千葉大学 前期日程の生物対策

本記事では千葉大学(前期日程)の生物の対策について記載しています。
千葉大学の生物は学部ごとに配点が異なります。
| 学部 | 点数 |
| 理(生物)(生物:350点 その他:200点) | 550点 |
| 理(化学)(化学:300点 その他:150点) | 450点 |
| 教育(学校教員<中学校・理科>) 理(物理)(物理:300点 化学:100点) 理(地球科学) | 400点 |
| 国際教養 工(物理:200点 化学:100点) 情報・データサイエンス(物理:200点 化学:100点) 園芸(園芸、応用生命科学、緑地環境) 医 薬 学校(学校教員<養護教諭>) | 300点 |
| 教育(学校教員<中学校・技術科>) 理(数学・情報数理) | 150点 |
| 教育(学校教員<中学校・数学科>) | 100点 |
試験時間は下記の通りです。
| 学部 | 試験時間 |
| 理(物理・化学・生物)2科目 | 150分 |
| 国際教養 | 80分 |
| 工(建築学・機械工学・医工学・電気電子工学・共生応用化学)、情報・データサイエンス2科目 | 130分 |
| 理(地球科学)、工(都市工学・デザイン・物質科学)、医、薬、園芸、教育(中学理科)2科目 | 100分 |
| 理(数学・情報数理)、教育(中学数学・中学技術)・養護教諭) | 50分 |
各学部で解答する問題番号が異なります。
| 学部学科 | 問題番号 |
| 国際教養 | 2、3,4,5 |
| 教育 | 2,3、4 |
| 理(数・情報数理・化学)、先進科学プログラム(化学関連分野) | 1,3,5 |
| 理(生物)、先進科学プログラム(生物関連分野) | 1,3,4,5 |
| 理(地球科) | 2,3,5 |
| 園芸(園芸・緑地環境) | 2,4,5 |
| 園芸(応用生命化)、先進科学プログラム(植物生命科学関連) | 1,2,5 |
| 医、薬、看護 | 1,3,4 |
千葉大学の入試情報
千葉大学の公式サイトをご参照ください。
各項目の傾向と対策
大問は全部で5つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。
| 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | |
| 1 | ・DNA修復、電気泳動 設問×4 | ・トリプトファンオペロン、遺伝子突然変異、半保存的複製 設問×5 | ・免疫、PCR法、サンガー法 設問×5 |
| 2 | ・遺伝、タンパク質の構造 設問×6 | ・ニューロンの構造、骨格筋の再生 設問×4 | ・被子植物の生殖、全能性、遺伝子組換え、RNA干渉 設問×4 |
| 3 | ・骨格筋の構造、反射 設問×4 | ・恒常性 設問×4 | ・血糖濃度調整 設問×6 |
| 4 | ・カメムシの行動形態 設問×4 | ・植物と光 設問×5 | ・相互作用、植物ホルモン、生物の分類 設問×5 |
| 5 | ・農業と生物多様性 設問×4 | ・生物多様性、適応進化と中立進化 設問×5 | ・進化のしくみ、ハーディ・ワインベルグの法則 設問×5 |
基礎知識をもとに資料を読み取り、論理的に説明する力が求められる試験です。
難問が連続するわけではありませんが、文章や図が多い年度もあり、情報を整理しながら考察する力が得点差につながります。
分野の偏りは比較的小さく、細胞、代謝、遺伝、生態、進化、植物・動物生理などがバランスよく扱われます。
●対策
資料読解と考察を組み合わせた問題が頻出です。
グラフ、表、模式図、実験条件などが提示され、それをもとに現象の理由や背景を説明させる形式が多く見られます。
知識をそのまま書くだけでは得点につながらず、資料のどの部分が根拠になるのかを踏まえて、因果関係を明確に示す必要があります。
そのため、普段から資料を読み取りながら「なぜその結果になるのか」を言語化する練習が重要です。
分野別では、まず遺伝が安定して出題されやすい分野です。
メンデル遺伝、連鎖、組換え、遺伝子発現調節、確率計算など、基礎知識と資料読み取りのどちらも求められます。
千葉大学は数値を含む遺伝問題も出すことがあり、交配実験の結果から遺伝様式を推定する力が必要です。
遺伝子型を整理し、表や図にまとめながら考える習慣が有効です。
次に生態分野では、生態系のエネルギー収支、個体群増減、競争や共生、遷移などが扱われます。
千葉大学では、生物の関係性や環境要因をグラフから読み取り、その意味を説明する問題が多く、事実の読み取りと生態の仕組みを結びつける力が求められます。
また、数値を処理しながら現象を説明する問題もあるため、計算への抵抗をなくしておくことも大切です。
細胞・代謝の分野では、細胞構造、酵素、呼吸、光合成、恒常性など、基礎事項の理解が必須です。
特に、物質量、ATP量、反応速度などの数値を伴う資料問題では、現象の仕組みを理解していることが前提となります。
図を見て条件の違いを比較しながら、どの反応が促進・抑制されているかを考える問題も出るため、基礎の深い理解が必要です。
植物・動物生理も幅広く出題され、植物ホルモン、蒸散、維管束輸送、神経伝達、筋収縮、ホルモン調節、免疫などが頻繁に扱われます。
特に生理分野では、図の読み取りと文章の論理性が問われやすいため、教科書の図を自分で説明できるレベルの理解が重要です。
千葉大学の生物では、記述問題も一部見られ、短い文章で論理的に説明する力が必要です。
分量は長文ではありませんが、資料の根拠を押さえながら簡潔にまとめる技術が求められます。
語句をただ並べるだけでは評価されにくいため、因果関係や仕組みを意識した書き方を日常的に練習しておくと安定した得点につながります。
対策としては、まず教科書レベルの基礎事項を丁寧に理解し、分野ごとの典型的な仕組みを説明できるようにしておくことが不可欠です。
暗記だけでは資料問題に対応できないため、概念のつながりを理解し、図や表を用いて現象を整理する習慣をつけることが重要です。
生物基礎の内容も頻出であるため、基礎の復習は確実に行う必要があります。
次に、標準問題レベルの資料問題を多く解いて、読解力と考察力を鍛えることが大切です。
共通テスト形式の生物の資料問題を扱うことも、千葉大学の読解型問題への良いトレーニングになります。
さらに、入試標準レベルの問題集や他大学の資料問題に触れることで、初見の資料にも慣れ、冷静に読み取る力が強化されます。
過去問演習は千葉大学対策の中心になります。
過去問は資料の提示方法や記述の形式が安定しているため、数年分を解くことで本番の雰囲気にすぐ適応できます。
最初は丁寧に資料を読み解き、どの部分が根拠になっているのかを確認しながら解くことが重要です。
二回目以降は制限時間を意識し、時間配分と読解スピードの調整を行い、安定した得点につなげます。
総合すると、千葉大学の生物は、基礎理解、資料読解力、考察力、記述力をバランスよく要求する試験です。
基礎を丁寧に固め、資料問題で応用力を伸ばし、過去問で形式に慣れることで、十分に合格点に到達することができます。
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