~60字程度の論述問題も登場するようになってきています。
難易度としては、難問よりも「標準~やや応用」レベルが中心とされており、基礎が固まっていれば大きく崩れにくい構成です。
ただし問題量が多く、時間との勝負になるため、解答スピードや処理力が合否を分ける重要な要素になります。

●対策

まず理論化学の基礎を徹底的に固めることが不可欠です。
化学平衡、反応速度、電池・電気分解、熱化学などの基本原理と公式を自力で立式・処理できる力を身につけましょう。
有機化学対策では、構造式の練習や反応機構、高分子に関する基本反応を網羅して演習することが大切です。特に構造決定問題では様々な分析データ(元素分析、反応結果など)を使って分子を推定する力が必要です。

記述式問題に慣れるためにも、計算過程や論理展開を答案に丁寧に書く練習を日頃から行っておくべきです。
「なぜこの式を使うのか」「どのように変形したのか」「最終的に何を示しているのか」という論理を明文化する習慣が得点を安定させます。

また、過去問演習を通じて時間配分の感覚をつかむことも非常に効果的です。実際の入試形式を想定して、問題を解くペースをつかみ、「読む・条件整理→式立て→計算→記述」の流れを効率よくこなせるように訓練しましょう。

最後に、高分子化合物や構造決定など頻出テーマを中心にした演習教材を使って、典型パターンと応用パターンの両方に対応できるように準備することが合格への鍵になります。

総じて、金沢大学の化学対策では「理論化学を核に、無機・有機をバランスよく」「記述式答案力」「時間配分力」が三本柱となります。これらを意識した学習を積み重ねることで、安定して得点できる実力が培われます。

難関国立大学対策のまとめはこちら!↓

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