横浜国立大学(前期日程)の化学対策

本記事では横浜国立大学(前期日程)の化学対策について記載しています。

試験時間は2科目で150分で、配点は450点です。

目標得点率は70%程度に設定して勉強していきましょう。

横浜国立大学の入試情報

横浜国立大学の公式サイトをご参照ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で3つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2025年度2024年度2023年度
・ベンゼン・フェノールの性質、芳香族化合物の構造式決定
設問×9
・アルカン、アルケン、イオン交換樹脂、セルロース
設問×13
・染料、アニリンを主とした芳香族化合物の反応・性質・生分解高分子、有機化合物の分子式決定
設問×13
・Na、Na2CO3の性質、アンモニアソーダ法、NaClの溶解塩電解
設問×5
・周期表、ハロゲン、ダイヤモンドの結晶格子
設問×10
・金属元素の性質と反応、体心立方格子、結晶の密度と原子量
設問×8
・HIが生成する反応の平衡定数と反応速度、H2Sの電離平衡と溶解度積
設問×9
・N2O4⇄2NO2の平衡、気体の溶解度
設問×13
・電離定数とpH、電気分解とファラデーの法則
設問×8

基礎理解を重視しながらも、資料や実験条件を丁寧に読み取り、論理的に考察する力が求められる試験です。
全体として標準〜やや難レベルの良問が多く、奇抜な出題はありませんが、知識を単に暗記しているだけでは対応が難しい構成になっています。
計算問題、考察問題、文章読解がバランスよく含まれており、基礎力と応用力の両方が必要です。

●対策
理論化学では、化学平衡、酸塩基、溶解度、電池・電気分解、熱化学などが頻出で、物質量を正確に扱う力が重要になります。
特に、反応式からnを丁寧に追い、pH計算や平衡計算を自力で立式できることが得点の鍵になります。
計算は極端に難しくありませんが、単位の扱いや設定の読み取りを誤ると大きく失点するため、途中式を丁寧に書く習慣が不可欠です。

無機化学では、金属イオン、非金属元素、それぞれの反応や性質が広く問われ、暗記だけではなく理由を伴って理解しているかが試されます。
特に沈殿反応、気体の性質、酸化還元、錯イオンなどは基礎の抜けがあると対応が難しくなります。
横浜国立大学では、反応条件や生成物の違いを表や資料から読み取る問題も出題されるため、知識と資料読解を結びつける力が求められます。

有機化学では、構造決定、官能基の性質、基本反応、異性体の確認などが中心で、教科書レベルの理解を確実にしていれば対応可能です。

構造決定問題では、分子式、反応結果、官能基の挙動などを総合的に判断し、合理的に推論する力が問われます。
反応経路を図式化しながら整理する習慣があると、複雑に見える問題にも落ち着いて対応できます。

横浜国立大学の化学では、文章量の多い問題も出題され、実験設定の意図を読み取り、データの意味を理解することが重要です。

資料に書かれた数値や条件を正確に読み取り、知識と結びつけることが得点差につながります。
また、部分点が入りやすい採点形式であるため、途中式や根拠を丁寧に記述することで安定して点数を確保できます。

対策としては、まず教科書レベルの基礎知識を徹底的に固めることが重要です。
公式や反応を丸暗記するのではなく、なぜその結果になるのかを理解することで、初見の資料問題にも対応できるようになります。

基礎固めには、セミナー化学や基礎問題精講など、標準問題を扱う教材が向いています。

そのうえで、標準〜やや難レベルの問題集を用いて、思考力と資料読解力を鍛えていきます。
重要問題集レベルまで取り組むと、横浜国立大学の応用的な設問にも対応しやすくなります。
特に理論化学の計算問題は繰り返し練習し、計算手順を確実に身につけることが必要です。

過去問演習では、形式や設問の流れ、資料の特徴に慣れることができます。
初めは時間を気にせず取り組み、与えられた情報が何を意味しているのかを丁寧に咀嚼することが重要です。
二回目以降は本番を意識した時間で解き、計算の正確さと読解スピードを調整します。

総合すると、横浜国立大学の化学は、基礎知識、計算力、資料読解力、考察力のバランスが問われる試験です。
基礎を固め、標準問題で応用力を伸ばし、過去問で形式に慣れることで、確実に合格点へ到達できます。

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