九州大学(前期日程)の生物対策

本記事では九州大学(前期日程)の生物対策について記載しています。
試験時間は2科目で150分で、配点はこちらをご参照ください。
目標得点率は70%に設定して勉強していきましょう。
九州大学の入試情報
九州大学の公式サイトをご参照ください。
各項目の傾向と対策
大問は全部で5つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。
| 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | |
| 1 | ・花芽形成 設問×4 | ・光合成のしくみ、重力屈性、CAM植物 設問×5 | ・窒素同化、呼吸、光合成、植物ホルモン、物質生産 設問×4 |
| 2 | ・眼、興奮性と抑制性神経、筋収縮 設問×4 | ・神経系、反射、免疫 設問×6 | ・免疫、明暗調節、伝導と伝達 設問×4 |
| 3 | ・動物の配偶子形成、ウニの受精、カドヘリン、指の形成 設問×3 | ・発生のしくみ、母性効果遺伝子、細胞死 設問×3 | ・染色体、性決定、ホルモン 設問×2 |
| 4 | ・遺伝暗号、PCR法、電気泳動 設問×7 | ・オペロン説、遺伝子組換え 設問×2 | ・体液、転写翻訳、突然変異 設問×2 |
| 5 | ・分子系統樹、進化、分類 設問×3 | ・進化のしくみ、密度効果、種間競争、生物濃縮 設問×3 | ・生物の変遷、進化の証拠、生態系の平衡と保全、中規模かく乱説 設問×6 |
選択・記述・計算・論述と、出題形式が非常に多様です。
特に論述問題が頻出で、字数制限のある記述や考察・説明を求められる設問が多く、実験考察を含む問題も繰り返し出題されています。
出題内容の傾向としては、「知識の確認+思考・応用問題」の両立が目立ちます。たとえば、遺伝の分野や分子・細胞、生理、進化・環境、生態など、教科書で扱う広範囲な分野から満遍なく問われるようです。
また、実験設定やデータ(表、図、模式図など)を与えられ、それを読み取って考察させる問題も多く、「単なる暗記」ではなく「読解力・論理的思考力・表現力」が要求される構成になっています。
難易度としては「標準〜やや応用」が中心ですが、設問数や内容の多様さから、時間配分と正確性、記述表現の精度が合否を大きく左右するようです。
●対策
まず、教科書・標準参考書を用いて、生物の全単元の基礎知識を漏れなく固めることが重要です。
特に遺伝、細胞・分子、生態、進化など、頻出が予想される分野を中心に、用語・仕組み・定義を正確に理解しておきます。
次に、実験考察やデータ読み取り問題に対応できるよう、過去問や良質な問題集で「データを読み取る → なぜそうなるかを考える → 自分の言葉で説明する」という訓練を重ねます。
表や図、模式図で出されることが多いため、グラフや表の読み方、変化の説明、条件変化の考察などに慣れておくことが必要です。
並行して、論述・記述問題対策を行います。
「結論 → 根拠(事実・メカニズム) → 補足(背景・条件・変化)」という構成で、自分の言葉で簡潔かつ論理的に書く練習を積み重ねると、本番で安定した答案を書きやすくなります。
また、字数制限や設問文の指定に注意して、端的にまとめる力も鍛えておくとよいでしょう。
さらに、時間配分の感覚を養うことも欠かせません。
大問5題+多様な形式の問題を限られた時間でこなす必要があるため、過去問や模擬試験を本番形式で解き、「読む・考える・書く・見直す」のサイクルを時間内で安定させる練習を重ねるのが効果的です。
最後に、過去問演習を通して、自分の弱点やミスしやすいパターンを洗い出し、それを重点的に補強することが合格への近道です。
特定の分野での知識漏れ、記述の甘さ、時間配分のズレなどを分析し、対策を練ることで得点力を安定させられると思います。
九州大学の生物は、単なる知識の量だけでなく、「理解の深さ」「考察力」「表現力」「時間管理力」のすべてを総合的に鍛える必要がある科目です。
コツコツと基礎を固め、応用問題演習と論述練習を繰り返すことで、合格に直結する安定した得点力を身につけられると思います。
旧帝大対策のまとめはこちら!↓
