名古屋大学(前期日程)の国語対策

本記事では名古屋大学の前期日程の国語対策について記載しています。

国語の試験時間は105分で、配点はこちらをご参照ください。
*2025年度入試から理学部と医学部医学科では国語の試験が出題されなくなりました。

目標得点率は70%以上に設定して勉強していきましょう。

名古屋大学の入試情報

名古屋大学の公式サイトをご参照ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で3つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2025年度2024年度2023年度
1・現代語
出典:『「むなしさ」の味わい方』きたやまおさむ
1. 漢字問題×8
2. 空所補充問題×4
3. 傍線部に関して30字以内でまとめる
4. 傍線部に関して90字以内でまとめる
5. 傍線部に関して70字以内でまとめる
6. 傍線部に関して100字以内でまとめる
7. 内容一致
・現代語
出典:『増えるものたちの進化生物学』市橋伯一
1. 漢字問題×10
2. 傍線部に関して40字以内でまとめる
3. 傍線部に関して50字以内で説明する
4. 傍線部に関して90字以内で説明する
5. 傍線部に関して120字以内でまとめる
6. 内容一致
・現代語
出典:『1人称単数の哲学』八木雄二
1. 漢字問題×10
2. 傍線部に関して50字以内で説明する
3. 傍線部に関して100字以内で説明する
4. 傍線部に関して130字以内でまとめる
5. 傍線部に関して100字以内でまとめる
6. 内容一致
2・古文
出典:『増鏡』
1. 波線部の文法的説明
2. 波線部の現代語訳×3
3. 和歌の現代語訳
4. 二重傍線部について説明する
5. 文学知識の空所補充問題
・古文
出典:『信生法師日記』
1. 傍線部の現代語訳×3
2. 和歌の現代語訳
3. 文学知識の空所補充問題
・古文
出典:『怪世談』荒木田麗女
1. 波線部の文法的説明×3
2. 傍線部の心情を説明×3
3. 破線部の現代語訳×3
4. 二重傍線部に関する説明
3・漢文
出典:『考信録提要』崔述
1. 波線部の読み×3
2. 傍線部の説明
3. 傍線部の書き下し文
4. 傍線部に関する説明
5. 傍線部の現代語訳
6. 傍線部の現代語訳
7. 文章の主張を150字以内で記す
・漢文
出典:「蟹志」陸亀蒙
1. 波線部の読み×3
2. 傍線部の説明
3. 傍線部の現代語訳
4. 傍線部の書き下し文
5. 傍線部の説明
6. 傍線部について150字以内で説明
・漢文
出典:『夢渓筆談』沈括
1. 波線部の読み×3
2. 傍線部の現代語訳と内容を説明する
3. 傍線部の書き下し文と現代語訳
4. 傍線部の現代語訳
5. 人物について150字以内で述べる

現代文の設問は、多くが論説文で、筆者の主張や論理展開、背景論点の把握を問う記述問題が中心です。
文章構造を正確につかみ、立場・根拠・結論を整理できる読解力と論理的な記述力が強く求められます。
古文では比較的基本的な文法や語句中心の設問が多いものの、和歌や修辞、人物関係が複雑な文章も出るため、古文常識や文学史のバックグラウンド知識だけでなく、本文読解力・要旨把握力が問われます。
漢文は長文読解+書き下し文・現代語訳・内容説明・論述など、幅広い形式で出題されており、最終問題で150字程度の説明記述を求められることもあるため、漢字・語法の知識に加えて記述練習が必須です。
これらの傾向からわかるのは、名古屋大学の国語では暗記だけでなく「読解力」「論理整理力」「記述力」が重要であり、単なる知識確認型ではなく、「思考して書く力」が合否を分けるということです。

●対策
まず、現代文では論説文や評論、小論などを数多く読んで「筆者の論旨」「主張と根拠」「反論との関係」「結論」という構造に慣れておくことが重要です。
文章を読むたびに「この段落は何を言っているか」「筆者は何を主張しているか」「根拠はどこか」を意識しながら読解する癖をつけましょう。時間を測って、実際の試験ペースで読解→設問対応→記述という流れを練習すると良いです。

古文については、文法・単語・古文常識をまず完全に固めることが前提です。
その上で、過去問や予想問題を使って読解練習を重ね、和歌や修辞、人物関係が絡む文章への対応力を養いましょう。
また、現代語訳だけでなく、「なぜその語がその訳になるか」というロジックを意識して読むことで、応用力が身につきます。

漢文は、句法・語彙の基礎を確実にしたうえで、書き下し文や現代語訳+内容説明、さらに論述問題にも対応できるよう訓練します。
とくに150字前後の記述問題では、「要点を過不足なく書く」力が必要なので、普段から字数を決めて答案練習をすることが役立ちます。

どの分野にも共通して重要なのは、記述力・要約力です。
名古屋大学の国語では字数制限のある説明問題が多いため、ただ長く書けばよいわけではありません。
「結論→根拠→補足(例・背景)」という構造で、簡潔かつ論理的に書く練習を重ねましょう。

過去問演習を中心に据えてください。
名古屋大学の国語は出題傾向が比較的安定しており、出題形式や記述のスタイルが変わりにくいため、過去問を繰り返すことで、本番に近い感覚を身につけやすいです。
過去問を解いたら、答案と模範解答を照らし合わせて改善点を洗い出すことで、どこを伸ばすべきかが明確になります。

最後に、日常的に論説文・評論・古典・漢文に触れておくことをおすすめします。
慣れない言い回し、難しい漢字、古典特有の構文などに対して、「読解→理解→自分の言葉で説明する」というサイクルを習慣化することで、本番での対応力が大きく向上します。

旧帝大対策のまとめはこちら!↓

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